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閉館が決まったHOTEL CLASKAで思い出す、この場所が教えてくれたこと

目黒通り、ファニチャーストリート。学芸大学、武蔵小山とどこからも微妙に遠いこのエリアで2003年にビジネスホテルをリノベーションしてできた「HOTEL CLASKA」がオープンした時、ちょっとした衝撃でした。

家具や食器がオシャレで、DJブースがあって、ずっとクラブで立って音楽を楽しむにも疲れるし、座って、お酒飲んでいい音楽聞いて、まったり。みたいな世界が現実になった時、いや目黒区ってこんなにカッコいいわけ?みたいな衝撃うけて、さすがの私もここに行く時はオシャレをしていたように思います。

いまでこそリノベーションホテルもいっぱいできてるけど、やっぱりクラスカはパイオニアだし、それが2020年12月20日で閉館、というのは会いに行かなきゃって気分になって、訪問してきました。

残念ながら今はレストランがかなり限定営業になってしまっていて、営業していない日でした。ディナーは金、土曜日のみというけど、連休の都合で金曜でもお休み。今はフレンチベースのkiokuhというお店だそうです。昔よく行ってたときは「The Lobby」というラウンジでした。

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都内のホテルで自転車貸してくれるとかいうのも、珍しかった気がします。このあたりは目黒駅前の坂を除いては平たんだから自転車が便利。

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インテリア系の洋書とか、クリエイティブな人が読みそうな雑誌がたくさん。

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部屋は20室あって、4つのコンセプトに基づいて違う人が手掛けているそうです。和風の部屋とかもあります。ツインかダブルがメインなので、1人で泊まるにはもてあます広さなんですよね。


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スタッフの方にお願いして、テラスに上らせてもらいました。ここでは今流行りの野外上映会も先駆けてやっていました。2008年からやっていたそうです。友達は「バクダッド・カフェ」を見に来たとか。

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屋上は周りに高い建物が少ないため、9階にあたる場所でも本当に眺めが良いのです。地上に届きそうで、現実味もあるけど空に近い場所。

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ちなみに一番近いのは東急バスの「清水」になります。東急バスの車庫、テラスからだととてもダイナミックに見えるなあ・・・

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閉館の理由は建物の老朽化も一因だそうだから、閉館したら取り壊されてしまうんでしょうか。保守が困難というのはわかるのですが、新築でもこんな味があるホテルはできない気がするし、このコロナが流行っている時世では、新しくホテルってわけにもいかないのかもしれないのは、よく理解できます。

ただ、どんな建物でもリノベーションすれば素敵な場所に生まれ変わること。アート、音楽、建築、フード、そういう分野で工夫をすることによってホテルの体験を唯一無二のものにできることをクラスカは教えてくれたし、今全国には、その魂を受け継いでいるホテルがたくさんできている気がします。そういう意味では、一つ役目が終わったのかもしれません。

GoToキャンペーンにも指定されているので、かなりお得に泊まれるという話も。スタッフの方のお話を聞いていたらまた行きたくなってきました。もう一度くらい、記憶を焼き付けにいきますかね。


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