売れるフックを作れるようになるためのエクササイズ

マーケについて書いていくシリーズです。

WEBマーケをやっていくなら売れるフックを作れる能力は必須です。

「フック」とはユーザーが最初に触れる1文、1センテンスのことです。

広告では一般的に見出しとか、リードとか言うことが多いかもです。
ショート動画広告では冒頭部分をフックということが多く、こちらのほうがより包括的につかえるので最近はこっちを使っています。
ショート動画だと文章以外、映像や編集などの要素もかなり大きいので、見出しと呼ぶのは微妙なので、新しい名称としてフックが使われているんだろうなと思います。


WEB広告においてフックは最重要です。フックが作れるようになるとあらゆる媒体で応用が効きます。

  • ショート動画広告の冒頭

  • ロング動画広告の冒頭

  • オーガニックのYouTubeやショート動画の冒頭、サムネイル、タイトル

  • 記事LPのFV

  • リスティングの広告文

  • ディスプレイ広告、またその文言

などなど。フックとは気を引き、続きを見たい気持ちにさせ、関心の矛先を誘導するという役割があります。

情報が溢れているインターネットで自分の方へ人を誘導するのにあたって、競合の選択肢よりも強力な関心誘引ができれば、そりゃもういろんなものに応用が効くだろうことは想像にかたくありません。


逆に言うと、フックが微妙であればそこから先を読んでもらえないので、その他のすべての努力が無になります。

フック通過率が7割なのか1割なのかで、全く数字は異なります。

それほどフックの重要度は高いです。

もちろん、「その部分が微妙であれば続きを読んでもらえない」というのは全編通してどの部分も一緒なのですが、とりわけフックの重要性は高いということですね。


あなたはすでに良いフックを理解できている

フックを作る前にまず、良いフックとは何かの理解を深めていきましょう。

芸事でも「目より手が先に肥えることはない」といわれますが、理解できていないものは作ることができません。

もっというと自分が理解できている粒度でしか作れませんから、可能な限り細かく分解して理解できるようにしましょう。

まずは偉そうに批評できる人間になりましょう。
まずは批評できるけど作れない、世界で一番恥ずかしい人間になり、その後努力して自分でも作れる人間になるんです。


前提として、あなたはいいフックが何かを、直感では既に理解しているはずです。

たとえばTikTokをみていて、スクロールの手が止まった瞬間。あなたの脳は「これなんか気になるな」と思い手を止めているはずです。

YouTubeをみていて気になるサムネを見つけてタップした時も、本編を見たいなと感じているはず。


つまり、あなたの日常の行動の中に「これいいフックだな」は溢れていて、あなたの実際の行動に現れているんです。

問題は、これらの行動は瞬間的な思考により、無意識的に行われているということです。

まず最初にやるべきは、自分が気になってタップしてしまった、この無意識の瞬間に気づくことです。

そして立ち止まってください。

なぜ自分はこれをタップしたのか、どうして気になったのか、脳内で瞬間的に行われた思考を振り返り、分析し、メモりましょう。


「無意識的に行われている」という現象をより細かく紐解いていくと、実際には膨大な思考力で一瞬で処理が行われていて、あたかも何も考えていないかのように感じる、というのが正しいようです。

あなたが普段考え事をしているのはいわば左脳で、こっちはゆっくりとした思考です。

動物が生きていくにはそんなにチンタラ思考していたら埒が明かないので、大半のことは右脳がスパコン並みの処理能力でぱぱっと済ませてしまいます。

ダラダラとスマホを見ているときは右脳が頑張っているんです。

つまりこのエクササイズは、右脳の思考に気づいて、左脳で分析するということでもあります。

とにかくこれを膨大にこなしていきます。

なんでもいいです。女の子がセクシーなダンスを踊っているのが気になったら、分析しましょう。

なぜ気になったのか、最初にどこを見たか、次にどこを見たか、なぜ視聴継続したか、気になると思った要素は具体的に何個あった?
何がなかったら飛ばしていた?


慣れてきたら、気にならなかった動画と比較してみましょう。

女の子が踊っている動画でも、なぜか気にならない、見る気の起きない動画があります。
大人気の動画と何が違うのか?分析しましょう。

画角は?動きは?顔は?スタイルは?画面の雰囲気は?場所は?服装は?ヘアスタイルは?視線の使い方は?振り付けは?最初の0.5秒で何が起きている?最初の一瞬の姿勢は?表情は?画面の印象は?テロップは?背景は?BGMは?ボリュームは?動画概要欄は?アカウント名は?アイコンは?

その要素が何故いいのか考えましょう。とにかく気づきを可能な限りメモです。メモメモ。

いい忘れてましたが、ノートにメモしましょう。

これはマジで大切です。iCloudメモにメモしない。

騙されたと思って一回やってみてください。

紙のノートだとなぜか、1つの気づきをメモってる間に次の気付きが脳内に湧いてきます。

不思議です。

おそらくですが、文字で書くとメモするのに時間がかかるため、今考えていることから思考はぶらせないが、脳が絶妙に暇な時間」ができるので、いいかんじに脳が働くんだと思います。

ノートを持ってない人は買いましょう。

めちゃくちゃ余談ですが、コクヨの逆パカできるルーズリーフバインダーがマジでオススメです。良すぎて2個持ってます。

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話を戻します。

気づきをメモしていくという営みを続けていると、最初は学びがいっぱいあります。人間の脳は学びを得ると興奮するため、実際やってみると結構楽しいです。

しかししばらくすると、だんだん飽きてきます。

飽きてきたということは、脳が興奮しなくなってきたことであり、学びの量が少なくなってきたということにほかなりません。

そうしたら次におすすめなのが、新しい切り口を探しに行くことです。

たとえばTikTokであれば、TikTokを伸ばす方法とかを教えてくれてる人、マツダ家とかの動画を見て、どういうものが伸びると思っているのか、彼らの視点を手に入れてもいいですし


「ザ・コピーライティング」のようなマーケティングの名著から、見られる広告の切り口を得てもいいですよね。

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これにより新たな気づきを得られるようになります。

気付きとは結局、パターンに気づくことです。

あーやっぱ最初の一瞬で胸が強調されてると視聴されるんだな、みたいなうまくいくパターンの発見の連続です。


TikTokコンサルやこうした名著が教えてくれるのもまさにうまくいくパターンそのものです。

そしてそのパターンを先に知ることで、「あのパターンを実際に落とし込むとこうなるのか!!」となりより理解が深まり、脳が鍛えられます。


こうして脳を鍛えていくと、like数を隠していても、パッ見でこの動画がどのくらい伸びているかなんとなくわかってきます。

あー、もっとこういう動画づくりにしたほうがいいのに、もったいないなーと偉そうに批評できるようになってきます。

ここまで来てようやく、自分が作ったフックが出来が悪いということに気付けるようになります。

この状態になるまでは、自分が作ったものがダメと思えないので、直しようがないんですよね。やみくもにやるしかない。


また、ある程度批評ができるようになっても、自分の作ったものが対象になった瞬間に、客観的に見れなくなっちゃうというのもあるあるです。

そういう場合は、身近な人、たとえば一緒に広告を作っている仲間の動画をお互いに批評するなどすると多少マシになるでしょう。


批評するときに大切なのは、自分の直感と向き合うことです。

自分の直感がなんと言っているのかに、耳を澄ませましょう。

心の奥底では、実は微妙かもと思っていないか?直感はダメだといってるのに、左脳でねじ伏せてませんか?

これができない人がかなりいます。

ロジカルな賢い高学歴な男の子とかにありがちな現象です。これまでの人生で意識的に直感を使う機会が少なすぎたんでしょう。
自分の直感を信じましょう。


まとめ

まとめると

  • 直感の声を聞き、日常のコンテンツ咀嚼の中にある「良いフック」に気づく

  • なぜ良いかをノートに手書きでメモして分析する。パターンを発見する。できるだけ細かく見る。

  • 飽きたら本などからパターンを教えてもらい、パターンの実例発見に取り組む

  • 他者コンテンツを批評ができるようになったら、自分の広告を批評できるようになる。

というようなかんじでした。


今回はフックに絞りましたが、本編まで含めてやったって構いません。まずは100本メモができるまでやってください。

TikTokでもいいですし、インスタのリールでも、YouTube動画でもなんでもいいです。

もっというと、広告に転用するということを考えると、自分が「これほしいかも・これいいじゃん」と思った瞬間にも気付けるようになるといいですね。

SNSを見ていて層思ったときでもいいですし、
スーパーとか、ドラッグストアとか、ヴィレバンとか、ニトリとか、ダイソーとか、ハンズとか、どこでもいいです。

ほしいという思考の周りに、どういう思考が存在しているかを自己観察できるようになることは、ものすごく大切です。

僕たちマーケターがやっているのは、ほしいという感情を作り、実際に購入してもらうということです。

そのためにはまず自分の「ほしい」の周りにどういう思考があるかを理解し、どうすればそれを再現できるか、今売りたい商品に落とし込むとどうなるのか、これを愚直にやっていくのみです。


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