【スマホゲーム】ほろ苦エンドと見せかけて……スタッフロール後のタイムスリップが胸熱!|「彼女は最後にそう言った」
三葉「新世紀ゲームスタディーズのお時間です。今日も例によって例の如く、傑作ゲームをご紹介し、その面白さの秘密に迫ってまいります」
清水「承知しました」
三葉「今回取り上げるのは、有名作なので既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが……こちら!」
※注:本記事は、未プレイの方もご理解いただける内容になっています。但し、一部ネタバレを含みますのでご注意ください。
SYUPRO-DX「彼女は最後にそう言った」
<Webサイト>
※ページ中ほどにApp Store、Google Playストアへのリンクがあります。
<Twitter>
登場人物紹介
・清水:マスター・オブ・アニメ。年100作以上のアニメを見続けて20余年。『艦これ』で1番好きなのは択捉。
・三葉:清水とは中学からの友人。最近ハマっている曲は『ひなこのーと』の「かーてんこーる」。ふっきん・はいきん・らんにんぐーに夏合宿!!!
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三葉「今回プレイするにあたって、まずはApp Store、Google Playストア上のコメントを見てみたんですよ。するとどうでしょう。曰く『泣ける!』、曰く『感動した!』、曰く『感涙!』……」
清水「ほぉ」
三葉「もうね、一体どれだけの涙腺を崩壊させてきたのか、と」
清水「ふむ」
三葉「じつに罪な奴ですよ」
清水「……」
三葉「そんなダイナマイトのような本作。まずは概要からご紹介してまいりましょう」
清水「承知しました」
清水「ふむふむ。スマホ向けのアドベンチャーゲームですか」
三葉「その通りです」
清水「続きが気になりますねぇ……これはホラーなんですか?」
三葉「都会から離れた山奥の村……奇妙な祭り……死者からの手紙……完全にホラーですよね」
清水「ええ。ジャパニーズ・ホラーのにおいがプンプンしますね」
三葉「……と見せかけてコレ、じつはホラーではないんですよ」
清水「ほぉ」
三葉「純愛ものの泣きゲーでして」
清水「えっ!……ちっともそうは見えませんが……」
三葉「例えばね、以下の音楽を聞いてみてくださいよ。特に、9分45秒頃から始まる『メインテーマ』という曲……これはね、もう完全に泣かせにきてますよ」
三葉「いかがです?『Air』を彷彿とさせる名曲ですよねぇ。しみじみ」
清水「うーむ。音楽がよいのはわかりますが……しかし先ほどの『ストーリー概要』を見る限り、完全にホラーゲームなんですけど……」
三葉「ええ。そこが制作者さんの賢いところでしてね、わざとそう誤解するように作っているらしいんですよ」
清水「ほぉ!」
三葉「詳細は以下の記事をご覧いただければと思いますが……」
三葉「ポイントを引用してみましょう」
ユーザーには「ホラー・謎解きっぽい感じなのかな」という感覚で入ってもらいたかった。それで、最後までプレイすると「あ、純愛ものだったんだ」となって欲しくて。
なぜなら、僕らから表立って「これ、泣けますよ」って言ってしまったら、ユーザーに「泣けるか、泣けないか」で評価されちゃうから。それはちょっと違うなと思って。
清水「あー、なるほど。確かに最初から『泣けます!』と言われると白けますね」
三葉「まったくです」
【注目ポイント①】ループだけでは終わらない!
三葉「さて、概要をご理解いただいたところで……続いては『ここに注目!』のコーナーです。私が『これは!』と思わず膝を打ったポイントをご紹介します」
三葉「コレですよ、コレ!」
清水「どれです?」
三葉「もうね、完全に反則技ですよ!ズルい!ズルすぎる!こんなの感動するに決まっているじゃん!!」
清水「ほぉ」
三葉「だって……真相は明らかになったものの、ナナミが生き返ることはない。そしてスタッフロールが流れる……ああ、そうか。彼女が生き返る物語ではないんだな。悲劇は悲劇のまま、シンタローはその痛みを受け入れて生きていくんだな……と思わせてからの『第零章』!ナナミを救うためにタイムスリップ!」
清水「ふむ」
三葉「胸熱!激熱!」
清水「ふーむ」
三葉「例えば、アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(以下、『あの花』)。あの作品のラストは、ハッピーエンドといえばハッピーエンドなんでしょうが……」
清水「ヒロインのめんまが生き返ることはありませんでしたね」
三葉「そう!そうそう!ところが本作にはどんでん返しがあったんですよ。こりゃたまりませんわ!」
清水「ふーむ、なるほど……大変よくわかりました。これ、ある意味『2次創作的』なんですね」
三葉「ほぉ……どういう意味です?」
清水「『あの花』のような作品を『ほろ苦エンドもの』なんて呼ぶことがあります。無論『ほろ苦エンド』も、それはそれで味わい深いのですが……やはりファンとしてはハッピーエンドを見たいんですよね」
三葉「まぁねー。それがファン心理でしょうね」
清水「そこでファンは2次創作で『幻のハッピーエンド』を描くのです」
三葉「なるほど」
清水「ところが本作の場合、その『幻のハッピーエンド』が隠しシナリオとして収録されている。『ほろ苦エンド』と『幻のハッピーエンド』の同居。『一粒で2度おいしい』的なサービス精神溢れる仕掛けですね」
【注目ポイント②】お前……モブじゃなかったのか!
三葉「2つ目の『ここに注目!』ポイントをご紹介しましょう」
三葉「一見モブに見えた人物がじつはそうではなくて……というのは妙にワクワクするものがありますよね」
清水「確かに」
三葉「いやぁ、これまた胸熱でしたよ!」
<補足①>
本作のプレイ画面は、以下のサイトでご覧になれます。
<補足②>
本作は、有名ゲーム実況者・キヨさんが実況動画をアップしたことで、人気に火が付いたそうです。詳細は以下の記事をご参照ください。
以下がキヨさんによる実況動画です。
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(分析:清水、三葉 / 文、イラスト:三葉)
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