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Caster(3)

毎回、寝バックの度に狂ったように達して、悲鳴を上げてしまうせいで、途中で彼が心配していつも中断してくれる。本当はもっと狂いたいけれど、体力はそれなりに限界だったりもして、もどかしい。意識が飛ぶまで、犯されたくもあるけれど、本当に私が意識を飛ばしたら彼は慌ててしまって行為どころじゃないだろうなあ、なんて。

休憩する?と聞かれたけれど、ずっと繋がっていたくてまた求める。正常位で突かれる度、水音が響く。濡れすぎて、摩擦なんてないんじゃないかって思うくらいにどろどろで、頭の中もすっかり蕩けてまともに物を考えられない。

彼が達するために激しくなる動きに変わっていくのが嬉しくて、たまらなく心地良い。注がれる瞬間は頭の中が真っ白で、内側からマーキングされて、もう完全に私は彼のものだなと実感する。事後に抜かないで触れ合っていると、私が余韻と軽い圧迫感だけで達してしまって恥ずかしくなる。

引き抜いて、中から溢れてくるものを眺める彼の口角が上がっていて、満足気な顔が少し幼く、可愛く感じる。

あちこち汚してしまった場所を拭き取ってから、ふたりで呼吸を整える。安心感と、心地よさと、疲れが相まって急な眠気に襲われつつ、彼の脇の下にすっぽり嵌った。なんだか落ち着く。

終えて休憩しているはずなのに、未だ全身がスイッチになっていることに気付かされてすっかり困り果ててしまった。ちょっと触れられるだけで気持ちよくなってしまう。オンのスイッチしかなくて、オフのスイッチが存在しないとか、一体どうなっているのか。仕様がおかしいな。

互いにシャワーを浴びて、くっつきながら話していると、彼がうとうとしはじめて、抱きまくらみたいに抱えられたまま、指先を繋いで二人で眠ってしまった。

一時間以上、そのまま眠って、ふと目が覚める。眠る時は抱きかかえられていたはずだったが、彼は仰向けで眠っていた。私は寝返りしたのか、彼に背を向けて寝ていた。時間を確認するため、スマホを取ろうと指先を動かすと温かい感触があって、ずっと指先だけは繋いだまま眠っていたことに気付く。

その指先に触れて、きゅんと胸が熱くなる。彼に向き直して、少し顔を眺める。眠っていたのに「ん?」と一瞬目を開けてこっちを見る彼。寝顔も、寝ぼけた顔も愛しくて、どうも心の中の欲情メーターを振り切ってしまったようで、気付いたら彼の乳首を舐めて、さらに彼のものを咥え込んでいた。

柔らかい状態から口の中で吸ったり舌先で転がしていると、硬さがゆるゆると増してきて口の中がいっぱいになる。変化が楽しくて悪戯するみたいな気持ちで刺激を与え続けると、すっかり先程のような硬さになった。美味しそうで、たまらなくて、そのまま跨がりたい衝動に駆られ、欲求のまま上に乗りゆっくりと腰を落とした。

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