考えるへんな人、タカハシタカシさん

メガネと、」というユニットがある。まずへんなのが、ユニットなのに、一人だということ。その一人はタカハシタカシさん。彼と会うとき会うとき、毎度メガネをかけていないというのも、ちょっとへんな気分になる。

もともとは、現「暮らし方冒険家」のジョニーさんと一緒に活動をしていたので、最初はちゃんとユニットだった。ジョニーさんの結婚を機に、それぞれ行動するようになり、「メガネと、」の屋号を引き取ったそうだ。

フリーランスとしての職業は、エンジニア。猫好きでもあるので、ネコと一緒にコーディングを時たまする"ネコーダー"でもある。2011年に東京から京都移住をする。京都市を起点に、日本各地を旅しながら仕事をするスタイルで、さまざまな地域とのつながりをつくっている。

ここで、もうひとつへんなことは、彼はお金をもらわずにウェブサイト制作を取り組むことがあるということ。本来であれば「金=物」という等価交換が行われるが、そこを「技=物」というかたちでの交換を実践している。

塩やマッサージ、果実などさまざまものを、仕事の対価として得てきている。ちょっとへんでしょ。へんだけど、おもしろいし、昔の日本人のスタイルに近づこうともしている。

そして、各地をめぐる旅のなかで出会った地域、福岡県-上毛町(こうげまち)に、彼は年内に拠点を京都から上毛町に移す。最初は移住を考えていなかったが、2年ほど通い続けたあげくの選択である。

「2年間で、どんな心境の変化があったのか?」「どのような段階を経ての移住か?」「上毛町ではどんなことをするのか?」「これからずっと上毛町にいるのか?」など、気になることは山のようにある。

ひとつ確実にわかることは、「旅するように働く」だとか、「物技交換」だとか、「上毛町移住」というのは、まだまだ彼の生活実験の過程なのであり、(もちろん仮説を持ちながらも)彼自身どうなるのか、という実証をしているという好奇心/探究心からの選択だということ。

タカハシさんの動きを観察し、ぼくらが学べることは、「もっと自分たちの暮らしのなかで実験を増やせるといいんじゃないか」とか「お金のために仕事をしている人もいるけど、そのお金の捉え方が変われば、暮らしも変わるよね」とか、「『移住』という選択肢以外にもローカルとの付き合い方はある」とか、いろいろある。

何度も口にすると、タカハシさんはちょっとへんな人なんだけど、それは世間一般で言っちゃえばの話でしかなくて、少数派になるから「へんな人」の括りになるだけだ。そして、タカハシさん以外にもへんな人はたくさんいる。

ぼくが思うのは、そういうへんな人の動き方とか考え方を知ってるのと知らないのとでは、暮らしの振り幅も選択肢も大きく変わってくるから、知ってて損はないよねってこと。

彼らと同じやり方を選ばすつもりもなければ、選んでほしいとも当事者は一切思っていない。ただ、そういう人もいるよ、という存在自体が実験証明であり、ひとつのロールモデルであり、メディアそのものであるはずだ。昨日の「小さな実験」の話もそこらへんのことに通じるかもしれない。

へんな人を、もっと知ったほうがいい、会ったほうがいい。

あ、ちなみに、たいていのへんな人は、自分のことをへんな人だとは思っていない。おそらく、自分のことをまともだと思っている。だって、ひとつひとつのことには、行動と思考の繰り返しによる哲学あってのことだから。

考えるへんな人は、一見するとエイリアンみたく怖いかもしれないけど、本当は、話せば話すほど、味わい深いいい人。




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月火もえる

考えるスイッチ

あれこれ、思うこと。日常のどこにスイッチがあるか不明だけど、押されちゃったら、考えるのが止まらない。ちんたらしてるよ。
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