羊文学 Tour 2023 "if i were an angel" KT Zepp Yokohama公演

2023.09.05 羊文学 Tour 2023 "if i were an angel" KT Zepp Yokohama公演

⚠︎︎セトリ等のネタバレ含みます

2年くらい前だったかな。シューゲイザーという音楽のジャンルを知ったのは。
シューゲイザー特有の、包み込まれるようなメロディに出会って、寝る前はひたすら聴いていた。
そしてSNSかどこかで羊文学というバンドがシューゲイザーのジャンルを含んでいることを知った。それからはもう、当時は毎日のように羊文学の音楽に包まれながら寝ていたなぁ。
COUNTDOWN JAPAN 2022/2023では初めて生で羊文学の音楽を聴けた。年末の空気感と羊文学の音楽がマッチしていて、そして私が個人的に年末の空気感が好きなのもあってとっても良かった。ただただ良かった。クリスマスは過ぎたけど、と歌った1999は今もはっきり覚えている。
とまあ、前置きは長くなったけどCOUNTDOWN JAPANで羊文学の音楽を目の当たりにしてからはもうワンマンに行きたくてしょうがなかった。ツアーが発表されて、オフィシャル先行ですぐにチケットを取った。久しぶりに1人でライブに行きたいと思ったかもしれない。


9月5日、Zepp横浜にて。
会場に入ってまず目につくのはステージの上に吊るされた白いでかいカーテン。カーテンの後ろは見えないから、当然ながらステージ上がどのようなセットになっているか見る事は出来ない。
開演時間の10分前、18:50。幻想的な音楽が流れ始める。19:00。カーテンは依然として動かないし、照明は暗転せず。ただ、幻想的な音楽は鳴り止まない。もうこの時点で羊文学のステージは始まっていたんだと思う。
10分くらい過ぎた頃かな、照明が暗転して、ドラムの音が聴こえる。カーテンには不思議な映像が映る。人間、、なのか?人の顔のようなものが映ってはぐにゃぐにゃになって、また別の誰かの顔のようなものが映っていた。(後にこれは天使の顔の映像である事が判明)


1曲目はエンディング。羊文学のライブは初めてだからいつもどのようなセットリストを組んでいるのか知らないけれど、この曲を1曲目に持ってくるのはなかなかにおもしろいな、なんて思う。
1曲目が終わり、カーテンが遂に動く。ステージ上の景色が見える。
2曲目は新曲more than words。当然ながら生で聴くのはこの日が初めてなんだけど、それは羊文学のライブに普段通っている人も同じなわけで(ツアーの新潟公演に行った人は別として)何だかみんなの初めてを共有出来た気がして嬉しかった。歌詞がとても好きな曲で、これからもこの曲に包まれて過ごしていきたいと思う。
1回目のMCでは、新しいアルバムを作っている事がマル秘情報として発表された。(あまり言ってはいけないことらしいけど笑)
more than wordsも含むと今日は4曲も新曲をやるとの事。2曲続けて新曲をやりますと、『honestly』という曲と『flower』という曲を初めて聴く。
羊文学のライブは照明と音楽の親和性が高いと思った。新曲でもその親和性の高さを見せつけられる。honestlyという曲は何だか鮮やかな色の照明が多かったように感じた。反対にflowerではシンプルな照明が多かったように感じる。朝日みたいだと思ったし、月明かりのようなものも感じた。曲として完成して世に送られる時が来たら、歌詞もよく見ながら聴きたい。これはライブの演出もあってだと思うけれど、また寝れない夜を一緒に過ごせるような曲が生まれたな、という印象。

永遠のブルーは自主的にももちろん聴いていたけれどCMソングに起用されてからはお茶の間でもよく耳にするようになって、とても耳馴染みの深い曲。だからこそかな、イントロを聴いた瞬間にぶわっと鳥肌が立ったんだけど、照明のブルーがとても合っていて、解釈の一致で、脳みそにも鳥肌が立ったような感覚だった。

2度目のMCでは新アルバムのレコーディングがこのライブの前の日にひと通り終わったと話していた。(ただいつ出るかなどは明言できないけど50年くらい待ってれば確実に出るらしい笑)
これは別バンドのボーカルの方が言っていた話なんだけど、レコーディング期ってすごく歌い方の調子が出るというか、歌が上手くなるらしい。だからかな、モエカさんの歌声がすごく力強かった印象。
今ツアーのタイトル、"if i were an angel"について。「優しい曲を歌っているから、『優しいんだね』とかよく思われるけれど実際そんなこと無くて…どちらかと言えば悪魔。」と、自虐的な事を言いつつ、「次はナンバーワン天使ソングです」というMCからのマヨイガ。モエカさんは「優しい曲は光るならとマヨイガくらい」と、2曲をあげていたんだけどMCの前に光るならをやってMC後にマヨイガ。その2曲の優しい空気に包まれる。ただ、羊文学は天使的な部分も悪魔的な部分も併せ持っているから良いんだよな、なんてふと思ったけど。

「残り2曲です!」というモエカさんの言葉の次に聴こえて来る音は1999。羊文学の名刺となるような曲。
『窓の外が少しオレンジ色に変わる』という歌詞からの照明のオレンジがとても綺麗で覚えてる。まだまだ暑いしクリスマスとは程遠い気温だけどまた肌寒くなった時期にこの曲を生で聴けることに期待して、大好きな年末に少し思いを馳せながら聴く。

本編最後のghostはなんというか、夢の中にいるようだった。照明の雷のような演出とか、羊文学にしか出せないあの独特な空気とか、ただひたすらに圧倒されていた。羊文学のワンマンに来て良かった。そう思わされていた。

アンコールでは物販の紹介を。ゆるーい空気の中でやっていてとても微笑ましかった。フクダくんの声も聞けたし笑

「あーもう、やんなっちゃうって時はこの曲を歌っている」と、モエカさんの話から演奏されたのは『あいまいでいいよ』。
ミラーボールがフロアを照らして、キラキラしていて、こちら側も盛り上がってとても楽しかった。
アンコールラストは夜を越えて。イントロのかっこいいギターの音から会場のボルテージが上がっていく。個人的にすごく好きな曲。本編最後のghostの様な終わり方も良いけど、こんな終わり方も良いよな〜なんて浸る。また明日も頑張れそうと思えてくる。

これからも生で聴いて好きになった音楽を信じて、追いかける。
羊文学のワンマンに来て良かった。


いつしか忘れていたのかもしれない。音楽は私の心を浄化してくれること。

これからも寝れない夜を羊文学の音楽と一緒に越えていきたい。

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