昔、彼と別れたとき母に「サエコ、寂しかったのかい？」と聞かれた。

その時はあまりの突飛な投げかけに「いいや。」と返事をしたし、寂しいから付き合った訳ではないと思ったけれど。よくよく考えると確かに少し寂しかったところもあ ったのかなと思ったのも事実。

そしてその言葉は、ことあるごとに思い出し、何かある度に「私は今、寂しいのだろうか。」と自分へ問いかけるようになった。

この言葉は思いの外、私になんらかの効果をもたらしているようで、心がふらっとしそうなときに問いかけると自分の本当の気持ちに気がついて、深みにはまる前に終わらすことができるのだ。

今朝、ふとこの言葉を思い出した。
「サエコ、寂しいのかい？」

今日ね、久しぶりに前の職場へ行くんだ。
年下の後輩へ連絡したら「何時に着くんですか！」「受付まで行こうかな」「ランチ食べれたらいいな」矢継ぎ早にそんな言葉を貰ってね

あー
あたし、寂しくないなって思ったの。
たくさんの友人や仲間に恵まれて
毎日、楽しく過ごしています。

「サエコ、寂しかったのかい？」
お母さん、私はずっと温かいよ。