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#fujifilmxt30

一番最初に使った本格的なカメラは、オリンパスの「OM-1」というフィルムカメラだった。オリンパスでエンジニアをしていた父から譲り受けたものだった。もう10年以上も前の話だ。

50mmの単焦点レンズとともに暇を見つけては写真を撮りにいった。イギリス、フランスにも同行してくれた。

そもそも古いカメラだったので、ところどころ不具合があったのと、好んで使っていたフィルムが製造されなくなったことをきっかけに、泣く泣くデジタルカメラに移行したのは、私がフランスに行く直前、2015年のこと。

家電量販店であれこれ触ってみて、最終的に富士フイルムの「XT-10」というカメラを、35mmの単焦点のレンズとともに購入した。決め手がなんだったのかは全く覚えていないが、多分オリンパスのデジタルカメラにピンとこなかったのと、使っていたフィルムが富士フイルムのものだったあたりがその理由だったと思う。そのカメラはその後5年ほど使い倒した。

一時期は毎晩パリのシャンゼリゼ通りを歩き、そこで起こる出来事をカメラで捉えていた。毎回かなりの量の写真を撮っていたこともあり、膨大な枚数の写真がデータで残っている。今見返しても面白いものがそこそこあるし、当時は人にカメラを向けることを今よりかは恐れていなかった。シャンゼリゼ通りという観光客にとっての“非日常”だったから、カメラを向けることも、また向けられることも許されていたのかもしれない。

そのカメラを間違って落として壊してしまい、しばらく写真から遠ざかっていた時期があるが、ブランドを始めてすぐにまた新しいカメラを購入した。それが富士フイルムの「XT-30」。直前に使っていた「XT-10」の後継機だ。

最初はズームレンズを使用していたが、なんだかイマイチしっくりこなかったので、「XT-10」の時に使用していた35mm単焦点のレンズを装着してみた。すると途端に求めていた絵が作れるようになり驚いた。カメラ本体とレンズの相性が存在することを実感したはじめての経験だった。


ここ最近、その「XT-30」も調子が悪くなってきた。作動しないわけではないのだが、すぐに電源が落ちてしまったり、遠くのピントが合わなくなってしまったり、と、不便なことが起こるようになっていた。4年ほど使っていたので、そろそろ買い替えのタイミングだったのだろう。

あれこれ検討したが、数日前に最終的に選んだのは、Nikonの「Z fc」というモデル。これにしたって、強い決め手があったわけではない。ある程度のスペックで、手に収まりがよくて、ちょうどよい価格のゾーン、という3つの条件が揃ったものの中で、一番しっくりきたのだ。

本体を「Z fc」を決めた後に、安直に前回同様35mmの単焦点を購入しようとしたら、カメラに詳しい販売員に止められた。いろいろと教えてもらったが、ざっくりまとめると、「富士フイルムの本気レンズは35mmだけど、Nikonの本気レンズは28mm」とのことだった。そういうことであれば、と素直に28mmのレンズを購入することにした。

早速使っているが、販売員の方のいう通り、味のあるいい絵になる。28mmにしてよかった。


ところで、この記事の見出し写真は今回購入した「Z fc」をその前まで使っていた「XT-30」で撮影したものだ。

noteの見出しに使う写真のほとんどは私のInstagramで掲載したものだ。この写真も御多分に漏れず、である。

普段Instagramに写真を投稿する時は、ハッシュタグも説明もほぼ何も書かないが、珍しくハッシュタグをつける気分になった。


私はそっと、「#fujifilmxt30」と綴った。


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