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トレードデッドラインの展望!A'sはどう動く!?

オールスターブレイクも終了し、いよいよ後半戦のスタートとなりました。

この後半戦の序盤にはファンが決して眠れない夜が続くビッグイベントが控えます。
そう、トレードデッドラインです。

今年からのルール変更で、今年は二週間後の7/31が唯一のトレードデッドラインとなります。
よって今年のトレードデッドラインには例年より混んだ動きが見られるかもしれません。

今回の記事ではA'sの動きを予想していこうと思います。

MLB全体のトレードデッドライン展望

今年のトレードデッドラインは全体的に売り手が少なめで、しかも市場に出ているのはリリーフ投手に偏っています。

昨年はマニー・マチャドという超目玉を中心に回っていましたが、今年はマチャドのような大物野手の噂はなく、SFのウィル・スミス、DETのシェーン・グリーンとマット・ボイド、TORのケン・ジャイルズとマーカス・ストローマンらが最大の大物といえます。

世界一を本気で狙うチーム(LAD/NYY/HOU)、Win nowモードのチーム(CHC/MIL/MIN/BOS/TB)、大物を競り落とす気はないものの来季も見据える動きを展開したいチーム(TB/PHI/OAK/TEX)、状況次第では売り手にも回るチーム(COL/CLE)らが主な買い手チームで、いわゆる大物に手が出せるのは本気モードでありマイナー組織も潤沢な”3強”のチームが主役でしょう。

A'sは売り手?買い手?

結論から言うと、A'sは買い手です。

先日のホーマー・ベイリーの獲得がそれを裏付けています。

A'sは7/20現在で55-42の成績でAL西で首位と5.5ゲーム差の二位、ワイルドカードも二枠目に入っています。

そのための補強を展開しなければなりませんが、もちろんそれはライバルチームも同じです。

各地区とも地区優勝はほぼ決まったようなものなので、各地区の二位以下はワイルドカードに焦点を絞っています。

現在OAKと並ぶTBはマイナー組織の体力は全コンテンダーの中でも屈指のもの。現在の戦力と混ぜて考えてもワイルドカードを獲得するのは濃厚といえるでしょう。ホセ・アルバラードとディエゴ・カスティーヨが本来の活躍が出来ていないブルペンに大きな補強を施すでしょう。

昨年世界一のBOSは今季まだこのポジションに甘んじていますが、依然として勝負モードにあるのは変わらず、プロスペクトの充実度は低くとも昨年のネイサン・イオバルディのような安上がりなディールを狙っているでしょう。既にBALからアンドリュー・キャッシュナーを獲得し、SFのマディソン・バムガーナーに強い関心を示しているとされています。

CLEは状況によってはエースのトレバー・バウアーとクローザーのブラッド・ハンドのトレードも辞さない考えで、大胆な”買い”は想像しにくいでしょう。

TEXはベテラン先発投手の活躍で、まだこの位置につけています。勝負モードに入るとしても新球場がオープンする来年以降で、こちらも大胆な買いの可能性は低いでしょう。

対してA'sは、昨年と同じような動きが予想されます。ブルペンはリーグ屈指でしたが、先発ローテがアキレス腱と言われていたのにも関わらずブルペンのデプスを厚くする選択肢をとった昨年とは、先発ローテの安定感が今年は違いますが、今年も補強ポイントはブルペンだとデビッド・フォーストGMが明言しています。

トレードチップは誰になりそう?

どの程度の補強が可能かはマイナー組織の充実度にかかっています。

A'sのプロスペクトの目玉は、.comのランキングにランクインしているヘスス・ルザード(LHP)、A.J.パック(LHP)、ショーン・マーフィー(C)の三人ですが、間違いなくその三人はアンタッチャブルでトレードの駒になる可能性は低いでしょう。

その三人を除いた中だと、やはりシェルドン・ノイジーの名前が一番最初に浮かんできます。

ノイジーは昨年の不振から復活した強肩強打の三塁手で、チーム内のランキングでも9位、MLB全体の三塁手プロスペクトTop10にも入るプロスペクトですが、マット・チャップマンとポジションが同じであることと、25歳の年齢も考えると、ブレイクイヤーで価値の高い今夏こそが最高の売り時であることに疑いはありません。

他にもNYY時代からプロスペクトとして評価されてきたジェームズ・カプリーリアンや、AAでソリッドな成績を残す23歳のルイス・バレラらは40人枠に入っていることもあってトレードの可能性は高そうな状況です。

もちろん、トレードチップといえどもそれはマイナーリーガーだけではなく、メジャーの選手にも言えることです。メジャークラスの選手がフラッグディールで動くことも多々ありますが、今年のA'sにも当てはまる可能性があります。

フランクリン・バレトが2Bのスタメンを奪取したことと、RFのレギュラーのスティーブン・ピスコッティが離脱した影響で、それまでUTのロールだったマーク・キャナがRFのレギュラーに、それまで2Bのレギュラーだったジュリクソン・プロファーが、チャド・ピンダーと共にUTのロールに収まっています。
この一連の玉突きのおかげで、ピスコッティが復帰した際に誰か一人が弾かれなければなりません。

その時にバレトがレギュラー失格ならバレトを降格させれば済む話ですが、その望ましくない状況を回避できた場合は弾かれるのはUTの二人、ピンダーとプロファーのいずれかではないでしょうか。
彼らの放出も十分考えられることだと思います。

考えられるトレード案

「今季FAのレンタル物件」「薄いリリーフ左腕のデプス」、「クローザー、セットアップクラスの実力者」というポイントを踏まえると理想はSFのウィル・スミスです。

ベイエリアでの取引は長年行われていませんでしたが、SFのフロントのトップが元A'sフロントのファーハン・ザイディに変わったことは前向きな要素といえます。
LADを始め、MILなどのコンテンダー球団らも興味があるという報道を目にしますが、これから再建策へと舵を切るフロントが、最大のライバルにクローザーを放出してファンの反感を買うのは避けたいところのはずですし、目はあるはず。

SFはスミス以外にも有力なリリーバーが多く、2017年にA'sがマドソンとドゥーリトルをセット売りしてトライネンやルザードらをせしめたときのようなトレードを考えているという報道もあり、セット売りで高値がつけばA'sは撤退することも考えられます。

そこで考えうるトレード案を考えてみました。

トレード案:
A's獲得:ウィル・スミス
SF獲得:シェルドン・ノイジー&ジェームズ・カプリーリアン

ノイジーは球団No.9、カプリーリアンは球団No.6のプロスペクトでかなり充実のオファーと言えそう。

カプリーリアンの放出は惜しい気もしますが、故障がちで既に25歳。A+でのリハビリでも球威の低下が指摘されていてプロスペクトとしてのバリューを保てるのは今年が最後かもしれません。

終わりに

今回はSFのウィル・スミス獲得を推していきましたが、昨年の補強がファミリアに止まらなかったように、ミドルクラスのプロスペクトとの一対一のトレードで何人かリリーバーを加えるかもしれません。

何人かリリーバーを加えた上で、トライネンとトリビーノが完全復活すればリーグ屈指のブルペンになることは間違いないでしょう。そうなればワイルドカードの確保&よもやの逆転地区優勝にもかなり現実味が出てくるでしょう。

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