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【WebサイトUI分析 #12】 Anker 法人向けサイト

Web制作会社のUIデザイナーです。
UIの勉強・参考のために、アンカー・ジャパン株式会社様のAnker 法人向けサイトのUI分析をさせていただきました。

制作会社は株式会社baigie様です。


想定される運用目的

法人層の顧客獲得、会員登録獲得

想定されるターゲット

法人の購買担当者

使ってみる

設定

中規模IT企業の購買担当者。社内のIT関連の購入やオフィス用品の調達を主に担当。社内のリモートワーク環境の整備プロジェクトの一環として、高品質なIT関連製品を探していた。特に、Web会議の増加に伴い、複数の部署やチームでの同時開催が増えてきたため、複数個の会議用スピーカーが必要となった。

フロー

Web会議の頻度が増加し、その結果として複数の会議用スピーカーの必要性を感じるようになった。このニーズに応えるために、インターネットでおすすめの製品をリサーチしている際に、Ankerの製品情報を見つける。興味を持ち、詳細を知るために「Anker 会議用スピーカー」で検索を行ったところ、Ankerの公式サイトが検索結果に表示された。

公式サイトのトップページには、「法人向けサイト」へのリンクが設置されていたので、そこをクリックして法人向けサイトにアクセスした。法人向けサイト内で「会議用スピーカー / ウェブカメラ / ヘッドセット」のカテゴリーを見つけ、そのページに移動。ページをスクロールするとすぐに製品の比較表が掲載されており、各製品の特徴やスペックを一目で確認することができた。その中で「Anker PowerConf」という製品がスペック的に良さそうであり、詳細を確認するためにその製品のページにアクセスした。

製品の詳細ページでは、さらに詳しいスペックや特徴を確認。また、法人向けの特別価格が用意されていることに気づき、その価格を確認するためにアカウントを作成してログインしました。ログイン後、価格を確認し、Amazonや他のECサイトと比較しても低価格であることが分かった。この情報を元に、稟議書を作成し、上司に提出した。

数日後、稟議が承認されたので、再びAnkerの公式サイトにアクセスし、製品を購入した。

所感

数社の競合企業をチェックしたが、法人向けの専用サイトを独立して運営している企業はAnkerを除いて確認できなかった。Ankerが主にD2Cモデルのビジネス形態を採用していることを考慮すると、toBの市場での顧客拡大を目指す中で、法人の顧客ニーズに特化した情報提供やサービスのプラットフォームが必要とされていたと推察される。

参考:
https://www.elecom.co.jp/business/
https://www.buffalo.jp/biz/
https://www.sanwa.co.jp/biz/index.html

Ankerの法人向けサイトは、公式サイトと比較して非常にシンプルで洗練されたデザインが採用されている。これは、BtoBのユーザーが明確なニーズを持ってサイトを訪れることが多いため、製品やサービスの情報を迅速に探し出せるような設計が重視されていると考えられる。ナビゲーションは「製品カテゴリ一覧」と「課題から探す」の2つのみで、余計なリンクは排除され、使いやすさに特化した構成となっている。

使用されているフォントは「Noto Sans JP」で、主に全体的にテキストは小さめ。主に黒(#000000)、グレー(#707070)が用いられている。サイトのベースカラーは白 (#fff)、メインカラーは青みが買った灰色 (#F5F6FA) と濃い青 (#171A29)、そしてアクセントカラーとしてAnkerのロゴカラーである青色 (#001489) が採用されている。装飾的要素は控えめながらも、比較的余裕のあるレイアウトや1pxの目立たないラインを用いることで美しく整理されており、前述の配色設計も加わってプロフェッショナルでありながらも親しみやすい印象を受ける。

サイトの上部には、法人向けの情報が掲載されており、選定理由に必要な情報をすぐに取得できるようになっている。また、「課題から探す」のセクションでは、オフィスでの具体的な利用シーンをイメージさせる写真が使用されており、ユーザーが製品の実際の使用感を想像しやすくなっている。

製品ページには、主要な製品の比較表が上部に配置されており、似たような製品群の中から、ユーザーのニーズに合った製品を迅速に選ぶことが可能。

気になったところ

横スクロールの使い勝手に改善の余地を感じた。このサイトでは横スクロールが随所で使用されているが、PCの場合スクロールバーを動かすには高さ4pxのばーをクリックして横に移動させる必要があり、これがなかなか使いづらい。スマートフォンではスクロールに手こずることはないが、法人向けである分、PCユーザーが多いことが予想される。

特に「課題から探す」のメガドロップダウンは、ウィンドウの幅が1920でも最後のリンクが隠れるため、ほぼ確実にこのリンクだけクリック率が低くなるだろうと思われる。

横スクロールに関してはハーゲンダッツのものの使用感が良かった。
https://www.haagen-dazs.co.jp/

また公式サイトから法人向けサイトへ導線が少なく、若干もったいなさを少し感じた。

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