SIX LOUNGE FANFARE TOUR

⚠️この感想は、ネタバレを含む可能性があります。セトリをまだ知りたくない方、これから何も知らずにツアーに赴きたい方にはお勧めできません。


七月に横浜で彼らを見てから、勉学に励むという理由でSIX LOUNGE 禁をしていた私にとって今日という日は輝かしい日だった。七月に賭けでチケットを取った。静岡アンバー。いつも東京や大阪まで三時間やら五時間かけてこの人たちのために行っていた。でもそんな彼らが、時間をかけて私の住む街に会いに来てくれるだけでも私はこのバンドが好きになってよかったな、と思う。そのくらい私にとっての静岡アンバーは特別な場所で、SIX LOUNGE は特別なバンドだ。

学校が終わって、そわそわしながら電車に乗って二駅くらいで降りる。着替えとか身支度をして向かいながら、もうすっかり涼しくなったなと思った。そんな呑気なことを考えながら、今からSIX LOUNGE に会えると思うと、何もかもが嬉しくて道路の真ん中でダンスでもしようかと思った。18:30になって、開場して50番を切ってもらって下手側に向かった。UMBERの見慣れた青い看板の下に、「SIX LOUNGE 」というバックドロップがあるだけで少し涙ぐんだ。人が続々と入ってきて、いつものSEと共にシンタロウくんが出てきて、その後に続いてリクくんが。そして優盛くんが。それぞれ位置についた。こっちの準備も万端だった。

軽快なドラムが鳴る。新しいアルバムの二曲目、俺たちのファンファーレ。ファンファーレといったら、開始の合図を想像するから、一番にピッタリの曲。

「ハロー、久しぶりで実はそうでもないみたいだ」

このバンドに会うのは久しぶりなんだけど、毎日彼らの音楽を能動的に聴いている私は、日々が彼らによって彩られていて、久しぶりに感じずもはやあっという間だった。私は、「大学合格」という合格がもらえるまで終わらないものに打ち込んで、夢を掴むために戦っていて、その間彼らの音楽に支えられていた。シンタロウくんのコラムにもあったように、言葉は毒なんだけど、この歌詞の中の言葉は確実に私を救った。

「ねえ、真面目じゃいられない!」

イントロのベースラインがカッコよくて、ベースラインがなった時点で私は拳を高く上げた。アルバムの中で一番すきなアナーキー・イン・ザ・人生。岡本太郎が、人は生涯孤独でそれと戦う必要がある、といっていたように人生は孤独だ。でも一回きりの人生なら、真面目ちゃんぶるのもそう面白くないかな、と思う。この歌詞の中にあるように、ひょんなことで傷ついてしまう私は、SIX LOUNGE に日々助けられる。シンタロウくんは、本当に素敵な歌詞を書くな、と思う。

「ふたりでこのままー!!」

お決まりの入り方をして、始まるふたりでこのまま。YouTubeに上がってるライブ映像は擦り切れるほど見たし、リアルタイムでのライブでふたりでこのままは脳裏にそのまま永久保存されてる。東雲、というSIX LOUNGE 古参のアルバムの中のこの曲も、絶えず愛されていて、彼らも愛していて、それがすごくいいな、と思う。
そのままの流れで始まるピアシング。会場も一気に沸いて、みんなが前にぎゅっと集まる。優盛くんのギターがかっこよくて、ラストに向けてどんどん速いテンポになるこの曲が好きだ。

この後。そう、このあと。私はTHE BULBがSIX LOUNGE の中で一番好きなんだけど、その中でも★が大好き。イントロから、アウトロの最後の1音が止むまで一秒も漏らすことなく聞いた。毎回ライブに行って、もし「聴きたい曲ある人?」って聞かれたら誰よりも早く「★」と言える自信があるくらいこの曲への熱量にかけている。死ぬまでにきけたら、本望だったし、イントロできた時点で失神しかけた。

「どうか聞いて、君のこと以外デタラメだから」

ここの歌詞を初めて聞いた時、なんて愛らしくて一途でまっすぐな歌詞を書くのだろうか、と思い咀嚼しきれず泣いた。君のこと以外デタラメなんて、私に対しては本気なのか、と。SIX LOUNGE がいない夜は、右も左も分からず迷っている自分が想像できる。とにかく、本当に本当に聴けてよかった。
星繋がりで、STAR SHIP 。雨の日、星が見えず退屈で憂鬱で。そんな時に君たちの音楽に逢いに行きたくなる。ライブハウスは雨でも晴れでもできるから、宇宙船に乗って君たちがライブしている街にも行きたくなるよ。

Paper Plane。
「才能が欲しいよね」「でもちょっとテキトーでいいね」
一度きりの人生だから、自由に生きたい。でも実際はやりたくないこと、でもやらなきゃいけないことは山積みだ。でもできるだけ無理しないで、わがままで!そんなSIX LOUNGE なりの応援ソング。

モモコ。

「死にたい夜を二人で食べ尽くそうぜ」

初めて聞いた時に、ここの歌詞に心打たれた。死にたい夜を、乗り越えるとか、そういう表現は多いと思うんだけど、食べ尽くす、っていうのが。どんだけ文章読んだり書いたりしても、これはもうセンスだなーと思ってしまった。すごいな、ナガマツシンタロウ。

「クソだりーな!」

宿酔。私未成年なのでまだお酒が飲めないんだけど、こういう大人にならないように頑張ろうとおもう。

HAYABUSA 
これもベースラインがかっこいい曲。ベースに呼応するようにドラムとギターが鳴ってるのもいい。

「まだ諦めきれないんでしょ?」

と、心の奥の方に問いかけてくる感じにグッときてしまう。自分も文字を書くのが好きだから、ダラダラこうやってnoteでずっと文章を書いてるから、これも止めずに続けていきたいな、と思った。

ナイトタイマー。
今までなんとなく速いテンポだからか、この曲の歌詞と深く向き合う時がなかった。たまたま歌詞表示で見ていた時に、なんだこの天才的な歌詞は!と思って帰って姉に2時間くらい語った。

「アイ生身で、コイ気まぐれ」

親が子供に切り分けた肉の大きい方をあげるのは生身で感じる、愛だ。でも恋は気まぐれで、法律で決められたわけでもないからいつでも移ろう。だったら今の私は生身でSIX LOUNGE を愛してると言い切れる。そのくらい好きだから。また、ナイトタイマーの終始速く、ずっとサビのようなスピードが魅力的だ。また、最後のアウトロで一段階スピードが速くなるところが、タイマーの爆発の近付きを表していていい。最後のドラムも爆発の暗示なのかな、と。とにかく、ナイトタイマー聴きたかったので嬉しかった。

「まだまだいけるでしょ静岡!」

DO DO IN THE BOOM BOOM !と始まるこの曲。これはずっといってるけど、SIX LOUNGE と私の出逢いの曲。出会いって思い出の中でも色濃く残ってるもので、YouTubeに映った彼らの音楽は、私の心を震わせた。言葉では言い表せないナニカを感じた。それは今も間違ってなかったんだな、と思う。いい曲!

骨。
「何千年後だって超えたっていい」

これを聴くと、付き合っても恋愛関係にも発展すらもしてない死んだ男の子の友達を思い出す。私は馬鹿で何かに縋りたがりだから、輪廻転生を信じているのだけど、彼とちゃんともっと話しておけばよかったな、とか彼とまた逢いたいな、と思う。ライブで優盛くんが顔を覆って歌っていたときに、何故か分からないけど涙が出てきてしまった。

エニグマ。
なんとも言えない艶っぽい曲だな、と。新しいSIX LOUNGE が見れたなー,と思った。にしても優盛くん歌が上手いな、とゆったりとしたテンポの時には深く思った。

恋人よ
「この日々が嘘になって消えゆくとしても、大丈夫全てを忘れないから」

SIX LOUNGE と出会ったこと、たくさんライブに行ったこと。色々考えたり、好きだなと痛感させられたり、一喜一憂したこの思い出がもし消えても本能的にどこかで覚えていたらいい。それでまた一から彼らと出会えたら良いな、と思う。
ドラムに合わせてファンが手を叩いたりしていて、新譜だからこそライブハウスでノリ方が新しく確立していく様子、それがよかった!

天使のスーツケース。
序盤に入ることが多いから、今日は聞けないかな、と思っていたけど最後の方にもやはり食い込んでくる影の人気曲。シンタロウくんは多分花が好きなのか、花が強く印象に残ってるのか分からないけど花への気持ちを強く感じる。そして盛り上がりがここから徐々に上がっていく感じも、よかった。

「明日も学校とか仕事とかあるかどうか知らんけど、歌ったら気持ちいいんで」

メリールー。
高校生の、もう自分の年下になってしまった高校二年生だった彼らが作った曲。若さゆえの青さだったり、眩しさ儚さ、一瞬の美しさが際立った歌詞で、ああやっぱりいい曲だー、と歌いながら思う。今日はワンマンだから、メリールーって、みんな当たり前に歌えるし、でもそれって学校でみんな歌えるか?っていったら無理で。好きな人たちが集まった空間って、こんなに幸せなのかと改めて思った。不朽のSIX LOUNGE 名曲。これからも愛してるよ。

「静岡まだまだいける?いけなさそやな、笑あ、いける?よっしゃいこうー」

アジアの王様。
「何が起きようとも君のこと愛せるよ」
わがままでもただっこでも、それでも愛しくてたまらないといった感情が全面に出てるこの曲。曲調と相まって可愛らしくて好きだ。この上の歌詞が特に好きで、ここまで言い切れる愛。私は愛は守りたいに近いと思っていて、見返りを求めないというか、その人のためならなんでもできるのは愛、だなと思う。

スピード、トラッシュ
いつものお決まりの流れなんだけど、会場はやっとここまでしていいんだ!と解放れたように押されたり飛んだり自由に揺れて楽しんで、叫んでいるのがよかった。ライブハウスは法律がない国で、誰かに強制されたり、誰かが偉い立場になることだったりがないから、この盛り上がり方はライブハウスの真骨頂を感じた。となりのひとの汗も声も何もかもが不快じゃなくて、煽っているリクくんも、シンタロウくんも優盛くんも楽しそうでよかった。

「まだまだいけますかー!たくさん踊ってね」

SWEET LITTLE SISTER 。
イントロから、キタキタキタ!となるこの曲。客の手が一気に上がって、みんなで手を叩く。これが楽しくて楽しくて。知らない隣の人たちも、SIX LOUNGE が好きっていう縁で今横で手を叩いて楽しんでるなんてすごいことなんだな、と思う。

「本当に、(アンバーでの)初ワンマンで初ソールド!嬉しいね、あんまり顔には出てないかもだけど本当に感激してるから(笑)」

優盛くんはそう言っていたけど、こっちも初だらけの現場に立ち会えて嬉しい。これからもたまには帰ってきてね。新譜からエバーグリーンをやって、本編は終わった。

アンコール。

聴き慣れた、イントロ。でもいつもとギターが少し違う。再録バージョンの夢みた君が大好きだ、を意固地になってずっと聞かなくてごめんね。自分は最悪で性格が悪いから、聞かずにいた。でもいざライブで聴くと泣けてしまう。SIX LOUNGE を好きな理由なんて上げ出したらきりがないんだけど、それでも何も考えずに理屈抜きで体で感じる音楽、生音楽がライブハウスの醍醐味で、頭空っぽで馬鹿になれるからいい。夢みた君が大好きだ、再録おめでとう。

「ロックンロールやれる人ー!」
俺のロックンロール。
ロックンロールって、もはや火星にいっても通じるくらいカッコよくてずるい。非の打ち所がないし。ロックンロールが大好きで、ロックンロールに救われてる。ロックンロールの伝統者をSIX LOUNGE が続けてきてくれて嬉しい。

帰り際、キンブレで優盛くんがライバルバンドにハルカミライを挙げていたことを思い出した。ロックンロールとパンクロックはジャンルが違うから比べようがないんだけど、悔しいとか負けたくないとかあれになりたいとか、ライブでもこれからもバンド続けたいという優盛くんをみて、憧れは希望で、闘志を燃やすエナジーになるんだな、と思った。嫉妬は、活力にもなるんだな、と。
私は千年先も彼らのことを応援したいし、静岡に来てくれるなら立ち会いたい。SIX LOUNGE のことが大好きで、SIX LOUNGE でしか得られないものがあるから!!


ツアー静岡お疲れ様でした。残りも頑張ってね。



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