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「原始人」が大暴れするのってどうだろう?|『ジュラシック・パーク』(2)


 前回に引き続き、映画「ジュラシック・パーク」をベースに新しい物語を妄想します。

※「ジュラシック・パーク」のストーリーなどについては、前回の記事をご参照ください。


妄想開始!


嘉村 それではまいりましょう!

三葉 はい。

嘉村 「ジュラシック・パーク」は恐竜が大暴れするパニック映画ですが、「恐竜以外のものが暴れても面白くなるのでは?」ということで……さて!一体何を暴れさせましょうかね。

三葉 いろいろ考えてきましたよ!


案①


三葉 まずは、シンプルでわかりやすいところからまいりましょう。ズバリ、恐竜の代わりに「原始人」!



嘉村 ほぉ。

三葉 「原始人」といっても厳密には「猿人」「原人」「旧人」など様々なタイプがあるのですが、ここではざっくり「毛皮をまとい、斧やこん棒を持って狩猟生活を送っていた人類の祖先」くらいに考えておきましょう。

嘉村 なるほど。

三葉 ストーリーの大枠は、「ジュラシック・パーク」と同じでいいと思うんですよ。っていうか、敢えて「ジュラシック・パーク」を彷彿とさせるシーンを織り込んで、「ジュラシック・パーク」のパロディ作にするのも面白いんじゃないかなと思います。

嘉村 ふむ。

三葉 公衆便所に逃げ込んだ弁護士が頭からガブッといかれるシーンとか、調理場での緊迫のシーンとか!

嘉村 あー、あの有名な!

三葉 そうそう!ああいうのを盛り込むわけですよ。「ジュラシック・パーク」を観たことがある人なら、「おっ!これは、あのシーンのオマージュだな!」とピンと来て、ワクワクすると思うんですよね。

嘉村 ふむふむ。

三葉 ということで、ストーリーとしては……まず、バイオテクノロジーによって、数百万年前に存在した原始人を蘇らせることに成功する。そして彼らを観察したり、彼らと触れ合ったりするための施設「原始人パーク」を作る。

嘉村 なるほど。

三葉 ところがいくつかのトラブルが重なり、彼らをコントロールすることができなくなる。人びとは原始人に追われ、パークを逃げ回る!……という物語です。

嘉村 「ジュラシック・パーク」そっくりですね。

三葉 ええ。ただね、あちらは恐竜、こちらは原始人。ストーリーの大枠は同じでも、個別のエピソードは全然違くなると思うんですよ。

嘉村 ほぉ。

三葉 彼らは原始人です。斧やこん棒、あるいは落とし穴などで主人公たちを攻撃してくる。

嘉村 ふむ。

三葉 主人公たちは「大丈夫!ヤツらは怪力だが、脳の容量は我々の半分もない。恐るるに足らずさ」なんて余裕をかますわけですね。

嘉村 なるほど。

三葉 ところが……どうも様子がおかしい。気がつくと、原始人たちは火矢や投石器を使っているじゃないか!さらに物語中盤になると、彼らは人間を観察して機械も操作できるようになる。

嘉村 おー!

三葉 焦る主人公たち。「しっ、信じられない!原始人がインターネットだと!?」

嘉村 ふふっ。原始人がインターネットって……シュールな光景ですね。

三葉 さらに、「見たか、いまの!?アレはSWATのハンドサインだぞ!」

嘉村 原始人の指ってそんな器用に動くんですか?

三葉 あるいは、「なっ、なんと!ヤツら、拳銃を持っているぞ!」

嘉村 原始人の指は太そうですけど、引き金を引けるんですかね?

三葉 要するに、「急速に進化してやがる!……生き残るためにッ!!オレたちを皆殺しにするためにッ!!種の保存本能がヤツらを進化させているんだッ!!」

嘉村 ふふっ……なんで急に「ジョジョの奇妙な冒険」風なんですか。

三葉 とまぁ、原始人は知恵を使って攻撃してくる。だから、ストーリーの構造が似ていても、「ジュラシック・パーク」とはまったくの別物になると思うんですよ。

嘉村 確かに。


案②


嘉村 2つ目のアイデアにまいりましょう。

三葉 はい。2つ目は……ズバリ、「英雄」!



嘉村 英雄?

三葉 ええ。実在したかどうかを問わず、死後も人びとから崇められる偉大な英雄たちです。

嘉村 ん?

三葉 つまりですね、とある金持ちが声高らかに宣言するんですよ。「この惑星で最も強いのは誰だろう?いまこそ最強を決する時なり!!」。彼は莫大な資産を投じて、時を超えた武闘会を開催する。出場するのは伝説の騎士アーサー王!ギリシア神話の英雄ヘラクレス!光の皇子クー・フーリン!人類最古の英雄王ギルガメッシュ!

嘉村 何かどこかで聞いたような……。

三葉 人びとは、英雄たちが激突する様を観戦しようとするが……そうは問屋が卸さない。いくつかのトラブルが重なり、英雄たちは、我らが人類に牙をむくのだった!!

嘉村 ふーむ。「Fate」というか「グラップラー刃牙」というか、はたまた「幽☆遊☆白書」というか……その辺りが入り混じったようなストーリーですね。……まぁ、名作に似ているからって悪いわけではありませんが。

三葉 そうですよ!名作に似ているというのは、それだけ多くの人を魅了する王道的設定ってことですからね。

嘉村 ふむ。

三葉 これは、「英雄を現代に召喚して戦わせる」という中二病ど真ん中の設定です。「Fate」などと上手く棲み分けできれば、結構いけるんじゃないかと思います。


案③


三葉 「案③」は、前掲の「案②」の派生形です。

嘉村 ほぉ。

三葉 「案②」は、恐竜の代わりに英雄が大暴れするというアイデアですが……「英雄」と言っても様々です。もう少し絞ってみてもいいかもしれないと思うのです

嘉村 ほぉ……と言うと?

三葉 例えば、「三国志」



三葉 劉備、曹操、孫権。あるいは、諸葛孔明、関羽、張飛などなど。彼ら英雄を現代に蘇らせ、その戦いを再現しようとするわけですよ!……中国の大富豪あたりが。

嘉村 ああ、そういうことか!「三国志」に登場する英雄に限定するってことですね。

三葉 そうそう!しかし彼ら英雄が、我らの思い通りに動くはずもなく……って物語ですね。

嘉村 ふむ。

三葉 よく知られている話、例えば「桃園の誓い」や「赤壁の戦い」などを彷彿とさせるエピソードを交えつつストーリーを進めると、これも結構面白くなると思うんですよね。

嘉村 なるほど。

三葉 また、やはり「ジュラシック・パーク」をオマージュしたシーンもほしいですよね。例えば「ジュラシック・パーク」には、前述の通り、ティラノサウルスが公衆便所に逃げ込んだ弁護士を頭からバクッといくシーンがありますが。

嘉村 ええ。

三葉 「三国志」版では、トレイに逃げ込んだキャラを呂布が一刀両断にしたりとか。

嘉村 ティラノサウルス役が呂布か……なるほど。



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(担当:三葉)

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