マツモトキヨシとココカラファインの経営統合について考察
記念すべき初note!!
ドラッグストア業界5位のマツモトキヨシと7位のココカラファインが経営統合を決めました。
マツモトキヨシ・スギ薬局が同時に経営統合の提案を持ち出したことや、ドラッグストア業界としては初の大手同士の統合ということもあり、ニュースにも大々的に取り上げられていました。
今回のnoteではマツモトキヨシとココカラファインの経営統合について自身の考えも交えながら考察していきます。
どうして「今」経営統合をすべきなのか?
ドラッグストアは小売業界なので、規模の経済が働きやすいという特徴があります。
そのためどれだけシェアを伸ばせるかが重要な指標となり、M&Aや業界再編が起こりやすい業界と言われています。
これまでは中小規模のドラッグストアを大手ドラッグストアが買収するというM&Aが活発でしたが、上位10社のドラッグストアのシェア率が70%程度と市場が成熟し、成熟期~最終期の業界へと変化しています。このフェーズになると大手同士のM&Aが進み、最終的に大手4社に集約されるらしいです。
スギ薬局・マツモトキヨシ・ココカラファインは売り上げ規模で5~7位に位置しており、手を組むことで業界1位をとって業界再編の口火を切ったと言えるでしょう。
なぜマツキヨ・スギともに交渉相手がココカラファインだったのか?
マツモトキヨシ・スギ薬局はそれぞれ化粧品・調剤の高粗利率の分野で強みを持っています。
一方のココカラファインも化粧品・調剤部門で強みを持っているため、統合をすることで各社の基本戦略を強化しつつ、ドラッグストアNo.1企業にもなれるという魅力があったのです。
上記に関して、わかりやすい表があったので引用させていただきます。
出典:DIAMOND online
また一部の記事ではココカラファインはオーナー色が強くないため経営統合に適しているという指摘もあるようです。
ココカラファインはなぜマツモトキヨシを選んだのか?
さて、選ばれる側のココカラファインはどうしてマツモトキヨシを選んだのでしょうか?
私はマツモトキヨシの「高い収益性」が魅力的であったからではないかと考えています。
営業利益率を見ると、ココカラファインは他のドラッグストアよりも低い数値となっています。一方でマツモトキヨシは上位企業の中でも群を抜いて高い利益率を誇っていることがわかります。(下記の表参照)
マツモトキヨシは数年前から「顧客データの獲得」に力を入れており、そのデータを生かして高収益なPBブランドの拡大ができているのです。
こうした状況を踏まえ、マツモトキヨシと組むことで、ココカラファインの弱みを補うことができると判断した…と私は思っています。
今回の経営統合を皮切りに、他のドラッグストア大手も大規模M&Aが起こるのではないかと予想しています。どんな結果になるのか楽しみですね。
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