コンドーム自販機もレトロガジェット

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ノート

コンドーム自販機の横顔 ~ 『コンドーム自販機もレトロガジェット No.8』

このコンドーム自販機に出会ってから私は、はっきりとコンドーム自販機の横顔を意識した。

不思議な事に、このコンドーム自販機の側面を見て「イケメンだな」と思ったのだ。そしてすぐに自販機の側面を見て「イケメン」とはどうかしていると思った。でも何度見てもこの自販機の側面は、凛としているように見えた。

ずっと同じ構図で写真を撮っていたい。夜の住宅地にある薬局で、ずっと。だが何がそう思わせた?これまでもコ

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コンドーム自販機のある街 ~ 『コンドーム自販機もレトロガジェット No.7』

最寄り駅の駅前が寒々しい。自宅から駅へ向かう度にそう思う。寒々しい駅前は以前、寂しい駅前だった。

この駅は位置的に中途半端な場所で、栄える街と街とのちょうど中間ぐらいにある。人が大きな歓声を上げ、続けて歓声を上げようとすると1度息継ぎをする。その息継ぎみたいな駅なのだ。

だが寂しい駅前だった時、人の暮らしの匂いはした。道は狭く入り組み、子どもが集まるおもちゃ屋、品揃えの良くない本屋、誰

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性と死と生 ~ 『コンドーム自販機もレトロガジェット No.6』

【*最初に : 今回のブログには死について、一部ショックを受ける可能性のある内容が含まれております。ストレスを感じる方は読むのをお止めください。】

ネットに誰かがあげた自販機の画像。アダルトグッズやサプリメントと共に並ぶコンドーム。いつか見た画像の自販機が、猥雑な雰囲気を漂わせて目の前に突然現れた。

電話に乗ること1時間、バスに揺られて20分、更に歩いて15分。今日は夜ではなく、太陽がやや

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旅のお仲間 〜『コンドーム自販機もレトロガジェット No.5』

最近、時間の計算が下手になってしまった。何時に〇〇に着きたいから、家を何時に出で、家を〇時に出るためには、何時には支度を始めて…っていう時間の計算。これが下手なのだ。

その日は休日。夕方から夜にかけて2件、人と会う約束をしていた。その前にコンドーム自販機を2箇所巡りたいと思って自宅を出たが、途中で今日行こうとしている自販機を巡ると確実に遅刻することに気づく。なんで気づくのが途中なのかと、自分

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スクラップ&コロッケそば&ビルド〜『コンドーム自販機もレトロガジェット No.4』

哀しいが剥がれない。

私のGoogleマップにはたくさんの星がついている。この星はネットの情報を元にGoogleストリートビューでコンドーム自販機の存在確認した場所だ。まだまだ行けていない所がたくさんある。

私は星を目指して毎夜、初めての地を歩き続ける。しかし星を目指して歩いていたにも関わらず実際に足を運ぶと、もうコンドーム自販機がない場合もある。こんな時は本当に哀しい。

哀しい、哀

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ゼロよりも ~『コンドーム自販機もレトロガジェット No.3』

晴れやかな午後の日差しは、朝の雨を忘れさせる。アスファルトは乾き、木の葉を濡らした雨粒も消え去る。

その日のコンドーム自販機の手がかりは、グーグルストリートビューの不確かな画像だけだった。
コンドーム自販機を巡る旅の第一段階は、グーグルストリートビューで薬局の周辺の画像をチェックすることから始まる。店先の画像ですぐに分かるものもあれば、薬局周辺の青い線をひたすら沿ってなぞってゆく場合もある

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コンドーム自販機を巡る旅~『コンドーム自販機もレトロガジェット No.2』

仕事終わり、充分にバッテリーが残ったスマホを手に、知らない街を歩く。コンドーム自販機の場所は予め調べ、Googleマップに印をつけておいた。

コンドーム自販機を巡る旅は、Googleマップを頼りにただの住宅街を一人で歩くだけの旅だ。しかも夜に歩くからセンチメンタルやら、ノスタルジックやらが底に眠る、夜の溝に簡単に落ちてしまう。

この日もやっぱり夜の溝に落ちてしまい、昔大好きだったアーテ

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小さな薬局からのスタート〜『コンドーム自販機もレトロガジェット No.1』

いつものアレやコレ。大好きなソレもコレも。いつの間にかリニューアルしていたり、無くなったり"してしまう"。だから私の生活は便利に、豊かになるのだけれど、私はそれを"してしまう"と書いている。せめてリニューアルの、無くなっていく瞬間に立ち会えたら…と思うのだけれど、それは無理な話。

いつの間にか絶滅危惧種になっていた、大好きなコンドーム自販機。今は全国で1000台程しかないという記事をWEBで

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街角の違和感-コンドーム自販機について No.0

子供の私にとってコンドーム自販機は、違和感のかたまりだった。街角で突然に「セックスしよ?」って言っている存在、それが私にとってのコンドーム自販機だ。
しかも恋人同士のではなく、コンドーム自販機はもっと語りづらい夫婦間のセックスを「明るい家族計画」との名に変えていた。これは正しい公衆衛生なのですと大義名分を持ってコンドーム自販機は立っている様に見えた。

でも、セックスに用いるコンドームをなぜ街角で

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