うまれてはじめて、秘境に行った

無表情でこちらに向かって走ってくる集団がいた。彼らはモーニングオブザジョギングデッド。朝だけ現れるゾンビの一種だ。
日の出とともに全国の巨大な池や建造物の周りに出現し、左回りに周回移動する習性を持っている。基本的に無害で、人を噛むことはめったにない。
独特の習性は皇居の周辺警備にも利用されているほか、彼らの運動エネルギーを発電に転用する技術も開発中である。

その日、俺は軽自動車の後部座席にだらしのない姿勢で座り、窓の外を通り過ぎるジョギングデッドを眺めていた。
軽自動車は、福岡から徳島へと向かっていた。

同行者はヤナガとハマスで、ふたりの運転はすごく安心して乗っていられる。
しかしこのnoteには、びっくりするくらいこのふたりしか出てこない。ムーミン谷あるいは100エーカーの森のような場所なのでしょうか。

Tips : ヤマコンは100エーカーの森にいるピンクのやつが嫌い

道中、車ごと船に乗ったり、いくつもの山を越えたり、飯を食ったりしながら、およそ12時間で目的地に到着した。

今回の目的地は祖谷 (i-ya) 。
祖谷は山の中の中の中にある里だ。
山と山の間にあり、その外は山だった。

かつて四国のチベットだとか桃源郷だとか言われていたらしく、とにかく外界から隔絶された場所にある。

当然、塩や砂糖、海産物などはとれない。
あらゆる土地が急斜面で、水田は極端に作りにくい。むかし白米は催事の際しか食べられなかったという記録も残っている。
いわゆる田舎暮らしと、山暮らしというのは別物のようだ。

近所には歩危 (bo-ke) という地名もあるくらい、歩くには危ない。ほとんどの家は落ちたら死ぬような場所に建っている。
山暮らしというか、谷暮らしという感じだろうか。コンクリートやエンジンがない時代の、いろんなことを想像した。

向かい側から見た景色はこんな感じ。素人の俺がスマッホのカメラで撮っても臨場感が全く出ないのが残念である。
縦に這う道が1本もないこととか、杉の木の高さとかから勝手に情報を汲み取ってほしい。考えろ。感じろ。
あっ、偉そうにすみません。

俺たちは、この急斜面の古民家でひっそりと催されたパーティに参加した。
でも行ったら全然ひっそりとしてなかった。

古民家のホームパーティっぽいのにやたら良いDJが揃っていて、特に際立っていたひとりに声をかけたら、今度DOMMUNEに出るって言ってた。ネゲネゲやゴルジェの話を少ししたけど、なんだか環境と会話の内輪差がすごすぎて、体が横90度に曲がる思いだった。

帰り道もハマスとヤナガが運転してくれて、やっぱり安心感が強かったので、後部座席から手加減抜きで真剣にふざけまくった。殺す気で笑わせにかかったら自分も笑いすぎて、すこしだけ脳が溶けてしまった。

最近頭が冴えすぎてたので、これくらいがちょうど良いと思う。

おわり

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わたしはあのとき助けて頂いたヤマコンです。このご恩は一生忘れません。

ありがてえよ
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パンクス投資家ヤマコンの、なるべく働かない穏やかな暮らしとお日様の香り漂う美しい食生活。 https://twitter.com/0kcpu
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