見出し画像

【ラブライブ!スーパースター!!2期 評価/感想】問題点しかない反人類糞作

あれは7月17日、2期1話の放送日。
五芒星のLiella!が忘れられず傷心していた私の目の前に飛び込んできたのは、新入生たちが彩る新たなシーズンの始まりだった。
あのときの視聴後のワクワク感は今でも忘れられない。

あのワクワクを返してほしい。

-------------------------------------------------------

この記事はスパスタ2期の問題点(+一応評価点)を書き連ねていくのが主目的の記事である。

最終話放送から1週間くらい経ってしまって、もうすでに論理的に問題点を指摘するオタクも出ていたので周回遅れ感はあるが、書き始めてしまっていたのでこの記事を仕上げてみる。

※この記事はスパスタ2期を批判する内容が多いため、「2期が面白かった」という方には肌に合わな過ぎる記事ですので、閲覧にはご注意ください。


点数

点数: 20/100点

本当は点数も付けたくない出来なんだが、落ち着いて振り返ると光るものもあったためこの点数。まあ赤点だし0だろうが20だろうがあんまり関係ない。

問題点1:RTAのようなストーリー展開

2期を見ていてかなり違和感があったのがこれ。
ストーリー全編を通じて、「脚本家が敷いたレールの上を通って、脚本が描きたいゴールに向かって突き進むRTA」をやっている感が否めない。
その最たる原因が「対話」の少なさにあると思う。

1期は何をするにしてもキャラ同士の「対話」があった。その対話の中で考えを改め、また何かを決心する、その姿により視聴者は感情移入を起こす。
2期のストーリーにはそれがほとんどないように感じた。
だいたい「〇〇をしました、結果××になりました、これで優勝に近づきましたね」みたいな感じで特に葛藤なども描かれないまま進む。
「ラブライブ優勝」にゴールを固定しすぎたあまり、敷かれたレールが見え透きすぎてしまい白けてしまった点はあるだろう。

ちょっと待てよ、ゴールまでレールが敷かれてたのにあの「実力不足」のクソループは何だったんだ?俺は考えるのをやめた

問題点2:2年生の描写が酷すぎる

クソデカ問題点その1。

前述の予定調和ストーリーRTAをプレイした弊害か何かは知らないが、2年生(1期生)の印象が悪くなる事案が多発してしまった。


澁谷かのん

通称「教祖」。問題がありすぎるので問題点6で後述。


唐可可

2期で修復不能な傷を負った人1。
1期のククはそれ単品でも可愛げがある愛されキャラであったが、
2期に入ってからは「すみれ罵倒bot」に成り下がる。
このくせ9話では「みんなと楽しくスクールアイドルがしたい」などと抜かすので「何言ってんだこいつ」状態に。
おかげでTwitterのサジェストに「クゥクゥ 嫌い」などと出てくる始末。
また、クゥすみゴリ押し(後述)により出番があったように見えるが、実際は彼女はストーリー本線に絡むことを何もしていない。
やったことと言えば衣装作ったり装飾をしたり…モブキャラかお前は。
ああ、あとすみれの生き恥も作ったか。
クゥすみはこれ以上発展しようもないので、3期で葉月並みに影が薄くなることが危惧されている。


嵐千砂都

数少ないまともなキャラ…ではなかった。
「部長」の座に就くが部長らしい仕事は特にしていない。
「1年生は実力不足→練習メニュー見直し」のギャグを約3回ほど成立させた。
11話~12話ではかのんの留学を(本人やメンバーの想いを完全無視して)後押し、挙句Liella!を解散させようとした。
千砂都がかのキチなのは1期の時点で知れ渡っていることではあるがラインを越えてしまった感は否めない。


平安名すみれ

2期で修復不能な傷を負った人2。
9話で「1年生はカスだから2年生だけ出るべき(意訳)」という品性を疑うトンデモ発言をし、かのんを激怒させた。(最近は暴力に厳しいからビンタまではしなかったのかな?)

  • 1年生との信頼関係を崩壊させかねない

  • かのんを怒らせ失望させる

  • クゥクゥの想い(みんなと楽しくスクールアイドルがしたい)を踏み躙る

  • そもそも1期でサニパにすら負けているのに2年生だけで出て勝てる保証はどこにもない

これだけの負の要素があり、間違いなく作中最悪の発言であることは疑いようがない。
ちなみにこれだけのトンデモ発言をしておきながら10話以降で謝罪等の描写は一切ない。人として終わっていると言わざるを得ない。
あとかのすみというCPはこの発言で死にました。残念です。


葉月恋

影が薄すぎてストーリー本線に絡まなかったおかげで難を逃れた。

印象最悪+空気化していた1期と比べれば少しはマシになった。
しかし空気であることに変わりはなく、またテコ入れ回だった7話はネタ回との見方もあり賛否両論であるため完全に救済されたとは言えないだろう。
-100だったものが-20になった程度のもの。それでも大躍進ではあるが。


問題点3:存在意義が見いだせない1年生

はっきり言って存在する必要がない。
「ラブライブ優勝+帰国ネタ消化+かのん留学ネタ」をやりたいなら2年生だけで十分であり、せっかく追加した1年生の存在意義が感じられない。

全体を通して2年生と1年生の絡みも希薄であり、「Liella!は9人でこそだから」的な発言も説得力が皆無である。そもそも2年生がグループを破壊しようとしてるし…
ところでクゥクゥは「レンレン」「きなきな」と渾名で一部の人を呼ぶ傾向がありますが、皆さんはクゥクゥがきな子以外の1年生を何と呼ぶかすぐ答えられますか?私は答えられません

当然1年生のキャラの掘り下げなんてあるはずもなく、
1年生のリーダーとなるはずだったきな子は後半空気、四季は後半bot化するなど散々。
メイはこの2人に比べればまだ存在感があるが、そもそも先輩に対してタメ口である理由の説明が為されていないため、ただの失礼な奴という印象も付いてしまっている。

(追記)アニメ本編ではメイはタメ口キャラで定着していたのだが、なんとWebラジオ「リエラジ!」内のミニドラマでは普通に敬語で話していたことが判明。
完全に本編では干されていた(後述)クーカーも普通に名前が登場することからも、「プロジェクト内で関係各所どうしの連携が取れていないのではないか?」というきな臭い疑念を持ってしまう一件である。

オニナッツは5話6話で印象最悪な登場の仕方をしてしまったが、Liella!加入後は人間としての成長も見られたため、一番「ようやっとる」と言えるだろう。
12話にてグループの今後に思い悩む1年生たちを引っ張ったり、初めて自分の思い描いていた夢=ラブライブ優勝が実現し良い顔をするなど、糞まみれの2期において唯一光るものを見せてくれた。


問題点4:悲しきモンスター・ウィーン

ウィーン・マルガレーテについて、私は3話の時点で「ヘイトを溜めるだけのキャラになるのでは?」と危惧していたのだが、その通りになってしまった。

サニパを噛ませ犬にしたりかのんを侮辱する発言を繰り返しヘイトを溜めまくっていた彼女だが、案の定ラブライブで敗退し、見苦しい言い訳を繰り返し劇中でも炎上し退場、その後はウィーンへ行くために敵視していたかのんを当てにする、というプライドもへったくれもない無様な姿を晒し続け、見るものを唖然とさせた。これキャストはどういう気持ちで声入れてるんだ…

そもそもウィーン周りの展開が2期のキャッチコピーの「追いつけ、追い越せ」とマッチしていない。
「追いつけ、追い越せ」をやるなら引き続きサニパをライバルに据え、最後に撃破する、というストーリーではダメだったのだろうか。
ウィーンの存在はキャッチコピーと明らかに合っていないため、「上層部からウィーンをねじ込むように言われたのでは?」と邪推する動きまで出てくる始末である。

総じて、「存在する必要がない」「ヘイトしか溜めない」と、ある意味本作一番の被害者と言えるだろう。


問題点5:CPの固定化・ゴリ押し

問題点を書くのに疲れてきたがまだまだあります。

個人的に2期一番の不快要素。

比較的CP(カップリング)のバランスが取れていた1期に比べ、2期はほぼCPが固定されてしまっており、逆に言えば固定CP以外の絡みはほぼ期待できないと言っていい。
特にかのちぃ・クゥすみ・四季メイは全編にわたって固定されており、何をするにもこのCPで動いていた。
なぜいきなりこのような方向に舵を切ってしまったのかは知りようがないが、「脚本が3人以上を同時に動かせず、挙句途中でめんどくさくなって固定した」説が一番しっくり来てる。

CP固定化の結果、1期では表現できていた「チームの団結」が全く表現できておらず、茶番化に拍車を掛けている。

「グループ内で余りが発生する」という状態を見て制作陣は何も思わなかったのだろうか…?

また過度なCP固定化により、視聴者からは「CPのゴリ押しだ」として反感を招いている。
特にクゥすみは登場頻度も高い上、前述の問題点2でも述べたようなキャラの歪みを生み出した元凶であるため、史上最悪のカップリングと評する動きもみられた。

ゴリ押しの極地である10話版CDジャケット。
9人曲であるにも関わらず、なんのメッセージ性も無い安易なクゥすみ四季メイの羅列には
失笑するしかない。


逆に、一番煮え湯を飲まされ続けたのはかのくぅ(クーカー)であろう。
「シリーズ最高傑作」とまで評された1期3話に代表されるように、Liella!の礎を築いたCPなのだが、なんと2期では絡みはゼロに等しい。冗談ではなく、本当にゼロといっていい。
メイが「Tiny Stars」をピアノ演奏したり、1話の席順のくだりだったりと匂わせ的な演出はあったが、ただの余興だったようで結局まともな絡みは一切なく終了した。

3期に希望を託そうにも、2期を通して1年という月日が経過しており、1年間ほぼ絡みがない=今後も絡みは望み薄、という厳しい現実がそびえ立っている。冬の時代は続くだろう。

以前、「キャストによるクーカーの連発が凄まじい」という記事を書いたが、本当に「死ぬカップリングへの最後の手向け」だったようだ。
中の人同士は身長差も相まって頻繁に絡みがあるだけに余計虚しさが増す。



問題点6:澁谷かのんの物語・笑撃の最終回

クソデカ問題点その2。

かのん偏重すぎるストーリー

「教祖」という蔑称が付くように、2期はとにかく澁谷かのん中心で物事が動く。1期でもその傾向があったが、2期は比較にならないレベルである。
どのくらい偏重しているかというと「他8人がかのんの引き立て役になる」レベルである。
具体例を挙げると…

  • 6話で1年生だけで合宿に行った際、理由をこじつけて突然飛んできたかのんが夏美を勧誘する

  • 8話でライブ会場をみんなで考えているにも関わらず、突然かのんが独断で会場を決定する

  • 11話~12話で、どこからともなく突然かのんの留学話が飛んでくる

など、かのん偏重すぎるストーリーが嫌でも目に入ってくる。
さらに前述のように一部のキャラはその煽りを受けて空気化しているため、余計に反感を買う事態となっている。

さらに、12話でかのんの留学話の際にメイが「私らがどうこう言える話じゃない」と発言したことも批判に拍車を掛けている。
こんな上下関係見え見えで1年生が何も言わない(言えない)状況で「仲間」だの「絆」だのを語っているのは噴飯ものである。これギャグアニメだっけ?


最終回で大茶番化、炎上へ

11話の時点でサンシャイン1期が持っていたニコ生アンケート最低記録を塗り替え、色々な意味で期待が集まっていた12話(最終回)だが…

結局千砂都の後押しを受けかのんが留学を決める(他のメンバーに口出しをする権利はもちろんない)

ウィーンが突如結ヶ丘の制服で登場し「留学は中止よ」と宣言

かのん「どうなっちゃうの~!?」

…という、あんまりにもあんまりな最後であった。
当初の目標であったはずの「優勝」を適当に棚に上げてまでやった留学の話がこんな茶番オチでは酷いというほかない。

当然各所は炎上し、本来熱心なファンしか見ないような公式生放送のコメント欄が荒れるという前代未聞の事態となった。
私も生放送を少し見ていたが、開始時はまるで葬式のような雰囲気だったことを付け加えておく。

そして火曜日に行われた12話上映会のニコ生アンケートにおいて、
1(とても良かった)18.6%、4+5(あまり良くなかった/良くなかった)69.0%
という驚愕の低評価をたたき出し、ラブライブ!スーパースター!!の葬儀がしめやかに取り行われたのであった…


※18.6%という数値は2022年どころか2020年代ワーストである。

余談だが、12話はアンケートのみを押しに来る愉快犯が発生した可能性は否めない(2と3が異常に少ない)が、11話に関しては2-4が満遍なく分布しているため、視聴者による真面目な評価の結果と言っていいだろう。それで28.4%なのだから救いようがない。


評価点?

ここまで問題点のみで約5000字となってしまったが、一応評価点も挙げてみる。

  • 恋にテコ入れが入った(7話)

    • 一応評価点ではあるが、前述のとおり-100が-20になった程度のものなので項目としては弱い。

    • またそのテコ入れ回の7話も「ゲーム廃人にさせられただけ」との批判もあり、円満とはいかないようだ。(個人的には、恋の魅力を引き立てた数少ない良回だと思うが…)

  • オニナッツの成長(7-12話)

    • 「成長」を描けていたのはオニナッツくらいじゃないだろうか。他は特に成長している描写もなくひたすら2年生に振り回されるだけの存在に成り下がっていた。

    • 優勝時の「初めての一等賞」という言葉は普通にグッときた。

  • ビタミンSUMMER!が神曲(6話)

    • アニメの功績ではなくヒゲドライバーの功績である。


総評

正直問題点しか思いつかない、最悪レベルの駄作といって差し支えない。
中国人から「反人類糞作」と言われたり、生放送内で「花田京極船降りろ」「花田が留学しろ」「脚本を一般公募しろ」と言われても仕方のない出来であった。

1期放送からわずか1年後の2期であり、準備期間がなかったことを擁護ポイントに挙げている人もいる。

確かに2期全体を通して見ると、「1年生・帰国・留学という新要素を全部盛り込もうとして凄まじい合体事故を起こした作品」という印象があり、裏のゴタゴタ感からも本当に時間がなかったことは想像に難くない。

しかし、ファン/視聴者からしたらそんな事情はどうでもいいのだ。
たとえ時間がなくとも、決まった放送時期までに最善を尽くして少しでもいい作品を作るのがプロの仕事だろう。
個人的には、制作陣が最善を尽くしたとは全く思えない。

そもそも、たとえ裏でどんな事情があろうとも、出てきた作品が反人類糞作であったことに変わりはない。

1期が良作であったことと、2期も素材はよかっただけに、本当に勿体ないと言わざるを得ない。

「2期は3期までの繋ぎだから」という見苦しい擁護もあるが、その繋ぎとやらでキャラやコンテンツのイメージを下げてしまったら本末転倒である。

総じて、コンテンツの価値をただ下げただけの無価値な作品だ、という言葉を私からの評価とさせて頂きたい。


余談

  • 一応言っておくがキャストにはなんの罪もない。むしろ、こんなクソアニメの宣伝や生放送での擁護をしなければならなかった彼女たちが一番の被害者かもしれない。(特にデビュー作がこんな有様になってしまった2期生たちは…)

  • EDのクカナッツってなんだったの?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?