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仕事辞めたしちょっと留学してくる。1日目②「ココデハ日本語ハ通ジマセン!〜日本語で捲し立てたら丸腰で空港を出ることになった件〜」

無職、フライトを実況する

幼い頃、国内の移動だけど一度だけ飛行機に乗ったことがあるそうなので、正確には初フライトではないのですが、なんせ記憶にないので今回が私の意識の中では初フライトになる。
乗るときは正直不安だった。

「きりゅう、こわい…………」

飛行機がゴゴゴゴゴゴッっとすごい速度で走って、座席が傾く。
ふと、富士急の「ええじゃないか」に乗った時の浮遊感を思い出した。
あれはヤバかった。死を感じた。
叫びすぎて声枯れるし、恐怖で力みすぎて至る筋肉が大規模な内出血を起こすし、降りてしばらくは上手くげっぷ出せずに友達に背中叩いてもらっていた。

以来、絶叫系マシンが大の苦手になってしまった私だったが、フライトの浮遊感はちょっと楽しかった。
なんだろう。床がある安心感?
気流が安定するまでは、ふわふわしてて、ちょっとどきどきしてたけど、慣れてしまえばバスとか電車乗ってる感じと変わらなかった。

本当は窓際座りたかったんだけど、
チェックイン時、受付のお姉さんに「窓際がいい?通路側がいい?」って聞かれて「窓際!」って答えたのに、チケット見たら通路側だった。
お姉さーーーんっっっ…………!!!(泣)

三時間くらい揺られて、あっという間に韓国。
すごい。早い。
地元から東京行くのと同じくらいの時間で韓国行けちゃう。
すごい(2回目)

飛行機を降りると、案内板やら看板やらが全部ハングルだった。
やっとここが日本でないことがやっと現実味を帯びてくる。

バスとかモノレールに乗って、入国審査を受けて、荷物探して……っと、初体験目白押しで心臓どっきどき。
やっぱひとりは心細いし、ほんとになんにも分からない状態だったから、緊張疲れがすごい。
「あ〜〜〜旅行とかで一回でも来ておけば、流れとか分かってテキパキ動けたんだろうなぁ」とちょっと後悔(笑)


無職、ルータを取りに行って恋をする(?)

「そうだ、ルータ取りに行かなくては・・・!!」

韓国でwifiルータを予約していた俺氏。
日本の携帯をそのまま韓国で使うと海外受信料になってしまうのも直前になって知った事実。
ルータのサイト、いろいろ巡った結果、日本で借りるより韓国で借りる方が断然お得だったので、ちょっと頑張って韓国の会社のルータを予約してみた。
失業中の留学なので、抑えられるところは抑えていこうね(^▽^;)

wifiルータの受付前まで行く。
やばい、全員韓国語で話してる……
ちなみに、私の韓国語レベルは独学で少し単語を覚えてきた程度。
英語も高校で止まっている。

近寄ったら発券機があった。
どうやらこれで、受付番号を発券してルータをもらうらしい。
もちろん、発券機も韓国語。ちょっとだけ英語も書かれているが……
うん、読めない\(^o^)/オワタ
とりあえず、一番でかいボタンを押して発券(※めっちゃ適当)
番号が表示され、受付の爽やかなお兄さんのところへ。

お兄さん「韓国語話せますか?」
 
私「あ、アニヨ・・・・」
 
お兄さん「OK.」

にこっと笑ってくれて、そこからは英語で「this is ...」と貸し出されるルータやケーブル、モバイルバッテリーの説明をしてくれるお兄さん。
なけなしの「네...네.....(はい)」をつぶやく俺氏。
最後に、

お兄さん「Have a Nice trip!!」(多分)

と言ってくれて、その笑顔に今までの不安とか疲れが一気に吹き飛んだみたいに方が軽くなった。
自信はなかったけど、はっきりした声で、

私「감사합니다ㅠㅠㅠㅠ」

と言って手を振った。
細められた少し垂れ目のお兄さんの笑顔に、あやうく恋をしそうだった。

めっちゃいい出会いだった……


無職、空港の真ん中で待ち合わせをする

wifiをさっそく繋ぐ。基本的に携帯は機内モードにしておいて、wifiだけをオンにしました。
これをしておかないと、ふと気づいた時には勝手に海外受信料取られちゃう場合もあるって聞いたので、念のため……

さて、今日は留学エージェントの韓国人スタッフが私を空港まで迎えに来てくれるらしい。
そんでそこから車でコシテル(韓国の寮みたいなとこ)に送ってくれるらしい。

ここでふたつ問題があった。

①換金をしていない
韓国で換金した方がレートがいいから日本円しか持ってないまま韓国に入国。失業中だから抑えr(ry

②コシテルに布団と枕がない
寝具セットの手続きが間に合わず、エージェントから現地で買ってくれと言われていた。

ただ、このふたつの問題に関しては、

日本エージェント「迎えに来る韓国スタッフが日本語話せるから聞いてください!」

と言われたので、韓国人スタッフがくるのを待つことに。

14:00。
すごいでかい声で本名を呼ばれる。
振り返ると、そこにはひとりのおっさんが!
手書きの!
エージェント会社のロゴが書かれた紙切れを持って!
こちらに向かってきていた……!!

あれだ。
絶対あれだ。

そして不安だ……
なんて雑なお迎え……紙切れって……
なんかこう、ツアーみたいな旗とか持ってるもんかと……

いや、ここは韓国。
日本の感覚なんか通じないぞきっと。

とりあえず、「私です!」と日本語で言い寄る。
おっさんが『じゃあ行こう!』みたいジェスチャーする。

私は慌てて日本語で捲したてた。

私「あの!私まだ、その……換金してなくて、手伝って欲しいんです!あと、布団と枕がないそうなので、それも途中で買いたいのですが……」

おっさん固まる。

私も固まる。

おっさん、どこかに電話し始める。

私、おろおろ。

電話が終わる。

おっさん、にこやかに一言。

「가자!!(行こう!!)」

え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!

あっかーーーーーーん!!
これ、日本語通じんスタッフや……!!!
日本のエージェントてめぇ〜〜〜!!!。゚(゚^ω^゚)゚。

その日、私は思い出した。
なにごとも、人を頼ることを前提に行動してはいけない、と。
信じられるのは自分だけだと。

”1文無し”ならぬ、”1₩無し”で車で二時間ほど揺られ、下宿先へ向かう俺氏。

おっさんの後部座席。
これからの生活を思う。
ため息は深く。
窓の外を過ぎていくまだ知らない風景を見ながら、私はラジオから流れてくるBTSの曲に耳を傾けていた。

まだ一日目。
留学は始まったばかり。

強く生きねばッ……!!!


つづく。


明日から使える韓国語

あのとき、日本語の通じないエージェント・アジョッシになんて言えば良かったのか考えてみた。

이불을 사고 싶은데요.
「布団を買いたいんですけど……」
환전하고 싶은데요.
「両替したいんですけど……」

こんな感じ?

~고 싶은데요. - 「〜したいのですが…

この"ハゴ シップンデヨ……"フレーズがめっちゃ便利。
手伝って欲しいとき、要望を相手に伝えるとき、これ一個でいける。
当然、お店にも使える!

例えばレンタカー屋さんで。

차를 빌리고 싶은데요.
「車を借りたいのですが……」

例えばホテルや美容院に電話して。

예약하고 싶은데요.
「予約したいんですけど……」

最後の極め付けは、

좀 도와드릴까요?
「ちょっと手伝ってもらっていいですか?」

日本語もそうだけど、「좀(ちょっと)」をつけると、遠慮してる感じが出るよね(笑)


ちなみに、という名の蛇足

Wi-fiを予約したところ。
1日300円くらいで1G使えるから複数人で旅行行くときとても良き。
6日以上だと1日160円まで割り引かれるから留学の時もとても良かった。


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