1010

新卒デザイナ〜。 ひと、もの、こと、それとデザインの関係性について考えています。

1010

新卒デザイナ〜。 ひと、もの、こと、それとデザインの関係性について考えています。

最近の記事

2023展示紀行

こんにちは。1010です。新米デザイナ〜させてもらってるのですが、人生の大きな目標の中のひとつに「良いものをつくること」があり、日々「良いものとは何か」「それはどのようにできているのか」を考えることが楽しみです。 その一環として美術館や展示に行き、他者がそれについて何を考えているかを知ることを趣味…というか…習慣と言うか…としています。この文章では、2023年行ったところを振り返りつつ、展示に行って何かを見る行為について思うことをいくつか記述したいと思います。(ジャンル、規

    • ブラックフォーマルを買っておきなさい

      こんにちは。1010です。お久しぶりです。頭の中がぐるぐるして眠れないときは、何かを作るのが良いことを知っているので、文章でも書こうかなと思います。 こちらの記事で修了をご報告した後、すっかり更新の間が空いてしまいました。周囲の人や環境に恵まれながら、駆け出しグラフィックデザイナーとして働いています。今のところは元気に頑張れています。 学生の頃もバイトはしていましたが、両親の支援に多大にお世話になっていたので、やはり自分で自分の身を立てられるというのは大きいですね。学生の頃

      • 壁は橋になる

        こんにちは。1010です。お元気ですか。月1で美術館に行くと4年間で100弱くらいは美術館に行ける、と言った某教授の言葉を信じて、学生時代はたくさん美術館に行っていました。今日は、学生時代に行って今でもよかったと思う展覧会の話をします。 Walls & Bridges東京都美術館で、2021年7月22日から2021年10月9日まで行われた、「Walls & Bridges 世界にふれる、世界に生きる」という展示です。ある5人のつくり手-アーティストの定義にもよりますが、つく

        • 冊子「ささやき」について

          こんにちは。1010です。先日大学院を修了し、一区切りということで、入校の訓練や印刷の実験を兼ねて、院生活での自主制作や考えたことをまとめた冊子を作りました。instagramのストーリーズで募集をかけて、リアクションをくださった人に配布しました。 「まあ…どうせ余るし来年度以降もセットで配るか…」と思いながら発注したところ、全然部数が足りず、欲しいと言ってくださった方の手に回りきらないという痛恨の事態が発生したので、noteの方で内容をそのまんま掲載したいと思います。非常

        2023展示紀行

          つくること、考えること

          あけましておめでとうございます。1010です。 「AI絵師に仕事を奪われる」という文言を耳にしたことがある人も多いと思います。創作の補助となるツールがたくさん出てくる中で、創作を創作たりえるものにしているものは何なんでしょう。 誰が描いた絵?いきなりですが、これは約2分で描いた絵です。procreateの初期ブラシを使用して、サーっとできました。みなさんはこれを誰が描いた絵だと思われるでしょうか。 この絵の中での「わたしがつくった」たり得る点はどこでしょうか。ざっと思い

          つくること、考えること

          かつてひとつもポートフォリオが通らなかった私が、もうすぐデザイナーになるらしい

          こんにちは。1010です。大学院でデザインを学んで修士2年生をやっています。 来年の春からはデザイナーになれるらしいです。「らしい」と言うのは、修士論文が書ければの話です。絶賛奮闘中です。 デザイナー就活の際、Redesigner for Student さんや田口さんにすごくお世話になったので、少しでも恩返しできればと思いこれを書いています。 この文章では、ポートフォリオが全然通らなかった私が、研究室に配属されることをきっかけに「よいもの」をつくるというのはどういうことか

          かつてひとつもポートフォリオが通らなかった私が、もうすぐデザイナーになるらしい

          ●▲■のミルクスープ

          こんにちは。1010です。この頃急に寒くなりましたが、皆さん元気ですか。 私は寒さと暗さにこの頃やられ気味です。 そんな日にはミルクスープをつくります。 ●ウインナーを輪切りに、にんじんと玉ねぎと大根をサイコロくらいの大きさに。バターで炒めて、牛乳をとぽ… あればコンソメと、塩胡椒で味を整える、なんてことのないミルクスープです。ウインナーの●と、サイコロ状に切ったにんじんと大根の■、そしてその端っこの▲がぷかぷか浮いて、私はそれを毛布に包まりながら啜ります。 なんてこ

          ●▲■のミルクスープ

          さむく、さみしく、あたたかく

          こんにちは。1010です。こう言うの撮りたい、が比較的うまくいっている写真を置いておきます。

          さむく、さみしく、あたたかく

          こぼしたお茶で世界をつくる

          こんにちは。デザインを学ぶ大学院生、1010です。まっさらな紙にお茶をこぼした時って絶望的な気持ちになりますよね。今日はそんな時でもゆる〜く擬似創造主になれる、世界の一端の作り方をご紹介します。 用意するもの用意するものはこちら。 ・賞味期限切れのお茶 ・SIGNO 0.38mm (紺色) ・コピー用紙 ※食べ物を粗末にするのは推奨できかねますので、賞味期限切れだと気が軽いでしょう。口はつけてない方が衛生的に心配がないですね。お茶ではなく謎の汚い水で作った場合はこちら↓

          こぼしたお茶で世界をつくる

          悔しさは強さで、 寂しさは愛嬌で、 悲しさは奥行き。

          悔しさは強さで、 寂しさは愛嬌で、 悲しさは奥行き。

          博士の書斎のクッキー缶

          80分しか記憶の保たない数学博士をご存知ですか。博士の愛した数式という小説です。覚えておくべき事項をメモにして体の至るところに貼っている博士の記述は、初めて読んだ中学生の私をギョッとさせたけれど、まっすぐに数学と彼の見える世界を愛する生き生きとした博士の身軽さはとても魅力的でした。日々の自分に納得して生きることに、記憶なんてさほど関係ないのかもしれない、と感じます。 そんな博士の書斎のクッキー缶には、博士の宝物がしまってあります。 宝物といえば宝物といえば、先月しばらくア

          博士の書斎のクッキー缶

          「撮る」ことの暴力性

          こんにちは。1010です。昨年の夏からポートレイト写真を撮り続けて、先日15人目になりました。就活などで思うように動けない時期もありましたが、平均しても2週に1回は撮影をしています。(被写体を依頼してくれる皆さん、いつもどうもありがとう。) 「撮る」ことが好き私は他者を撮影することが好きです。撮影をすることによって生じるコミュニケーションの中でも特に、以下の2点に面白みを感じています。 ・自分から見えるその人の表情を共有することで、他者との関係性を相手との間で確認すること

          「撮る」ことの暴力性

          誰も救わない創作活動が掬うもの

          今回のnoteは自分にとっての創作活動の核の一部分の話をします。核であり、しかも存分に自分の浅はかさが表出している文章なので読んだ人にがっかりされてしまうのが怖いですが、できるだけ誠実に、謙虚に描きたいと思います。私のこの怖い気持ちへの餞に、創作活動をするのが好きな人、見るのが好きな人、いろんな人に感想を頂けたらと思って書きます。 幼少期から何かしら読んだり聞いたり書いたり弾いたり描いたりすることが好きで、念願叶って大学院でもそれに通ずるデザインを学んでいます。 分野が分

          誰も救わない創作活動が掬うもの

          よりどころ

          こんにちは。1010です。 先日自分の好きなものをできるだけ多く書き出しておくと、後から眺めた時よりどころになるという話をされました。その話をしてくれた先輩に、私の好きなものについても「読みたいな〜」と言われ、満更でもない気持ちになったので、思いついた順に書き出していきたいと思います。需要は特にないかもしれませんが随時更新します。落ち込んだら開いてみてください。私の宝箱です。 すきなもの 友達と夜更かしの午前2時くらい/後輩の淹れてくれるカモミールティー/人と同じリズムに

          よりどころ

          自分らしさの肖像

          こんにちは。デザインを学ぶ大学院生、1010です。就活真っ只中。 今日の記事は先日書いたこの記事の続きになります。↓の記事を読んで大丈夫そうだったらぜひ読んでください。(次段落の一文目に要約文を載せるので、読まなくても大意はわかるように書きます。) 人とものとの関係性先日の撮影では、モデルさんがプロフィール写真を撮りたいとのことだったので、モデルさんらしさの出る写真が第一目的にありました。彼女に似合いそう(彼女も好きそう)な花を一緒に道すがら買い、一通り撮影してから、持っ

          自分らしさの肖像

          見立てのすゝめ

          こんにちは。千葉でデザインを学ぶ大学院生、1010です。就活真っ只中。 デザイン系就活では作品集が必要であり、その作品集のことをポートフォリオと呼んで日々デザイン系就活生はこのポートフォリオをねりねりすることになります。 例に漏れず私も現在進行形でポートフォリオをまとめているのですが、どうせなら効果的な見せ方をしたいと思い、かねてより好きなアーティスト鈴木康広さんの作品集を参考にしながら、コンセプトの訴求性について考えていました。 鈴木さんの作品は日常の観察を通して、写

          見立てのすゝめ