出ましたっ!必殺の空手チョップ!!
2月19日は私が愛してやまないプロレスの日である。
昭和二十九年の今日、日本で本格のプロレスの国際試合が行われたことに起因している。
メインイベントはプロレスの父力道山と柔道の鬼木村政彦がタッグを組んでベンとマイクのシャープ兄弟と戦った。
会場は蔵前国技館で当時人気に火がついてきたプロレスをNHKと日本テレビが同時中継をしたことも大きな話題になった。
試合は白熱し力道山の空手チョップが炸裂した時は会場が大興奮に包まれたそうである。
私の祖父も田舎の街頭テレビでこの試合を観ていたそうで周りの人の熱狂具合はそれはもう凄まじかったそうだ。
祖父は子どもの頃から相撲や柔道に親しんでいたので格闘技には並々ならぬ興味があった。
よく力道山が巨大な外国人レスラーをバッタバッタとなぎ倒す姿に敗戦国である日本人のコンプレックス解消に大いに役に立ったと言われているが、祖父は単純にプロレスという競技に興味を持っていた。
なので孫たちにも積極的にプロレスを見せようとした。
暴力の苦手な兄は最初から怖がって逃げ回っていた。
私は殴ったり蹴っ飛ばしたり投げ飛ばしたりする姿に興奮するタイプだったので自然と祖父とプロレスを見るようになった。
当時は金曜日と土曜日にプロレス中継があった。
金曜日に出てくるスターはアントニオ猪木、土曜日に出てくるスターはジャイアント馬場というのを認識するのは意外に早かったと思う。
祖父は小柄な人だったので巨漢のジャイアント馬場の大ファンであった。
全日本プロレスの総帥ジャイアント馬場は私がテレビで観だした頃は晩年のスローモーなイメージは微塵もなくダイナミックでスケールの大きなファイトスタイルで自分の巨体を存分に活かしていた。
プロレス中継が始まると私は祖父の膝の上に乗って一緒になって馬場ガンバレー!と大声で応援したものである。
その頃から私のプロレス好きは始まったと言える。
幼稚園の頃まではジャイアント馬場率いる全日本プロレスばかり見ていたが小学校に上がるとアントニオ猪木の団体新日本プロレスの試合も見るようになった。
当時はプロレスブームで学校でも昼休みや放課後に教室の後ろの方でプロレスごっこをする子が沢山いた。
もちろん本気で殴ったりはせずに真似だけだが急に実況中継を始める子もいてそれは盛り上がったものである。
その当時は何と言ってもタイガーマスクの人気が絶頂で俺がやる俺がやると役の取り合いになることが多かった。
タイガーマスクの動きは普通の小学生には絶対無理なもので四次元殺法と呼ばれていたものである。
それでも全然足の上がらないローリングソバットや動き方がとても難しいタイガースピンなどを真似ては楽しんでいた。
時おり鼻血を出したり擦り傷を負ったりする子が続出したために学校でのプロレスごっこは禁止になった。
それでも物好きな子ども達は友達の家に集まってあまり広くない子供部屋に布団を敷き詰めてプロレスごっこを続けていた。
当時の私の得意技はサソリ固めでこれが決まるとギブアップ必至だった。
そんな幼い頃を過ごして中学生になるとプロレスなんてダセェよなと言う風潮がはびこるようになった。
そんな逆風の中でも私はプロレスファンを貫いた。
少ないお小遣いの中からプロレス雑誌を買い求めて、おおっ今度はG1っていうトーナメントをやるのかと興奮していた。
それから三十年、いまだに私はプロレスが好きであり愛している。
長年一つのジャンルを観続けているとすれっからしになりがちだが事プロレスに関しては純粋な幼稚園児のままの感性を持ち続けていると思う。
子どもの頃に観ていた若手選手もとっくに還暦を超えた人も数多い。
そんな人たちが昔の話を楽しそうにしている記事を読むとこちらまで気持ちがタイムスリップして楽しくなってくる。
あー人生でプロレスに出会えてよかったなぁといつも思っている。
祖父の英才教育が今の私の感性の一部になっていることは間違いない。
初めて生で見た馬場さんの足のでっかさは今でも忘れられない。
ニコニコ笑ってサインしてくれた手もジャイアントだったなぁ。
そんな懐かしい思い出を振り返りながら昨日の晩御飯の話を少しだけ。
昨日は日曜日だったので買い物には行かなかった。
お米を二合研いで炊飯器で炊く。
冷凍庫から鶏むね肉を取り出して解凍して一口サイズに切り分ける。
玉ねぎをざく切りにする。
フライパンに火を点けてそこに醤油、白出汁、麺つゆ、砂糖、水を加える。
沸騰したら鶏肉と玉ねぎを投入。
灰汁がムクムク沸いてくるので丁寧に取る。
煮込んでいる間に副菜を。
新玉ねぎをスライサーでスライス。
真ん中に卵黄を置いて醤油とマヨネーズをかけたらオニオンスライスの出来上がり。
少々しなびてきたオクラがあったので板摺りをして小口切りにする。
それをめかぶと合わせて麺つゆとうま味調味料を少々入れてオクラめかぶの完成。
ぬか漬けは大根。
汁物は大根の葉と玉ねぎの切れ端を使って簡単にみそ汁に。
ご飯が炊けたらどんぶりにふんわりと盛る。
鶏肉を煮こんでいる鍋に溶き卵を四個タラリと入れる。
すぐにフタをして弱火で一分加熱。
フタを開けるとふんわり半熟具合に仕上がっている。
これをご飯に盛り付けてねぎを散らして親子丼の出来上がり。
うん、バランスもいいしこんなもんでしょうと思いつつ妻を呼ぶ。
昨日は休肝日。
いただきますをしてオクラめかぶから食べる。
トゥルントゥルンでめかぶの海藻の風味が良くて元気になりそうな味。
次にオニオンスライスを。
卵黄をプチッと潰してよくかき混ぜてからハモリ。
う~ん、新玉ねぎの季節になってきたなぁと思わせる爽やかさ。
みそ汁で一息入れてから親子丼をアムッ。
卵のとろけ具合が丁度いい塩梅で出汁の効いた鶏肉の旨味もいい。
親子丼は作るのがとても簡単でちょっとしたご馳走感もあってありがたい。
妻は卵でとじる料理全般が好きなので美味しそうに食べていた。
ぬか漬けは漬かりが少々浅かった。
もう一度発酵力を強化するためにあれこれ試してみようと思った。
ゆっくりと食べて一時間くらいでご馳走様。
後片付けをしてお風呂に入ってから最近やりかけのゲームに没頭した。
おかげで今朝は少々寝不足だった。
カレンダーを見ていると毎日が何かの記念日ですが、今日は私の大切なプロレスの日でした。
生涯の趣味があるという事は何と幸せな事かと思ってウフフと笑顔になっちゃいます。
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