【レポ】威神Vの"始まり"に立ち会って
皆さま(かなり)お久しぶりです。見返してみると昨年末にK-pop年間ベスト30を発表したきり更新が途絶えてしまっていましたね……。3月にKEYLANDの大阪公演に行ったりもしたのですが、レポを書こう書こうと思いつつ2ヶ月近くが経ってしまいました。正直かなり記憶が薄れてしまっていて、あることないこと書かない自信が無いのでもう書きません(書きません)。
……と前置きもほどほどに。こうして久しぶりにブログを開いたのは、5/6,5/7に開催されたWayV JAPAN EVENT 2023 'First Vision'の感想を残しておきたかったからです。 WayV(威神)は多国籍グループNCTの中でも中国を拠点としたサブユニットということもあり、これまで来日スケジュールも少なく、SMエンターテインメント所属のアーティストが集うSMTOWNですら出演がないこともありました。それが今年になって日本FCが開設され単独イベントまで開催されることになるとは、イベントが終わった今でも信じられない思いです。
日本では初の単独イベントにも関わらず沢山の応募があったようで、私もFC二次先行でやっと7日のステージサイド(まさかの第4希望……)の座席をゲットすることができました。会場に行ってみると花道やセンターステージも無くアリーナに最大限に座席を配置した舞台構成になっていて、会場が文字通り満員まで埋まっていることに胸が熱くなりました。
【セットリスト】
威神の楽曲が流れる会場でドキドキしながら座っていると、VCRが流れ始めていよいよ開幕の時間に。メンバーが一人ずつ画面に映るたびに歓声が上がって高揚感を帯びる会場。照明が灯るとステージ上に立っている威神のメンバーたち。流れ始めるTake Offのイントロ。始まりを告げるのにあまりにも相応しいサウンドに観客側も一気にボルテージが上がるのを感じました。
今回はメンバー5人だけの出演、しかもリーダーのクンが怪我のため座ってのパフォーマンスということで4人のメンバーがダンスを披露してくれましたが、物足りなさを感じさせない圧巻のパフォーマンスで1曲目から目が離せませんでした。ぴあアリーナの音響でTake Off聞けただけでももう思い残すことない。
怒涛の2曲連続パフォーマンスを終えると、メンバー達は一度袖に捌け、交代で今回の司会「おいでやすこが」さんが登場。しばらくするとメンバーがもう再登場してトークのコーナーに。
自己紹介の前にクンさんから少し話したいことがあると言うので何かと思ったら「昨日来た方がずっと立って見てくれてたんですけど、しんどいと思うから座って見てくださいね」とのことで、優しい気遣いに心が温かくなった。そこから一人ずつ自己紹介してくれたけど、正直ヤンヤンが日本語で「可愛いヤンヤンです」って言っていたことしか覚えてない。
"WayVはWe are your Visualの略だ"と言われる(正しくはWe are your Visionの略)くらいビジュアルの強さに定評のある威神の皆さんですが、本当に"端正"とか"高貴"という言葉が似合うお顔立ちをしていて、画面にメンバーの顔が大きく映し出されるたびに客席から黄色い歓声が上がっていた。特にハーフアップのヘンドリーとオールバック&オッドアイのヤンヤンの衝撃と言ったら……。テンくんはパフォーマンス中はシャープで妖艶なオーラを放っているのに、メントの間はずっと目を細めたような可愛らしい笑顔を浮かべていて、かなり"微笑みの国"を感じた。シャオジュンは3階席からでもよく分かるくらい顔立ちがはっきりしてたし、クンさんは表情も声も話し方も全てが温柔で優しかった。
自己紹介が終わると、事前にファンから募集した質問に回答するコーナーへ。ちなみに威神のメンバーたちは基本的に韓国語でコメントをしていたけれど、たまに日本語も交えながら話してくれた。特にテンくんは日本語を使って自分で文章を組み立てて話すということをかなり習得していて、以前から日本語を勉強していたことは知っていたもののその言語力の高さに舌を巻いてしまった。(※彼は韓国事務所に所属して中国拠点のグループで活動しているタイ人です。)
以下、質問の内容とメンバーの回答を簡単に記録しておきます。
▪️日本でしてみたい活動はありますか?
クン「これからお会いできる機会も沢山あると思うので、コンサートやファンミーティング、ファンサイン会なんかできたらいいですね」
ヤンヤン「隠しカメラみたいなやつやってみたいです。ホテルの部屋でドッキリ番組を見たんですけど、すごく面白かったんですよ。(ドッキリを)知らない状態でメンバーと一緒にやってみたいですね」
▪️好きな日本語はありますか?
ヘンドリー「『嘘!?』っていうのが好きです。よく分かってなくても会話を続けられます」
テン「『ただいま』という言葉が好きです。温かい感じがします」
▪️色んな国に行った中で印象に残っていることはありますか?
クン「食べ物が美味しかったです。去年のSMTOWNのときにファンの方に偶然会って、おすすめしてもらったお店に行きました」
シャオジュン「日本で買い物したときに日本人の方が『わぁWayV……!』って反応してくれたのが嬉しかったし可愛かったです」
テン「あの話しようかな?去年日本でご飯屋さんに行ったときは日本語が全然できなかったから、注文したら生の肉ばっかり出てきたんです。店員さんにも『これを頼まれましたよ』と言われたので頑張って食べました」
▪️メンバーの癖はありますか?
テン「ありません」
ヤンヤン「テンヒョンは癖が多いんだけど……これ言ってもいいかな?」
テン「ダメ!(日本語)」
ヤンヤン「ここだけの秘密で!」
テン「ここだけがすごく多いじゃん!」
ヤンヤン「僕たちはひとつだから……。テンヒョンがなんで"テン"っていう名前かというといつも10分待たないといけないからです。猫のお世話もしないといけないし。」
テン「主人公はいつも遅れてくるって言うじゃないですか。僕は主人公になりたいんです。」
シャオジュン「最近やっている習慣があります。家で一人でできます。鏡に向かって『シャオジュン! 最高! 頑張れ!(日本語)』ってやるんです。」
テン「ヤンヤンはマンネなので欲しいものがあると『これ欲しい〜』とねだってきます。それを見るとついあげちゃいます。」
ヤンヤン「日本に来るのに財布を忘れてきたんですが、『ヒョン、これ買ってくれない?』と頼みました。」
テン「『お金ありません(日本語)』って言いました(笑)でも二人で一緒に美味しいもの食べました。」
質問コーナーの次には、2組に分かれてのゲームコーナーに。通訳さんに"ジャンケンポン"の日本語を教えてもらい、くじ引きの順番を決めるために日本語でジャンケンをする威神のメンバーたち。……のはずが、結局全員で同時にくじを引くことに。怪我をしているクンを除いて、ヘンドリー&ヤンヤンが黒チーム、テン&シャオジュンが赤のチームへ。
一つ目のゲームは、小道具を使いつつ額縁型の写真フレームでポーズを取ってお題を表現するというもの。お題は二択の中からクンが予め選択しておき、どちらのお題を表現していたのか観客が当てるというルールです。観客は入場の際に裏表で色の違う厚紙を渡されていて自分が答えだと思う方の色を出します。(残念ながらステサイからは中央スクリーンに表示された二択が全く見えず……)
要は芸術品のように美しいアイドルにそのまま絵画になってもらおうという!という企画な訳ですが、正しい答えを選んでいる観客が少ないのを見たテンくんが「考え直す時間をあげます。」という誘導をして堂々とズルをしていたのは笑ってしまった。そんなテンくんも相手チームの反則には厳しく、ヤンヤンがポーズを取りながら声を出すと「喋った!」とすぐに指摘してさらに笑いを誘っていた。なんやかんやありつつ両チーム同点に落ち着き次のゲームへ。
二つ目のゲームは、トロッコに乗ったメンバーが客席に隠れたアルファベットを探しにいくというもの。アルファベットを並べ替えると威神の曲名が出てくるのでそれを回答します。全てのフロアにアルファベットが散りばめられていたので皆んな会場全体をよく見ていたけれど、特にシャオジュンは上の階にもずっと視線を送ったり手を振ったりしてくれていた。
ところが客席にファンサを飛ばすのに必死なメンバーたちはアルファベットをほとんど見つけられないままトロッコでの周回を終え、両チーム共にゼロ得点で終わるという結果に。結局ジャンケンで決着をつけることになり、勝ったテン&シャオジュンは高級焼き肉弁当を獲得、負けてしまったヤンヤン&ヘンドリーは罰ゲームとして酸っぱいドリンクに挑戦していました。(一日目の罰ゲームに苦いお茶を用意したら美味しいと言われてしまったため急遽変更になったそう。)
MCタイムが終わると再びライブのセクションになり、PhantomとNectarのパフォーマンスに。さっきまで楽しく遊んでいた様子とは打って変わって、威神のダークな世界観を象徴するような二曲で妖しくもカリスマ感溢れる姿を見せてくれました。一日目の終演後に「全員タンクトップでNectar踊ってた」というレポを見かけたのですが、二日目はヘンドリー以外ちゃんと上着を着ていたのでちょっと安心しました(?)
そこからVCRを挟んでお次はカバー曲メドレー。週刊アイドルでも踊っていた、Illusion・Candy・Sherlockの3曲を(クン以外の4人で)披露してくれました。ダークな雰囲気の持ち曲をパフォーマンスする時とは打って変わって、朗らかな表情でCandyを踊るメンバー達を見て「威神もたまにはこういうキラキラアイドル!な曲やらないかな〜」なんて考えたりした。それからTwitterやnoteを見てくださっている方なら分かると思うのですが、当方シャオル(SHINeeのファン)なのでSherlockのカバーは胸がいっぱいになりましたね……。推しグルが推しグルの曲をカバーしてくれる喜びといったらないですよ。(これは余談だけど、SHINee!SHINee!という掛け声がちらほら聞こえてきて事務所推しの強さを感じた。)
ここまでも大盛り上がりの観客席でしたが、恋のカバーステージが始まると更なる熱気が会場に満ちるのを感じました。逃げ恥のドラマを見たことがない私ですら歌えるくらいの超有名曲、日本人が熱狂しないはずもなく……。馴染みのある日本語の曲を威神のメンバーたちが歌ってくれていることに胸がいっぱいになりました。やっぱり威神もたまにはこういう多幸感溢れる曲もやりませんか??
前日にサプライズ公開された初のオリジナル日本語曲Welcome to Paradiseを披露する前には、観客席のファンも一緒に踊れるようにメンバーたちから振り付けのレクチャーもありました。「とても簡単なので一緒に踊りましょう!」とは言っていたものの、どう考えても一般人が一回見ただけで覚えられる振り付けではなくて客席から戸惑いの笑いが起こっていた。
ともあれ、来日スケすら少なかった威神がオリジナルの日本語曲を歌うなんて一年前どころか数ヶ月前の自分に言っても絶対信じないだろうし、未だにWelcome to Paradiseを聴きながら有難くも不思議な気持ちでいっぱいになります。続くGood Lifeもリリースから好きでよく聴いていた曲でしたが、ライブで聞いてもっと大切な曲になりました。
最後の曲の前には記念撮影とメントの時間があって、今回の公演に対してのメンバーの心持ちやファンへの想いを聞かせてくれました。詳細なメントはNumero TOKYOの記事(下記リンク参照)に記載があったのでそちらに譲りますが、過去最大の会場で公演を成功させたことをメンバーたちが誇らしく思っているのが伝わってきてこちらまで幸せな気持ちになった。ヤンヤンが「僕らWayVはここだけじゃなくて、みんながWayVです」と言っていたのでこれから積極的にWayVを名乗っていこうと思う(?)
最後の一曲はDream Launch。離陸の合図と共に始まった公演が、宇宙に夢を打ち上げる曲で幕を降ろしていく様子を見ていると、今回のイベントは威神にとってはまだまだ"始まり"なんだなと思えて、これからの活動がもっと楽しみになりました。次のイベントでは今回一緒には踊れなかったクンやスケジュールの都合で欠席だったウィンウィンもパフォーマンスする姿が見れたらいいなと思うし、日本でも顔を見られる機会が増えればいいなと願わずにはいられません。
とにかく今回の公演で沢山の幸せをくれたメンバーたちには感謝の気持ちでいっぱいだし、日本で楽しい思い出ができていればいいなと思います。何よりも威神という飛行機がもっともっと高く飛べることを祈るばかりです。これからの威神の道のりに思いを馳せながら今回のレポはこの辺りで締め括ろうかなと思います。
ところで今年って日本のSMTOWN無いんですか??
終
制作・著作
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