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白い傷と砂浜

はじめまして。初瀬(はせ)と申します。
このたび、尊敬する後輩のブログに載っけていただけることになりました〜ありがたやーありがとう!
「好き」がテーマということなので、好きに書きたいとおもいます。


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千里浜なぎさドライブウェイは、自動車で走れる砂浜だ。
友達と2人で行ったことがある。

向かう途中にお昼を食べて、駐車場から出ようとした時、ごりっという音がしてあ、と思ったけどもう遅かった。
隣の車には一筋の白い傷。ぶつけたことがある人なら分かるかもしれないけど、見た目以上にショックなことなのだ。

ああ、やってしまった、もうだめだ。呆然とする私と対照的に彼女はてきぱき動いてる。隣に立ってすみませんと謝っていたら、いつの間にか相手の方の謝罪もレンタカー屋への連絡も終わっていた。
申し訳ない気持ちでのろのろ助手席に向かうと「運転して!」と。いやいや、さっきぶつけたばかりだしやんないよ…。
「いま運転しなかったらこの先ずっとできなくなるよ」
「ショック療法!」
押しに負けて、結局運転することになった。自分なら絶対こんなことはしない…まぁこのおかげでいまでも運転できているんだけど。

走ってしばらくして落ち着いてくると、なぜか思ったことを言わなきゃいけない気がして「なんか私、あなたみたいな人と結婚する気がする」と言った。もしかしたら言ってないかもしれないけれど確かにそう思ったことは覚えている。言ったとしたら「あはは」って笑われたと思う。

海を見ながら砂浜を走った。後で知ったことだが、年々車で走れる面積が少なくなっているそうだ。

細かいことはよく覚えてないけど、楽しかった、気持ちよかった。そりゃあバンプオブチキンも「一緒に見た空は忘れても一緒にいたことは忘れない」って歌うはずだわ。



(2020年4月5日に02:00に掲載された文章を再掲載しています。)

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