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仕事辞めたしちょっと留学してくる。4日目 「おひとり様ご案内!ダウニーはちょっぴり重かった」

無職、朝、決意

韓国に来て4日目。
今日も今日とて首の痛い朝を迎えた。
布団と枕は無事買えたが、埃っぽくてそのままでは使えないので、洗濯しなければならなかった。そしてそのためには、柔軟剤を手に入れなければならなかった!

今日こそは、ひとりで買いに行く・・・・・!

私は、着替えを済ませ、早々とコシテルを出た。
向かうは、『emart』。
韓国の大型スーパーだ!


無職、イーマートへ向かう

昨夜、うんうん唸りながらgoogle先生とにらめっこして色々調べた結果、私の住む場所から歩いて行ける距離にemartと呼ばれる大型スーパーがあることを突き止めた。

NAVERマップを駆使して、朝から歩く。歩く。歩く。
5月は、ちょっとだけ暑かった。
厚めのパーカーを愛用している私には厳しい時期だ。
衣替えのタイミングが20代後半になってもまだ掴めないでいる。

その日も少し汗をかきながら歩いていた。
出発して20分くらい。
私はついに、目的地に着くことができた。
(といっても、ほぼまっすぐ建物に沿って歩いていただけだが)

私は、emartと思しき建物に近く。
扉があったので、押してみた。
………………………開かない。
中をまじまじと覗き込む。
………………………………………暗い。

え?なんで?

私は携帯でemartを調べ直した。
そう、開店時間。
今は9時40分ほど。
emartは10時から!

詰めが甘ぁ〜〜〜〜〜〜〜い;;;;(泣)

私は、建物の周りを意味もなくぶらぶらすることにし、10時を少し過ぎたあたりで開かなかった扉を押した。


無職、ダウニーと対面

中には、たくさんのお店があった。
ファーストフード店をはじめ、化粧品やシューズも売っている。
雰囲気は違えど、日本のショッピングモールのそれだった。
あちこちを適度な距離で見て回った。
私よりも年下の女の子たちが当たり前に韓国語で話して、楽しそうにおしゃべりしているのを見ると、なんだか不思議な気持ちになった。
そんなこんなで、歩く歩く歩く。だが。一向にスーパーなるものにたどり着けなかった。

私は一旦、足を止めて考える。
日本のショッピングモールの法則で行くと、スーパーは大体、1階もしくは地下じゃない?
私はエスカレーターを見つけ、下に降りてみた。

ビンゴだった。
ようこそと言わんばかりの門があり、その向こう側には果物売り場が広がっていた。
嬉々として、私はそこに飛び込んだ。
果物。野菜。冷凍食品。肉。。。。
様々な売り場を通り過ぎる。
知らない世界にワクワクする反面、緊張感も高まっていて、ゆっくり見ている余裕はなかった。
お菓子コーナーを過ぎると、ついに、食品でない売り場が見えた。
歯ブラシ、トイレットペーパー、キッチン用品。。。。。
ひとつひとつ棚を見ていくと、そこにそれはあった。

柔軟剤だ!しかも、ダウニー!
ちょうどこの頃、防弾少年団のグクがダウニーを使っていると公表して、全世界でダウニーが品薄になるという事件(?)があった。
私もそれを日本で見て、「なるほどダウニーか……」と思っていた。
それから約4ヶ月後の今日この日。
私もグクにならって、ダウニーを手に取ったのだった。


無職、会計までの長い道のり

あとは、お会計をするだけ。。。。
私はレジに向かっ……え?
レジに、向か、ぁ……ちょ、、、

レジどこッ……?!

広過ぎるスーパー。
無限に並ぶ商品たち。
その中で、私は。
ダウニーは見つけど、レジカウンターを見つけることは出来なかったのだ。

だんだん冷や汗が出てくる。
ダウニーを抱えて、あちらこちらと同じところを行ったり来たり。
女の店員さんがちょっと不審な視線を向けてきた気がして、さらに焦る。
おもちゃ売り場に出た。
そこに佇む、おかっぱの足の長いお兄さん。
店員さん特有の赤いジャケットを着ている。
私は、ふらふらとそのお兄さんに近寄り、頼りない声で呼んだ。

「저기요………(あの)」

お兄さんは「네」と言いながら耳を傾けてくれる。
しかし、私はなんて言っていいか分からない!

「レジ」って韓国語でなんて言うんだ……?
「どこですか」は「어디예요?」だから……えーっと。
だめだ!分からん、会計は、계산か?これでいこう。

「이것,계산...(これ、会計……)」

私は、ダウニーを指差しながら、「이것,계산하고 싶어요,이것!(これ、会計したいです、これ!)」と言ってみた。

お兄さんが分かってくれたみたいで、向こう側を指差してくれた。
何か韓国語で話していたが、私には分からない。おそらく道案内をしてくれていたのだろう。
ただ、指差された方向にレジカウンターは見えない。
商品棚が高いため、向こうの景色が全然見えないのだ。

不安しかないが、今の私にはお兄さんが指を指してくれている方向に行くしか道はない。今はそれに縋るしかない。
私は「감사합니다~~~」と言って歩き出そうとした。

その時だった。

後ろからおじさんに話しかけられたのだ。
おじさんは、私に目配せして、「ついてこい」というような仕草をした。
私はぽかん、としながら付いていく。
道を進んで、曲がって、進んで。また曲がって……
すると、レジカウンターが見えてくる。
レジが見えたところで、おじさんは踵を返し、何も言わずに進んできた道を帰って行った。

どうやらおじさんは、私が店員さんに助けを求めているのを見て、私の案内のためだけにレジまで一緒に来てくれたのだ!

聞こえるか分からなかったが、迷惑にならない程度の大きな声で急いで「감사합니다!」と叫んだ。
おじさんの背中は振り返らなかったが、私はとても嬉しかった。

ここに来てまだ4日しか経ってないのに、私、もう何度、誰かに助けられたんだろう。
じんわりするものを胸に感じながら、私はついに、レジに並ぶことが出来た。

ついにお一人様買い物を体験する

レジカウンターは見慣れないものだった。
流れる床みたいなものがあって、そこに商品を置くとレジ打ちのところまで流れて行くらしい。
日本とは全然違う。
そもそも探すべきレジカウンターがこんな形をしていることを知らなかったのだから、見つけられなかったのはある意味当然だったのかもしれない。

私の番になった。
商品はダウニーだけだ。それが流れていく。
私の前後のお客さんはみんなたくさん買い込んでいたので、なんだかダウニーオンリーがひどく滑稽に見えた。

数字が聞き取れなかったので、悔しいけどレジの機械に表示された数字を見る。
まだ何色のお札がいくらなのかいまいちピンと来ない私は、とりあえず黄色い一番高いお札を出す。
おつりが戻ってくる。財布にしまう。ダウニーを抱える。レジを通り過ぎる。
レジの向こう側は電灯が少なくて、暗い場所だった。
そこまで来て、やっと。
私は思いっきり息を吸えるようになった。


無職、帰り道とダウニー

ダウニーはそれなりに重かった。
でも、社畜時代に使っていたおっきなカバンは簡単にダウニーを飲み込んでくれた。
さすが、らくらくA4ファイルも入っちゃうカバン。よしよし。

もうお昼だ。
お腹が空いた。
あのスーパーでなにか食べられるものを買えれば良かったのだけれど、その余裕はまだなかった。
そして、もっと言うと、これから帰って洗濯機を回す余裕も体力も今日は使い切ってしまった気がする。
首はもう痛くなくなっていた。
朝の「今日こそは布団と枕で寝てやる」との決意はどこへやら。
喉元は過ぎて消えてしまったようだ。

一個ずつ。一個づつでいい。
昨日は、お布団を。
今日は、ダウニーを。
そして明日は、洗濯を。

一つずつ、人が歳をとるように、ゆっくりできることを増やしていこう。
そう思い、私はコシテルへと帰って行った。

4日目、おわり。


ちなみに、という名の蛇足

頑張って買ったダウニー見て〜〜〜。゚(゚^ω^゚)゚。

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明日から使える韓国語

今日は、お買い物の話題だったので、実際に私が韓国での買い物で使ったフレーズを!

이거 주세요. 「これください」
두개 주세요. 「2個ください」
봉투 주세요. 「袋ください」
안녕히 계세요. 「さようなら」

こんなもんかな?
「これください」「2つください」は、外食の時や八百屋さんで使ってました。
「袋ください」は、コンビニで。
店員さんによっては「袋入りますか?」と聞いてくださるんですが、これがなかなか聞き取れずに苦労しました。だけど、「ん?」みたいな顔してたら「これいる?」ってビニール袋見せてくれるので、「うんうん」と強くうなずけばもらえました。
「さようなら」は、最後に言うととっても韓国人ぽい気がしてどこのお店でも使ってました。日本でも最後、お店から出るときに「ありがとうございます」とか「ごちそうさまです」とか言うじゃないですか。あれです。

もっと詳しく知りたい方は、この動画を!

一通りのお会計会話が実際に聞ける動画です。
解説も丁寧なのでめちゃくちゃ分かりやすいと思いますっ

いかがでしたか?
韓国旅行で韓国語話して、相手に通じると嬉しくなりますよね!
間違ってもいいから、どんどん話してどんどん上手くなっていきましょう!
それでは、今日はこの辺で!あんにょん!

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