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成長したい会社社長のための会計事務所の選び方

会社を経営していると、経理や財務などお金に関することについての悩みは尽きません。また、会社が一定の規模(私は売上5,000万円以上を一定の区切りとしています)になると、組織や内部統制などの問題、今後に向けた投資も考えなくてはなりません。

会社の状況に合わせて相談できる会計事務所に依頼し、プロの意見を聞くことも会社の成長には大切なことであると思います。そこで、これから成長を目指す会社にとっての公認会計士事務所の選び方を私なりにまとめてみました。

トレンドについての解説ばかりしていないか

会計士は多くの情報を持っています。しかし、いくら情報を持っていても、クライアント向けに情報を選定できていないと意味がありません。例えば「まもなく相続税法が改正される」という情報を解説されても、今の会社にとって“相続”と縁がない状態であれば、必要ありません。

最近の税に関する情報など、普段自分が知らない情報を手に入れると満足感を得られますが、成長したい会社なら今すぐ必要な情報に絞るべきです。

先ほどの「相続税法が改正される」という話よりも「この会社にとってどんな組織を作るか」のほうが今は優先すべき大事なことです。具体的なアクションは提示せず、最近のトレンドについてばかり話す会計士であれば、契約は見直したほうが良いでしょう。

競合の情報だけで判断していないか

会計士はさまざまな会社の社長と接する機会が多く、また、経営に関する数値についても知っています。そのため、たいていの会計士はクライアントにアドバイスする際、競合他社の情報をもとにします。

例えば、「社員研修費をいくらに設定すれば良いか」という質問に対して「同規模の競合他社は平均すると売上の10%を割いています。御社は4%ほどなので、あと6%はかけても大丈夫ですよ」といったことです。

しかし、その提案は単なる参考情報であって、クライアントへのベストアンサーではありません。なぜなら競合と同じように予算比率を設定しなければいけないルールはないからです。大切なのは、今その予算が足りていないと感じるのか、今年の利益はどうだったか、将来に向けて投資をどれくらいするか、社長や部課長クラスの人にとって納得感のある金額か、です。

会社にとって必要な情報を持っているか

会計士はどの人に頼んでもスキルは同じと思われる方も多いのではないでしょうか。しかし、税務に大きな悩みがあるなら税務に強い会計士や税理士も所属する会計事務所、監査を控えているなら監査経験の多い会計士など、それぞれの強みで選ぶことがポイントです。

お願いする会計士がどのような経歴であるか、どのような分野が得意かなど予め確認して自社のために必要な知識、経験を持っているか見極めましょう。

情報過多になっている時代だからこそ、自社にとって必要な情報をキュレーションして伝えてくれる会計士選びが重要となるのです。

成長させたい会社にとって会計事務所 の適正価格とは

お問合せいただいたお客様から、私の会計事務所では価格と予算が合わないと言われることがあります。あなたなら会計事務所 に依頼するとき、どのように予算を設定しますか。

個人的な考えですが、会社を成長させたいと考えるのなら会社の成長に必要な会計事務所への依頼 費用を値切るほどギリギリの状態では、まだ成長は見込めないと思います。その状態ならば、何よりも先に費用の削減か事業の見直し行い、予算を捻出するのが先決でしょう。

会社の会計についての情報を収集し、内容を正しく理解し、最善な計画を立て実行するためにはたくさんの費用と時間がかかります。会社を成長させるための必要な専門知識なら、その専門家に頼ることが一番の近道であることは明らかです。会計士からその知識と時間を買い、早く会社を成長させるためにいくら予算を割けるのか考えましょう。

私は課題を認識していないクライアントに対して「夢を見ることを否定はしないけど、まずは現実を見るべきです。そもそも何のために会社をやっているかを考えることから始めましょう」とゼロベースの考え方で話すことがあります。この意見こそ自分自身や身近な人からは出ない視点ではないでしょうか。

もちろん、現実を見ることが辛い場合もあります。それでも一緒に乗り越えて、会社を成長に導くサポートをするのが会計士なのです。そこにあなたは、いくらの価値を感じますか。



経営や会計についてのお困りごと、もっと課題を明確にしたい方はお気軽にご相談ください。

株式会社ゼロベース/渡邊勇教公認会計士・税理士事務所では、人材募集を行なっております。


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