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全裸監督 第6章 要約

第6章 1万4,000円(保釈された際の全財産)
転落からの再起、AV業界への進出(クリスタル映像の誕生)。村西とおると名乗るのはここから。それまでは「会長」。

ビニ本販売の北大神田書店の実質経営者/草野博美(35歳)初めての逮捕。創業は1955年だから28年目。いつ捕まるか不安な状況の中で、逮捕されて「ほっとした」のが実感。わいせつ罪の罪の意識の無さ(殺人や窃盗とは違う)。

1984年6月保釈。北大神田書店グループは解散。二番目の妻との離婚。妻から見れば、英会話学校の経営者と結婚したと思ったらワイセツ犯だった。一度目の離婚は妻の浮気が原因だから、今度はその反対。バブル前の時代、黄金の80年代。ビデオ再生機(1980年初めはまだ十数万円)の爆発的普及とコンテンツ不足。普及した最大の要因はエロビデオの需要(日本初のAVは公式には日本ビデオ発売「ビニ本の女・秘奥覗き」「OLワレメ白書・熟した秘園」)。

保釈後の身元引受人は「どさん子ラーメン」店長。そこで社会復帰しながら裁判。ビニ本・裏本で巨万の富を築いた成功体験。エロに対する鋭い嗅覚。セールスで身につけた天才的な応酬話法。ビニ本時代の同業者はビデオに進出(KUKI・VIP・宇宙企画などがすでに成功していた)。
★西村忠治(アド企画社長/ビニ本制作の版元から三和プロモーション/AVビデオ制作会社に)。村西の新英出版倒産時の資金繰りの恩人。この2人の利害が一致(監督を探していた西村社長と監督になりたがっていた村西とおる)して、クリスタル映像が誕生した。西村をひっくり返して村西という名が世間に通りますようにという意味で『村西とおる』が誕生。

クリスタル映像の監督として撮影をしながら、裁判をしていた(判決は懲役1年5ヶ月、執行猶予4年)。『私、犯されました』シリーズが最初(新幹線の中で、映画館の中で、エレベーターの中で等)。1984年、時代はロス疑惑で揺れていた頃。クリスタル映像には広報担当、シナリオを書く人間もいなかった。その役割を担う本橋信宏と村西とおるが1年ぶりに再会。

VHSビデオデッキの購入特典にAVを無料進呈するサービスが効き、売上を爆発的に伸ばした、とされる(本当か?)。毎月10本以上の乱作が始まる。だが、映像のノウハウもなく、手探りの撮影では駄作が多く、売れない時期が続く。


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