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どっちでもいい、という選択肢

「行っても行かなくてもいい」というイベントがあったら、行かないということが増えてきてしまった。行ったら利益は見込めるのだが、そこへ行くための機会費用などを考えたら、行かないという選択肢を選んだ方がマシなのではないかという話。でも行ったら行ったで楽しいのは間違いない。嗚呼、人生、生きづらしや。この記事も別に読んでも読まなくてもいいです。


そもそも「どっちでもいい」とか言ってる時点でやる気があんまりないことは明白なんだ。夕飯は何がいい?って聞いて、何でもいいって答える奴はそもそも進んで飯を食う気がない。でも、じゃあ○○は?って提案すると、それは嫌だなとか我儘を言い出す。他人に指図はされたくないがやる気もない、でも嫌だと拒否する選択肢は明確にある。これは本当にめんどくさい、自分で自分がめんどくさい。

では飯の場合じゃなくて遊びの場合だとどうか?
「どっちでもいい」の類語に「行けたら行くわ」という魔法の言葉がある。自分のそのときの気分次第で行くも行かぬも決めることを正当化できる。究極の免罪符。この場合大抵来ないのがオチである。
「行けたら」というのは、本人の都合の話じゃない。それに行くことで得られるものや失うものなどを天秤にかけた結果の話。トータルで見て得なのか損なのか、それが初めてプラスに振り切れた時、「行く」という選択肢が現実味を帯びる。


失うもの、とは。私が思うのは(時間、金、体力)の3つ。


時間と金と体力の関係性について

時は金なり、本当に文字通り金言だと思う。この言葉を考えた人、私みたいなひねくれた人物だったに違いない。この言葉、素晴らしい言葉ではあるが、とらえかたによっては意味が全然変わってくるのだ。
時間というのは2度と帰ってこない貴重なもの。だからこそ慎重に有効に使え、というのが本来の意味だろう。それを金になぞらえたことわざ。いつだって忘れない、昔の人は偉い。


違う、そうじゃない。時間の消費は金を伴うものなんだ。私はこのことわざの真意をこう捉えている。

どこか街に繰り出せば金がなくなるのは必至。交通費に食費に諸経費。時間の消費が長くなれば長くなるほど金銭の消費も比例して増えゆく。買い物しようと街まで出かけたが財布を忘れた場合はどうか?知るか。
さて、この出費が有意義なものであれば別にいい、あるいは確固たる目的/意志を持って行くのならば。そのための消費ならば財布の紐も緩む。金に厭わない、必要な出費だ。のちのち後ろ向きな考えに陥ることもない。

ただ、行っても行かなくてもどっちでもいい、という用事、気持ちが乗り切ってないイベントとなると、財布の紐はダイヤモンドのように固くなる。
時間の消費量に見合う成果がない、あるいは見込めない。こうなると私の中で出費=浪費の方程式が出来上がる。真冬の方程式である。

となると時間も金も体力も消費しない選択肢を選ぶほかない。外に出ずに家の中でできることであれば、時間の消費だけで済む。しかも、何か家でしかできない作業(勉強、耳コピ、アニメ消化)などに費やせば、3要素のうちわずかひとつの消費で最大限の効果を得られるのだ。1粒で何億度も美味しい。1粒で5000兆フィート走れる。家にいることを正当化できる。


どっちでもいい(行っても行かなくてもいい)要件に行かなかった場合、「行かなくてもいい」から「行かないでよかった」と、脳が正当化を試み、シフトチェンジする。これだ、これがまずいのだ。確かに行かなくてもいいものだったかもしれないが、行ったら得られたものが少なからずあったことも事実。実際の収穫物と消費物を比較しないとわからないが、長い目で見るとなんだかんだ損をしていることが多い。私の人生の経験則ではそんなパターンが多かった。恥の多い生涯を送ってきました。


「行かない(やらない)」という選択肢を選んだ場合のリスクマネジメントは欠かしてはならない。行動を起こさなかったことで生じる不利益、不都合(筒香ではない)、損害その他の影響。無傷では収まらないはず。リスクヘッジが出来ているか(見込みはあるか)、事後処理が大切。
人との約束に行けたら行くわと答えて結局行かなかった場合、その人物との今後の関係性に軋轢が生じないか。授業や説明会などのイベントに行かなかった場合、そこで得られたはずの情報などをどう入手するか、あるいは切り捨てるか。行かないことで浮いたお金を良しと思えるか。


「行っても行かなくてもいい」の続きに足すとするならば、「だが、得られるものは必ずある」という文言だろうか。結局たらればではあるが。まあなんにせよ行動を起こさなければ何も起きないという話。ほら、社会不適合者の片鱗は日常のすぐそこに。





ねっ?読んでも読まなくてもよかったでしょ?多分読まない方がよかったかもね。

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