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就活と郷愁

就活というかバイト探しはまだ細々と続けているのだが、なんと先日、この間面接に行ったばかりの職場(ベルリンのテーゲル空港)で別の団体が類似の募集をかけているのを偶然見つけてしまった。仕事がきついので長く続かないのかもしれない。

見つけてしまったのものは仕方がない。面接に行くかどうかもわからないのにあれこれ心配しながら履歴書の送信ボタンを押した。決心するのになぜか1日くらいかかったのだからもはや意味不明である。単純に昨日はバタバタしていて時間がなかった、ということもある。

ただ、前回の経験を踏まえ、仮に面接に呼ばれたとしたら秋の7週間の一時帰国については明確に伝えるものの、正式な雇用はそれ以降、それ以前は経験を積むためにインターン扱い、あるいはMinijob(バイト)扱いで構わない、という話に持っていけないかと考えている。ドイツはそういうフレキシブルな雇用はしていないイメージだが何事も言わないより言った方がいいに決まっている。

今回の人事担当者は名前から鑑みて、ウクライナ系ドイツ人らしい。LinkedInで探したらヒットしたのだ。彼女の経歴がこれまた偶然メディア系の教育を受けており、そこから私の好きな系列のカフェチェーンでチームリーダーとして働いたあと、今の団体で人事部に配属されている。年齢もまだ20代後半から30代といったところだろうか。ドイツにしてはなかなかユニークな経歴をお持ちだ。

もうひとつはバイト案件。バイト、といってもそんなにお気軽な雇用契約でもなさそうなので、こちらも7週間の帰国がネックにならないだろうか、と履歴書を出す前に躊躇してしまった。来週、このあたりについては雇用局の担当者に相談した方が良さそうである。

ゴタゴタに巻き込まれているうちに気付けばもう5月。さすがにいつまでも悠長なことも言っていられなくなってきた。帰国までもう4ヶ月ほどである。それまでに何とかしないとね!

帰国といえば、昨日のロシア語のコースで旧ソ連(ウクライナ)出身のロシア語話者である先生がクラスにいるドイツ人以外にこんなことを尋ねた。ドイツ人が4名、アメリカ人、そして私という構成なのだが。

あなたにとって祖国への郷愁とはなんですか?

ノスタルジックな旧ソ連のグルジアの映画がテーマだったのだ。日本への郷愁?食べ物と自然かな??パッと頭に浮かんだそれらを伝えたら「食への郷愁」というところで先生が「へー、そんなことがあるんだね!」と驚いたように言っていたのを思い出した。ノスタルジーというには大袈裟かもしれないが、要はここに住んでいると恋しくなるもの、といえばいいだろうか。

食と自然、、、かな?

自然、というか神社やお寺、そして山のある風景、といえばよかったのだろうか。奈良で育ったので通学路に東大寺や五重塔、浮見堂に春日大社、奈良公園と若草山というのが自分にとっては懐かしい風景なのである。ここまでロシア語でスラスラ言えればよかったのだが、急に質問を振られると碌なことが言えないのである。残念無念。

日本ではそういうわけで高校生のときに春日大社の境内にある庭園喫茶や巫女のバイトを友人の紹介でやったことがある。家庭教師やアクセサリーの販売員もやったが、よく考えてみると日本でも履歴書を出したことがないのではないか。あれはあれで非常にいい思い出だ。別にベルリンで思い出を作ろうとは思わないが、何か自分に合う仕事が見つかればいいな、とは思っている。


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