昔のエレカシをふりかえる~序曲「エレファントカシマシとの出会い」

エレファントカシマシを知ったのはなんの音楽雑誌だったか。たぶんGBだ。ソニーマガジンズの。読者プレゼントのページ。
エレカシがデビューしたばかりで、「エレカシもう聴いた?」というコメントとともにレコードのプレゼントのページだった。

ん?エレカシ?まだ聴いてない。と思って聴いたこともないけどなんか気になるその名前とジャケットだけでプレゼントに応募した。
プレゼントは外れた。

当時、日清パワーステーションというライブハウスがあって、その会場でのライブの様子をオンエアするっていうFMの番組が好きでよくエアチェックしていた。
そこに登場したのが、デビュー直後のエレファントカシマシ。
初めてのワンマンだそうだ。
気になっていた私はいつものようにaiwaの赤いラジカセでカセットテープに録音した。

番組の冒頭、ボーカル宮本の客に向かって吐く暴言でスタート。なんて編集だ。

ライブのオンエア前にメンバーのインタビュー。
メンバーが淡々と自己紹介する。
ボーカルの宮本さん「大学…今度4年になりました」
若い。

ライブも異質だった。
1曲目「ファイティングマン」
がなりつづけるボーカル。
間奏のときもなんかずっと叫んてるんだか歌ってるんだかわからないけどとにかくずっとうるさいボーカル。
MCでは客に「お前のほうがへんな顔だろ!」と怒る。
コミュニケーションの取り方がおかしい。

なんなんだこのバンドは、と思ったけど私はけっこう気に入った。
変わった人たちは大好きだ。
めちゃくちゃなボーカルに合わせて弾く演奏もけっこういいと思った。

ライブ後のインタビューで、この曲で訴えたいことはなんですか?
と聞かれた宮本が、
「俺はこう思ってる、ってことですよ」
と言った。
今考えても、表現はこれがすべてだと思う。

このときのカセットテープ、まだうちにある。



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