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アインシュタインタイル「HAT」「TURTLE」を、もうちょっと愛でる。とにかく愛でてみる。

前回、前々回の記事はこちら。

アインシュタインタイル「HAT」そして「TURTLE」を愛でました。

まだまだ愛でるのですが、愛でる内容が2つ出てきました。
今回は、その1つを書いてしまいます。


凧+凧=独楽

「非周期的敷き詰めモノタイル」の「HAT」

凧形(四角形の1種)を8個組み合わせた形状です。

凧形を3個合わせると、正三角形がみえます。
とはいえ、正三角形でまとめると、いささか美しくありません。


上の図、左は「HAT」を回転しております(以降、この向きでお送りします)。
右の図は、正三角形を黒くしました。
その周辺の残りの図形を色分けしましたが、一番遠くにある凧型1個(緑色)が、中央の正三角形の辺に隣接していません。
正三角形の格子で区切ってみると、これまた隣接していません。

正三角形ではなく、正六角形だと3つの格子におさまります(左図)。
さらに言えば、2つの凧形の組み合わせた図形で色分けできます(右図)。

色分けした図形を、見た目から「独楽(Top:トップ)※注」を呼ばせていただきます。

※注:
通常は「宝石(Gem:ジェム)」と呼ばれています。
あえて名前を変えたのは、「凧に独楽」は正月でめでたいから、というしょうもない理由です。


「HAT」を二分割する

珍ぬの各記事の大半を占める話題は、ボードゲームです。
さらに言えば、アブストラクトゲーム成分が相当に濃ゆいです。
そのような事情もありまして、ちょっと普通の人とは感性がズレています。
その感性に沿うと、「HAT」を二分割したくなります

前章であげた独楽(Top)を各2個セットにして分けてみます。

左は、それぞれ2個の独楽が辺で隣接している分け方。
右は、一方が点で隣接している分け方になります。
さらに言えば、2個セットの独楽は、互いに接しつつもそれぞれ異なる正六角形の格子に位置しています。
そのような配置は、以下の4通りあります。

名称の付け方は、図形を独楽として回っている時、上に当たる部分は「HEAD」、その横は「SIDE」として、それぞれの頭文字を取り、2つ接している部分をHH、HS、SSと並べました。
残りの1つ、点で接しているのでXにしました。

先程の「HAT」の二分割の左図には(HH)(HS)、右図には(X)が含まれています。
(SS)は、二分割ではありませんが「HAT」に含まれています。


「HAT」の別方面の凄みを垣間見る

前回の記事で、「HAT」は2つの異なる点対称の図形の組み合わせで「ヘリコプター」のようだ、と書きました。

回転主翼(黄色の6個凧形組み合わせ)ですが、前章であげた2個の独楽の組み合わせ4種類のうち、(HS)しか含まれていません。
回転尾翼(青色の2個凧形組み合わせ)のうち、1枚だけ付け足した図形を考えてみます。

左図だと(HS)(X)が含まれます。
右図だと(HH)(HS)(SS)が含まれます。

つまり、回転尾翼のどちらが欠けても4種類すべてが揃いません。
ちなみに、(HH)(HS)(SS)(X)が含まれる「HAT」以外で同じ8個凧形組み合わせの図形は、以下の左図です。
さらに言えば、右図のように凧形は7個にまで減ります。

ただし、テセレーションはできません(涙)。

ここまで追ってみると、あたらめて「HAT」は凄い面白い図形であると思うわけです。

「TURTLE」はどうでしょ?

「HAT」はこれくらいにして、「TURTLE」もみてみましょう。


「HAT」は3つの正六角形の組み合わせの中で収まりましたが、「TURTLE」は正六角形が4つ必要です。
独楽同士が接する状態を見てみると、
(HH)……黄色と緑
(HS)……赤と青、などなど
(SS)……青と緑
(X)……なし
となっています。
「HAT」とは異なるので、この違いも興味深いです。

そうそう。
「TURTLE」も、凧5個が辺で接するように、アブスト魂(なんじゃそれ)で二分割してみます。

3通りの分け方がありました。
凧5個で分けましたが、どの分け方も「2個の独楽と1個の独楽を半々に分けた凧1個」となっています。
面白いことに、それぞれの分け方は、半々に分けた独楽が異なる正六角形に
入っています。

独楽1個を半々に分けた凧(緑・オレンジ)は、
黄色の正六角形内に入っています。

締め

ということで、前回・前々回とは異なる角度で「HAT」「TURTLE」を愛でてみました。

次回も、予告通り、とりあえずなんらか愛でてみます。

では。

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