前髪

オタクが文章書くとこ見てて…。 今年はラジオをやりたい。あとフジロックに行く。

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マガジン

  • 或る若者の思索

    私が日常生活の中で感じた何気ないことを、日記よりちょっとだけ推敲して書いてます。

  • およそ500字日記

    日々の中の、「長文で書くほどのことでもない」ことを500字程度で気ままに。不定期で書き散らしています。

  • 旅のしおり【編集後記集】

    私のYoutubeチャンネルでUPしている旅行動画の編集後記として執筆した記事をまとめています。マガジンの購読自体は無料です。

  • 会話のタネ撒き

    日々の会話をもっと豊かに、ウィットに富んだものに、していくための研究。

  • おしながきと走り書き

    ひとり飲みの時にサラサラっと書いた、スピードメニューのような走り書きです。

最近の記事

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我が生涯に一片の

 「恥の多い生涯を送ってきました」で有名な『人間失格』の葉蔵は作中で26歳だとされている。20半ばの分際で恥の多い生涯だと自称できるなんて、どれほど放蕩無頼な人生を送ったのだろう(私自身は人間失格を未読なので詳しくは知らない)。  恥の多い生涯だと決めつけるには、あまりにもまだ私たちは若い。恥ずべき生涯であったかどうかなんてことは、地獄で閻魔大王が謁見なされるその時に初めて決定することで、むしろ地獄に行くことこそが大恥晒しであると思う。今はとりあえず徳を積めるだけ積んで、そ

    • ハイ・ヌーンは邪魔させない

       ある日の昼時、働いているのが逆に失礼なくらいの雲一つない空が広がっている。こんな空の下で、誰が私に働けと命じているのだろう、まったく不躾なやつだ、と思いながらも颯爽と車を走らせていた。社用携帯は11時を過ぎたころからめっきり鳴らないが、カーステレオは陽気なナンバーを鳴らしている。12時の5分前を告げるDJの高らかな声を合図に、車はややスピードを落とした。  国道沿いのラーメン屋の駐車場に車をとめた。時刻は12時をやや過ぎたころ、どこの店も昼休憩に入ったばかりだからサラリー

      • 2024年3月27日の日記

         都市部が近くなり、日本が少し狭くなる。鉄道系YouTuberが言っていてなんとなく腑に落ちた。私はまだまだ日本の半分も見ていないと思うが、確かに心理的距離は短縮されつつある。便利になるとはこういうことだ。  先週は北陸新幹線延伸開業に立ち会い、今週は北大阪急行の延伸開業に立ち会った。鉄道オタクにとってはめでたい月になったことは言うまでもない。  -  得意先の人が突然退職した。定年まではあと10年以上あったはずだがどうしたのだろうと思い、後任の人に尋ねてみた。  聞くと

        • 2024年3月22日の日記

           3月ももう終盤なのに、水っ気の多い雪に見舞われた。「三寒四温」とは実によくできた言葉で、語呂の良さもさることながら、冬のこの時期の危うい気温の推移を見事に表現した素晴らしい言葉だと思う。  祝日でお休みだったので、実家に帰省。冒頭の雪のくだりは、父と母と私の3人で神戸の北の方にドライブに行った折の話。3月ってこんなに雨降ってたっけ?  国道沿いの寂れたレストインで定食ランチを食べて、キツネの嫁入りのような空の下で春を待った。風は強さを増して、雪はほとんど雨になった。俗にい

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        我が生涯に一片の

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        記事

          2024年3月19日の日記

           北陸新幹線延伸開業に伴い、特急サンダーバードはすべて敦賀駅止まりになる。3月15日の新大阪駅20:58発のサンダーバードが、金沢行きの本当の最終電車となった。  サンダーバード自体は数える程しか乗ったことがないが、とりあえずその勇姿を見るために新大阪へ行き、出発を見送った。 -  便利になる反面、失われていくものもある。何事も、趣きだけでは食べていけないということ。私だって、全国各地を放浪しながら花を愛でたり詩を書いたりしつつ、吟遊詩人みたいに日銭を稼げればいいと思うが

          2024年3月19日の日記

          ドレッシング全然かかってへんで

           バターがしみ込んで真ん中がしっとりへこんでいる薄切りの食パンを、私はさも愛おしそうに食べている。休日の喫茶店のモーニング、ひとりでコーヒーをすする私をさしおいて、常連客たちや店員さんは目まぐるしく動き回る。漫才を日常に落とし込んだような会話をBGMに、湯気の立つコーヒーに砂糖をひとつ落とす。  そして目の前にはこんがり焼き色のついたトーストがある。こんなことを言ってはなんだが、トーストなんて味は別に喫茶店で食べようがどこで誰と食べようがほとんど同じ。だけどそれでいい。味は別

          ドレッシング全然かかってへんで

          2024年3月13日の日記

           服屋さんでふと目を奪われたジャケットや、洋菓子店で「これが一番良いな」と直感で思ったモノに限ってめちゃくちゃ値段が張ったりする現象。こういうことがあると、私は実はかなりの目利きなのではないかと自惚れてしまう。  いや、始まってすらいないか。それが誰にでもわかるくらいハイクオリティな品物だったのか、それとも目につきやすいところに高額商品を置いていることが多いだけなのか、まぁ別にそんなことどうでもいいんだけどさ。おかげさまで、本当に欲しいものがなかなか買えない。  そういえば

          2024年3月13日の日記

          日本で一番気まずい奴ら

           2016年公開の映画「日本で一番悪い奴ら」。主演を綾野剛が務めた、いわゆる警察の汚職、不祥事などをテーマとした映画だ。内容も北海道で実際に起きた「稲葉事件」を基に描かれており、この映画のタイトルも同事件を取り扱った書籍から取られている。  ※以下、ネタバレ内容含みます。  当時大学生だった私は家にいた。ある日、ふと父親が「映画見に行こ」と言い、私と弟2人を連れ立った。向かったのは隣の市にある映画館併設のショッピングモール。  特に何を見に行くか聞かされていなかったという

          日本で一番気まずい奴ら

          2024年3月5日の日記

            公共施設で流れているJPOPのオルゴールverのBGM、いきものがかりのありがとう率が異常すぎる。バラードの代表曲としていつまでピッチに立つんだ、JPOP界の三浦知良なのか。いや、それほどまでに普遍的な名曲ということだろう。  それはさておき、3月3日はひな祭り。我が家は男系家族だったので、こういう"やわらかい"イベントとは縁遠かった。ちらし寿司がひな祭りに因んだものと知ったのも、成人してからだった気がする。  近所のケーキ屋さんでイチゴのケーキを買った。ひな祭りとイチ

          2024年3月5日の日記

          スマブラは持ってないやつのほうが上手い

           そいつは運動から勉強までひととおり何でも器用にこなす、たまに鼻にかかる奴だった。私はというと運動はてんでダメで、特に球技は壊滅的、しかし走るのと泳ぐのだけは問題なかった。勉強は苦手ではなかったけど、中の上あたりをずっと徘徊していたと思う。  そいつは明朗快活な奴で、いわゆるヤンキーとも仲が良く、対照的にオタク連中とも親和性の高い、水と油の両方を性質を持ったような奴だった。私はというと、ヤンキーに目をつけられてこそはいなかったが、どっちかというと萎縮していた。オタク連中とはう

          スマブラは持ってないやつのほうが上手い

          2024年次 経過報告 ①

           初日の出は地元の海岸で地元の友達と。雲がかかっていて日の出時刻よりやや遅れてご来光。同時にデカイ犬を見た。  年始から開いていた二郎系ラーメンを食べた。食い初めは豚の餌。 【以下、今年やった(初)を羅列】 ・腕時計を買った。ちゃんとしたものを買ったのは人生で初めてかもしれない。 ・メガネを新調した。ちゃんとしたものを買ったのは初めてかもしれない。 ・天ぷらまきのへ行った。これも初訪問。 ・マネケンのワッフルを買った。ずっと気になっていたので念願。 ・市民プールに

          2024年次 経過報告 ①

          2024年2月25日の日記

           電車に乗っていると、乗り込んできた威勢のいいガキンチョが車両を見渡して一言「座れるっちゃぁ座れる」って言ってた。そうなんだよ、確かに座れるっちゃぁ座れるっていうシーンはよくあるんだけど、「別に座らなくてもいい」ってなることも多々ある。  そのガキンチョは自分の他に兄弟と両親がいたから、全員は座れないけど何人かは座れる、って意味で言ったんだろう。子どもながらにそういう気遣いができるのは素晴らしい。子どもは子どもらしく、靴を脱いで座席に飛び乗ってもいいというのに。 -  市

          2024年2月25日の日記

          2024年2月22日の日記

           あれ?もう春?まったく、季節は僕らを追い越してゆくけど私は立ち止まったまま冬のようだな…。  2月も気づけば折り返していて、春も近い。今年はついぞ雪を見なかったな、とか、屋台でラーメン食べられなかったな、とか、しっかり季節を楽しもうとしていた自分の残像を春の風に乗せて飛ばしてみたり。  2月のこの時期になると、2月22日や0222って入力する機会が増える。同じ数字だけでこのように3つも並ぶのは、1月11日と2月22日と11月11日くらいしかない。猫が階段を駆け上がるように

          2024年2月22日の日記

          白湯(さゆ)じゃなくてお湯だろうが

           ただの熱い水に何個も名称をつけるんじゃない。お湯はお湯、ひいては熱湯であろう。最近のガキャは何でもすぐにこうやってオシャレに言い換えようとする。ベロアじゃなくてコーデュロイ、援助交際じゃなくてパパ活みたいに。 「優雅にお湯をわかしてコーヒー飲むのよ」  温度が高いお水はお湯である。これは紛れもない事実で、たとえば浴槽を満たすときも「お湯張りをします」というアナウンスが流れるし、チェーン店のウォーターサーバーにも「お湯」というピンクのボタンがついている。お湯は、温度の低い

          白湯(さゆ)じゃなくてお湯だろうが

          2024年2月13日の日記

           運転手さんそのバスに私も乗っけてくれないか。古巣を捨てきれない、捨てられないのは何故だ。いつか青空に向かって翔ぶ日が来るのだろうか。    生涯で居住する場所はそれほど変わることはないが、電脳世界での根城だけはコロコロと変わる。こうやってコロコロと変えられるくらいには色んな場所があるということだ。私もいくつかの"城"を構えている。城が多ければ多いほど、一国の主としてそれだけの城下町を作ることができるのだ。だが反面、その城の分だけ攻め入られることも多いというのは難儀なものであ

          2024年2月13日の日記

          若者、最後の一人旅【編集後記】

           「若者」といつまで呼んでくれるのだろうか。若者たちに向けて作られた音楽や映画は数あれど、その"若者"に自分が該当しているかどうかは、誰も定義をしてはくれない。  私の中での「若者」の定義は『無茶な旅行ができるかどうか』だと思っている。一日の大半を各駅停車の固いシートでの移動に費やすことができるか、宿泊コストを抑えてカビくさい安宿やプライバシー皆無のゲストハウスに泊まることができるか、そんな"無茶"を通して道理を引っ込めさせることができるのは、私たち若者しかいないと思う。

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          若者、最後の一人旅【編集後記】