見出し画像

なんと言おうと#34 ~第3GKを考える~

皆さま、こんにちは。なんと言おうと#34です。
このコンテンツは普段は人の意見に導かれたり、流されたりすることが多い僕がこの場だけは自分の考えを誰の意見にも惑わされずに言いたいという思いから成り立っています。

初めて昼間の投稿ですね。前回投稿から1か月空いてしまいましたが、まずはこちらのツイートのおはなしから。

先日、裏の家に住んでいる子が「スイヘイリーベ 僕の船♪」って歌ってっるのが聞こえたんですよ!最初は普通に元素記号の暗記で唱えているだけと思ったんですけど、言い回しが明らかにエレメントハンターのそれなんですよ。自室でひとり大興奮でしたね。対抗してこっちもyoutubeで音源流しましたよ。エレメントハンターっていうのは2009年にNHKで放送されていたSFアニメでして。僕、エレメントハンターすごい好きでこのアニメが「アニメをリアタイで追いかける」ことの楽しさを知ったきっかけでした。そして、このED曲で元素の名前をすべて覚えて化学を得意科目としましたね。中学化学はこれ見ておけば苦労しないと思いますよ。結果、エレメントハンターで得た知識をセンター試験まで持っていって、化学基礎満点取ったので本当にこの作品、この曲には感謝しかないですね。
あっ、でも裏の家の子は「水素にヘリウム~」以下は完全にうろ覚えと言うか鼻歌状態だったんですけどね。それにしても彼、2009年のアニメの曲をいったいどこで覚えたのでしょう・・・。

前回までは3回にわたり北海道旅の記録を書いていましたが、今回からは通常運転に戻ります(このコンテンツにおける通常運転ってなんなんだ?)。

さて、今回のテーマは先日の自分のツイートから。

(執筆時点)Jリーグではサンフレッチェ広島の調子がよく、開幕こそ出遅れたものの8月は公式戦全勝で首位を猛追しています。その舞台裏を収めた動画を視聴して印象に残ったのが控えキーパーの存在だった、というものです。
毎回のようにサッカー観戦の話をしていますが、年末の観戦記録を除けば、メインで明確にサッカーの話をするのは初じゃないですかね。今回は普段出場機会はすくないけれど、チームへの貢献度が高い選手、特に中堅~ベテラン年代の控えキーパーにスポットを当てていきたいと思います。それでは、控えキーパーを見つめる回、スタートです。

ツイートの真意は?

ツイートの中で「圧倒的吾郎」と称しましたが、吾郎というのは川浪吾郎かわなみごろう選手のことです。軽く紹介すると、柏ユース出身のGKで柏→岐阜(loan)→柏→徳島→新潟→仙台を経て2021年より広島でプレーしています。広島のキーパーといえば、東京五輪代表GKでA代表経験もある期待の若手・大迫敬介、J通算500試合以上出場を誇るベテラン・林卓人の2人がいて、彼はその2人に次ぐ第3GKという立ち位置です(今季は5月以降、林の負傷によりベンチ入りが増加しており、カップ戦・天皇杯では試合出場あり)。キーパーという1つの椅子しかないポジション。広島以外のチームの時も立場は一緒で彼のリーグ戦の通算出場数はプロ12年間でわずか17試合。移籍の回数は多いものの、契約満了になってもどこかのチームが必要として受け入れられている、普通ここまで出場機会がないと戦力外になってしまうことが多いのに長くプレーできている。そのうえ、出場数に反して大半の時期をJ1クラブで過ごしている不思議な?選手です。

でも、「Inside」を観ると長くJ1クラブに在籍し続ける理由がわかる気がします。youtubeで探してみてください。8月とか、本当に調子が良かった時期のとかを観るとわかると思います。僕が思った視点は大抵人とはちょっと変わっていることが多いのですが、動画を薦めてくれた広島サポの子にこの感想を伝えると、「目の付け所がさすがすぎます」と返ってきたので間違ってないというか、サポーターもそう思っている人は多いようで、コメント欄をみると僕と同じような感想を残した人が多かったですよ。

そんな中、DAZN公式がこのようなツイートを挙げていました。

ツイートの映像内でも言われている通り、点を決めた選手に一番に駆け寄っているのはだいたい彼。実は9月3日の清水戦を観に行ってて、その時は良く分からなかったけど、後から確認すると1点目のゴールで点を決めた川村選手に一番に駆け寄っていました。試合の出場機会はなかなかないけれど、ベンチからチームのメンバーを鼓舞して全体を盛り立てる役割を担っているようで、間違いなくいまの好調ぶりの理由の一つに彼の存在を上がることができると思います。ほら、試合出場に関係なくずっとJ1クラブに居続けている理由がわかる気がしませんか??

川浪の他にも同様にキャリアに反して出場機会が少なく、しかしずっとプロであり続ける選手はいるもので、少し調べてみました。

30歳以上、J通算出場数50試合未満のGK

いわゆる中堅~ベテラン年代、今年30歳以上になるJクラブ在籍のGKのうち、リーグ戦の通算出場数が50試合未満の選手は前述の川浪含め以下の11名でした(自分調べ、漏れはあるかもしれません)。同様な立ち位置の選手はほかにもいますが、今回の条件に合った選手はこれだけです。

凡例:左から選手名、【所属クラブ】、(年齢、J1/J2/J3出場数)

--J1--
安藤駿介【川崎】(32歳、15/0/0)
太田岳志【京都】(31歳、0/20/7)
石川慧【G大阪】(29歳、7/2/26)
廣永遼太郎【神戸】(32歳、3/16/0)
川浪吾郎【広島】(31歳、7/10/0)
--J2--
瀬口拓弥【新潟】(33歳、0/32/0)※
松澤香輝【徳島】(30歳、0/1/0)
--J3--
野村政孝【沼津】(31歳、0/10/17)
福留健吾【鳥取】(35歳、0/0/1)
石井健太【宮崎】(34歳、0/5/9)※
植田峻祐【宮崎】(34歳、0/0/41)※
※JFL在籍期間が長く、JFLでの出場数を含めると50試合以上に到達する
2022年9月15日時点の年齢と出場数。カップ戦や天皇杯、海外での出場記録は含まない

引退または地域リーグ所属の選手で同様な状況で覚えている選手は、川俣慎一郎(元鹿島ほか、在籍12年・カップ戦1試合)、岩舘直(元浦和ほか、プロ8年・リーグ戦出場なし)椎名一馬(元岡山、在籍13年・J2リーグ4試合)、鈴木雄太(元群馬ほか、プロ12年・天皇杯1試合)、原裕太郎(元愛媛ほか、プロ12年・リーグ戦13試合)といったところでしょうか。

ムードメーカーか、精神的支柱か

川浪選手は前述のとおりとして、他の選手についてざっくりではありますが名鑑の紹介などをもとに分析してみました。

まず、この11人の中でもっとも知名度が高い?と思われる川崎の安藤駿介選手です。川崎生え抜きのキーパーで、特技はドラム、チャントはジュウレンジャー。ロンドン五輪代表でもあったのですが、通算のリーグ戦出場はわずか15試合。うち湘南にレンタル移籍していた2013年に10試合出場でリーグ戦の出場はその年以降ありません。現状、年長のチョンソンリョン、丹野研太の2人に次ぐ第3GKの立ち位置で、現在の鬼木監督体制になってからは公式戦の出場は1試合もありません。しかし、常にJ1、長く川崎に在籍し続けている選手なので、選手・サポーターからの信頼、そして川崎愛は絶大なようで、2022年度のエルゴラッソの選手名鑑には「ノボリ(登里享平)と安藤が雰囲気を作っている」とあり、若手のまとめ役というか模範となる選手のようです。

神戸の廣永選手も第3GKとして控えている時期の長い選手。しかし、レンタル移籍でJ2クラブに行っていた以外は常にJ1クラブに所属し続けており、2021年に川浪と入れ替わりで広島から神戸に加入しています。今季神戸でも飯倉大樹、前川黛也に次ぐ第3GK(8月のルヴァンのときは正:前川、サブ:坪井だったのでもしかして第4?)。昨年、久しぶりにリーグ戦出場を果たし勝利に貢献した姿を覚えているサポーターもきっと多いと思います。名鑑では「確かな経験とメンタルでGK陣を盛り立てる」とあり、チームの雰囲気づくりに一役買っている選手と言えると思います。

京都の太田選手とガンバの石川選手は複数回の移籍を経験しながらもJクラブに居続けています。2人とも個人昇格の経験があり(太田は2019年オフに富山→京都へ個人昇格、京都でJ1昇格、石川は2019年夏に栃木→鳥栖へ個人昇格)、今季は太田はカップ戦1試合、石川はリーグ戦5試合に出場しています。特に石川はだいたいどこのチームでも第2GKとして控えている印象がありますね、ガンバでは昨年は一森負傷で第2GK、今年は東口復帰までの間の前半戦を中心にベンチ入り。いつでも試合に出場できるよう常に準備を怠らず取り組んでいる様子がうかがえます。

J2では、徳島の松澤選手と新潟の瀬口選手の2名が該当しました。2020年~21年春までは2人とも徳島所属のチームメートで徳島でJ1昇格を経験しています。現在の状況は松澤はスアレス、長谷川徹に次ぐ第3GKですが、今年ついにリーグ戦デビューを果たしました。DAZNで観ましたよ。また、選手会長を務めており名鑑では「LOVE VORTIS」の育ての親とありました。若手のまとめ役、ムードメーカー的存在といえるでしょうか。瀬口は讃岐がJ2昇格を果たしたときの正GKでしたが、2015年に清水健太(現:讃岐GKコーチ)の加入後は控えに回り、徳島・新潟移籍後は公式戦の出場はありません。しかし、讃岐時代は「チーム随一のインスタグラマー」と紹介されており、広報面での貢献があり、現在の新潟では若いGK陣を支えるベテランという立ち位置のようです。

ただ、J3になると少し傾向が違うようで、ムードメーカーや若手のまとめ役というよりはもう少し上の「精神的支柱」的な役割が大きいような気がします。J3だとチームによっては若い選手でメンバーの大半を構成しているチームもあり、宮崎の植田選手以外は所属チームのGK組の中で最年長になっています(J1、J2の7人でもチーム内GK最年長なのは瀬口のみ)。さらに4人のうち、植田選手、野村選手の2名は今季出場機会を得ておりベンチウォーマーから脱却し、チームの中心選手となっています。
植田の控えが石井選手なのですが、J2昇格時に讃岐に在籍しており、その時は前述の瀬口の控えでした。宮崎ではは同年代の植田との激しいポジション争いを繰り広げています。
異色なのが鳥取の福留選手。チーム最年長にしてチーム唯一の30代でありながら、現状中堅年代の田尻、若手の糸原に次ぐ第3GKという立ち位置で、Jでの出場も沼津時代の1試合のみ。試合出場はほとんどないし、この選手が精神的支柱なのはどうなの・・・?と思うかもしれませんが、実は海外での経験が豊富(とはいえ、海外でも正GKとして活躍していたのは19年の新潟シンガポールのときくらい)という違った意味で経験が豊富、すなわちその経験をチームに還元できる選手なのではと思っています(でも、日々バードスタジアムに足を運ぶものとしてはリーグ戦に出場するところを見たいんですよね)。

総括

ここまで控えキーパーを見てきました。選手によって細かな違いはありますが、調べて感じ取れた特徴として、
J1・J2クラブでは
・若手のまとめ役、模範となる選手
・声を出してチームを盛り立てられる
・プレー面ではコーチングを武器とする

J3クラブでは
・年長者として自身の経験を若手に伝える精神的支柱
・J1、J2と同様コーチングが得意

というところが挙げられると思いました。選手の細かい特徴についてはその選手を所属しているクラブを応援している方が詳しいと思いますので、各々で補足はお願いします。
キーパーという1つの椅子しかないポジション、しかもフィールドプレイヤーに比べて体力の消耗は少なく、交代出場というと味方に何らかのアクシデントがないと出番は巡ってこないわけで。それでも彼らは腐らずに試合出場を目指して日々ストイックにトレーニングに励んでいると思いますが、「フォア・ザ・チーム」の精神、いま自分がどうすればチームに貢献できるかの表れが上に書いたようなことだと僕は思います。その貢献を果たしているからこそ、試合に出る出ない関係なくプロとしてあり続けていられるのだと思います。僕にはそのメンタルはないかなぁ・・・、尊敬の念です。
きっと他のチームスポーツでもそうした役割の選手っていると思うんですよね。そうだな、昔中日にいた小田幸平捕手とか。長らく谷繁の控えで、明るい性格でチームのムードメーカーとして盛り立てていた気がします。細かすぎて伝わらないモノマネ選手権にも出ていたぐらいですし。

これを応援しているチームに当てはめると・・・ということも書こうと考えていたのですが、そこまでやるとこの投稿の更新が10月になりそうだったので次回か次々回に回します。まぁ、次回と次々回の内容自体は決まっていまして、並行で書いていって書きあがったほうからアップする形をとりたいと思います。

最後はこちらのコーナー!!

今週の1枚!

間隔が空いてしまいどの写真を載せるか大いに悩みましたが、9月3日の広島戦の翌朝、高速バスの発車時間までの時間を利用して宮島に行きました。自身6年ぶりの宮島でしたが、、、
なんと鳥居が改修中!!ものすごいガッカリ観光スポットと化していましたwww以前、札幌の時計台に行ったとき、ただでさえガッカリ観光スポットで有名な時計台が改修中(建物を覆う防音シートには時計台の絵が描かれている)でよりガッカリなことになっていたのに匹敵するレベルのガッカリっぷりでした。

それでは、また次回お会いしましょう!!

※投稿後編集が入る場合があります

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?