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【トレンド把握】「2019年春クール」もそろそろ半分終わるけど、今期のアニメってどんなもんですか?

お知らせ:当初、『ワンパンマン(第2期)』の制作会社を「A-1 Pictures」としていましたが、正しくは「J.C.STAFF」でした。大変失礼いたしました。(19/05/14:修正)


 今期のアニメってどうなの?

 「ざっくりトレンドを把握しておきたいけれど、なかなかアニメを視聴する時間が取れなくて……」という方必見★

 アニメ博士の清水に訊きます。


2019年春クールは不作なのか?


※インタビュー実施日:2019年5月12日


三葉「アニメ、見てます?」

清水「見てますよ」

三葉2019年春クール(概ね4~6月放送)もそろそろ半分終わりですが……」

清水「ええ」

三葉「どうですか?『今期は稀に見る不作だ』なんて話を小耳に挟んだので、清水さんの所見を聞いてみたいと思ってやってきたんですがね」

清水「んー、なるほど。『不作』か」

三葉「不作なの?」

清水『不作』と言わざるを得ないでしょうねぇ……

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登場人物紹介

・清水:マスター・オブ・アニメ。年100作以上のアニメを見続けて20余年。シャフト制作のアニメの中で最も好きなのは、『それでも町は廻っている』。

・三葉:清水とは中学からの友人。最近『らき☆すた』のキャラソンを聞き返していて、こなたとパティの「コスって!オーマイハニー」にハマっている。今日もはっぴーはっぴー!

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これが今期のトップ5だ!


三葉毎週毎週28本視聴しているのか……相変わらずすごい数だ」

清水「もう20年以上継続している習慣だから、逆に減らす方が苦痛だけどね」

三葉「ふーん……じゃあ、まずはトップ5を訊こうかな」

清水「そうだなぁ」



三葉「1位が『けいおん!』、2位が『キルラキル』って……すごいな、コレ。どちらも再放送だよね」


※「けいおん!」:わが国を代表するアニメ作品の1つ。マジ傑作。制作は、言わずと知れた京都アニメーション。本放送は2009年4~6月(10年前!)


※「キルラキル」:大雑把にいえば、学園バトルアクションもの。本放送は2013年10月~14年3月(5年前!)


清水「そうだねぇ……まぁ、再放送が上位を独占していることからして、やっぱり『不作』なんだろうね


「けいおん!」


三葉「では、まずは『けいおん!』から訊いていこうかな。これは最初から視聴するつもりだったの?」

清水「いや、10年前にリアルタイムで見ていたし、『まぁ、改めて見なくてもよいだろう』と思ってたんだ」

三葉「うん」

清水「ただ、第1話くらい見てみようかなと何気なく視聴したら……オープニングが始まった瞬間、『あー、これは見きゃダメだ』と思い直したね

三葉「ふーむ。それは何?懐かしくて?」

清水「いや、そういうのを抜きにして、パッと見ただけで『とんでもないアニメが始まった』と感じた

三葉「10年経っても、その魅力は色褪せていなかったってわけか」

清水「『けいおん!』は、大雑把にいえば『女子高生の部活もの』だよね。『けいおん!』以降、似たような作品は大量に生まれたけれど……やっぱり一味も二味も違うんだと再確認したよ」

三葉「へぇ」

清水「仮にこれが本放送だったとしても、10年前同様の大ブームになっていたと思うよ」

三葉「具体的には何が優れているんだろうね?」

清水「まぁ1つ1つ上げるときりがないけど、やっぱり演出なのかなぁ……」

三葉「京都アニメーションらしい丁寧な演出ってことか」

清水「春クールが始まる前、ネット上ではさ、『今期は<けいおん!>が覇権になっちゃうんじゃないの?』なんて冗談が見られたんだ」

三葉「で、実際に春クールが半分終わってみると……」

清水「うん。現実になったね」


「ワンパンマン(第2期)」


三葉「続いて……『ワンパンマン(第2期)』について訊こうかな。これは5位なんだね。清水さんは第1期を激賞してたからもっと上位かと思った」


※「ワンパンマン」:第1期は2015年10~12月に放送された。現在第2期放送中。パンチ1発で敵を倒す「強すぎるヒーロー」を主人公に据えたギャグアクション作品。


清水「これは制作会社が変わった影響だね。第1期のままなら2~3位には入っていたと思う」

三葉「ふーん。第1期はマッドハウス、そして今期はJ.C.STAFFの制作か。ただ、J.C.STAFFだって名だたるスタジオだよね」

清水「確かにJ.C.STAFFが悪いわけではないんだけど……何て言うかな。第1期には……『ヤバみ』があったんだよね

三葉「『ヤバみ』?」

清水「『圧があった』というか……単に『面白い』というレベルではなくて、『神がかった』という域に達していたんだ」

三葉「なるほど。つまり、今期も悪くないけれど、第1期があまりによかったから、比較するとどうしても見劣りしてしまうのか」

清水「第1期は大量のMADが作られていたけれど、今期はどうだろ?そこまで盛り上がるとは思えないかなぁ……」


「盾の勇者の成り上がり」


三葉「そういえば、『盾の勇者の成り上がり』はどうなの?」


※「盾の勇者の成り上がり」:2019年1月~放送中。「小説家になろう」発のいわゆる「なろう系」ラノベを原作とする。


三葉「1月から視聴していて、たしか『悪くない』って言ってたと思うけど」

清水「あー……」

三葉「……あれ?」

清水「何て言うのかなぁ……第1話で主人公がハメられ、落ちぶれて以来、ずーっとひどい目に遭い続けてるんだよ

三葉「ふーん」

清水「主人公は味方から信頼されておらず、一方、主人公自身も完全に人間不信に陥っていて……もうね、『お前ら、そういうのはよいからとっとと世界を救えよ』って感じかなぁ……」

三葉「なるほど」

清水「そう。『<水戸黄門>の前半40分を5ヵ月間視聴し続けている気分』っていうのかな……」

三葉「いつまで経っても『黄門様御一行が悪者を懲らしめるシーン』がやってこないってわけか」

清水「そうそう」

三葉「それはストレスが溜まりそうだな」

清水「おそらくこれは、アニメの描写不足が原因だと思うんだ

三葉「『描写不足』か」

清水「そう。例えば主人公の心理描写ね。原作ラノベを見るとしっかり描かれているんだけど、アニメでは割愛されている。その結果、ただギスギスしただけの作品になってしまったんだと思う」

三葉「なるほど。そういえば2018年10月~2019年4月に放送された『とある魔術の禁書目録Ⅲ』も似たような批判を受けていた記憶があるけど……」


※「とある魔術の禁書目録Ⅲ」:傑作アニメの第3期。なお、本作のスピンオフにあたる「とある科学の一方通行」と、「とある科学の超電磁砲(第3期)」の放送も決定している。


清水「うん、それと同じだと思う」

三葉「なんで『描写不足』になるんだろうね?」

清水「んー、『とある魔術の禁書目録Ⅲ』が顕著だったけど、単純に『原作に対して放送枠が短すぎる』のが原因だと思う。率直に言って、『もっとじっくり描けば面白くなるのにもったいない』と感じるよね」


「賢者の孫」


三葉「『なろう系』といえば、『賢者の孫』はどう?よくも悪くも『なろう系』ど真ん中の作品だって聞くけど」


※「賢者の孫」:2019年4月~放送中。いわゆる「なろう系」ラノベを原作とする作品。


清水「そうだね……まず、作画はよいよね。戦闘シーンなんて力が入っていると感じる」

三葉「ほぉ」

清水「……なんだけど、まぁ……ちょっと見ていて苦痛に感じるところもあってね……」

三葉「ふーん」

清水「もちろん好きな人は好きなんだろうけど……『中二病』全開って感じで、苦手な人は『寒っ!』って鳥肌が立っちゃうんじゃないかな」

三葉「『賢者の孫』といえば、最早ネットスラングと化した『またオレ何かやっちゃいました?』なんてセリフが有名だけど……」

清水「そうそう。まぁ、まさに『なろう系』って感じ」


まとめ


三葉「さて、2019年春クールのアニメについて、現時点での印象を一言で言えば……

清水『<けいおん!>、<キルラキル>を未見の人は絶対に視聴すべき!』でしょうね」

三葉「結局再放送作品なんだね」

清水「あっ、それから、間もなく放送が始まる『続・終物語』を楽しみにしています」

三葉「おお!『物語』シリーズか」


※「続・終物語」:『化物語』から始まる人気シリーズの最新作。5月19日から全6回で放送される予定。


清水「そう!『物語』シリーズですからね。これは期待大ですよ」


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 最後までお読みいただきありがとうございました。みなさんの今後の創作・制作のお役に立てば幸いです。

(分析:清水、三葉 / 文、イラスト:三葉)

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