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わたしが音楽劇ダ・ポンテを愛した訳

こんばんは。もう一度、音楽劇ダポンテについて書きたいなと思い続けて数日。いや数週間。もう千穐楽の日から随分と時間が経過してしまった。今回はわたしが何故、こんなにも音楽劇ダポンテを愛したのかを残していきたいと思う。

≪attention≫
全部を網羅するととんでもない量になるのでいま、思い浮かぶ場面。物事をつらつらと書いていきます

では、やっていきます!


耳に残る美しい音楽たち🍃

海宝さんはじめ、素晴らしいキャストの方が演じて、歌ってくださったからこそ、全肯定で大好き!!!フィルターが掛かっている可能性もありますが。音楽劇ダ・ポンテの数多く楽曲がわたしは全部好きだ。

いまでも毎日のようにYouTubeで通し稽古映像や歌唱披露映像をみて聴いている。そういえばお気に入りしていたゲネ映像?が一つ消えてしまって「言葉の媚薬」が聴けていない。あと「コンスタンツェのプロポーズ」も。今度、スカパー!で全編放送されると聞いているがぜひともそれが終わったらBlu-ray円盤の告知をお願いします運営様!!!!助けて。

わたしは音楽に詳しくないのでざっくり書きますが、本作品ではオリジナル楽曲と有名なモーツァルトの楽曲、そしてダポンテが詩をつけたオペラ音楽を聴くことができます。わたしはオリジナル楽曲もどれも好きで。いまプログラムのsong listを見ながら、どうしよう全曲の感想書きたいって思うくらい好き。

大まかにいうとオリジナル楽曲は登場人物たちの様々な個性と心の声を引き出し、モーツァルトの音楽は繊細に心が揺れ動くような場面でひと際美しくそして切ない感情を生み出す役割を果たしていると思う。オペラ音楽は劇中劇のようで見ごたえがあり、物語の節目のように感じた。わたしはこれまでオペラは観たことがなかったけれど、いつか見てみたいなって思うくらい素敵だった。きっとイタリア語やドイツ語なので理解はできないんだろうけど…。

音楽劇ダポンテには思わず歌を口ずさんでしまうような素晴らしい楽曲が数多くある。これがこの作品の魅力の一つだと思うVIVA!

切なさの中に温もりを感じる物語構成☕️

音楽劇ダポンテを観た後に鬱々とした気分で劇場をでる人はたぶん少ないと思う。きっとわたしの様にちょっぴり切なくて、愛おしくて、心がふわっと温かくなるような感覚になるはず。こうした類の作品はとても心と健康に良いと思う。

勿論、ダポンテが味わった人生の苦しみ、嫁いだ先で苦しい立場にいるオルソラのような女性。モーツァルトの苦悩。そのほかにも人が人として生きていく上で降りかかる悲しみ、苦しみという描写は間違いなくある。けれど、宮廷詩人の立場を追われ、もがきながら、そして絶望の果てに往くあてもなくヨーロッパを放浪していたダポンテが生涯の妻ナンシーと出会い、穏やかで幸せな暮らしを手に入れたこと。モーツァルトと生み出した作品や彼と過ごした時間が間違いなくあの物語上のロレンツォダポンテにとって奇跡みたいな出来事でそれが彼の心の中であたたかな永遠の灯火となっていた事も。彼が生きた人生に想いを馳せると切なくて美しくて思わず涙が出る。まるで一冊の物語を読み終えたように深い満足感が生まれるのだ。

少し時間を巻き戻すけど、ダポンテがナンシーの部屋で涙を流した後にゆっくりと舞台を立ち去る。それと入れ替わるように彼がこれまで出会った人たちが舞台上に現れる。そして「時が過ぎ、わたしは何処へ、辿り着くのか。」と歌うその歌詞とメロディにわたしは心打たれた。

この物語はロレンツォ・ダ・ポンテの話ではあるけれども。このお話の中で登場した人たちにはそれぞれの人生があると再認識させられる。きっと彼はその信念で最期まで生きたに違いない。彼女は変わらぬしたたかさで生き抜いたのだろう。彼女は夫を亡くした後、どう生きたのか。など様々に思いを巡らせた。そして、自分自身にも少しだけ問いかける。「わたしは何処へ辿り着くのだろうか?」と。

素晴らしい音楽は勿論、そのメロディに織り込まれた言葉たち。そして台詞の数々がわたしの心にクリティカルヒットしたのだ。まさに、言葉の媚薬を飲んでしまったみたいに。

海宝さんが大好きになった🐬

2023年で1番良かった事。といえばたくさんあるけども絶対に海宝直人さんとエンカウントした事を挙げるだろう。初めてお目にかかったのは太平洋序曲。なんと海宝香山からハマったのですが、そのオタクがですよ。この主役!タイトルロール!ずっと出ずっぱり!ビジュアル最高!の舞台みたらどうなると思う?そう。気が狂ってしまいます。

という訳でダポンテは財政の関係上、3回までとしてたんですが気がついたら増えてた。本当はもっと通いたかった。むしろブリリアでいいから住みたかった。だってわたしが海宝さんと出会ってYouTubeなどで拝見して見たかったなぁと思うお芝居や歌がこの音楽劇ダポンテには全部詰まってるように感じたから。この作品を見逃さなかったわたし、本当に良かったねって言いたい。そしてこれから海宝さんに出会う人の為にも絶対にBlu-ray円盤にして欲しい。

老ダポンテの声色や歌声、身体表現。若ポンテの弱々しくて震えてるような声色。例のキスシーン。言葉の媚薬前後の悪い顔。大好き。本当に大好きだから、、言葉が出ない。きっとミュージカルアナスタシアでも大好き!なところが沢山あるんだろうなぁ。

物語の仕掛け(ユーモアと伏線回収)⚙️

ミュージカルや舞台でも遊びの場面があると観客側の緊張感が解ける気がする。今回は特にヨーゼフ2世のコミカルさにとても笑わせて頂いた。観客から笑いを引き出すというのはとても難しい事だと思う。けれど八十田さんは自然というかとても良いバランスで面白くて最高だった。大好き。(語彙どうした)最期の台詞は毎回ジーンとしたなぁ。

あとこれは余談ですが、ヨーゼフ2世が冒頭で話す台詞に「ドイツ語のオペラは流行らなかったのだ。まだこの国には早過ぎた」(うろ覚え)を言うのですが、これをモーツァルトがゆくゆくは回収していく。つまり、ドイツ語のオペラ「魔笛」を生み出すことでヨーゼフ2世の思いを果たすのだと気が付いた時に凄く視界がクリアになった記憶がある。それだけでなく、この作品は冒頭で言っていた台詞や歌が後半で繰り返されたり、意味を成して再び、我々に再認識させるという仕掛けがある。なのでやっぱり何度もみて理解を深めるという見方が面白かった。

考察が何度もできる作品である📚

前述と重なる部分もあると思うけどオリジナル作品でもダポンテは実在した人物であり、ちゃんと回想録などがあることから、物語と史実を照らし合わせて、考察や深読みが出来たこともわたしが好きな理由のひとつかもしれない。実際に舞台を見た後には彼に関する書物も読んで、物語とリンクしてる部分などを見つけられて楽しかった。舞台は観ている時間だけではなく、その後もそうしてしばらく時間が経った今でも深く思考を巡らせることができるので好きなのかも。

おわりに。

これからも好きな人たちを追いかけて沢山の作品に出会うだろう。それでもこうして自分の好きだと思う作品に好きな人が出演していることがどれほど幸せな事なのか忘れずに生きていきたい。自分が愛しても例えば何らかの方向性が違くて追い続けるのが難しいという事は事実あるためだ。

最近読んだ本から「いまこの時、一瞬一瞬を大切に生きていこう」というメッセージを受け取ってわたしもそれを心に刻んでいる。いま海宝さんが好きだという気持ちも温度感の高さも今この時だけのモノ。勿論、これからもずっと応援し続ける所存ですが、今は今しかない。だから大切に"好き"を積み重ねていきたい。

勿論、そうちゃんモーツァルト、めいめいオルソラナンシー、コンスタンツェ、フェラレーゼ、ばっちサリエリ、ヨーゼフ2世、アンサンブルの方々、みんな大好き!

頼むから音楽劇ダポンテBlu-ray円盤ちょーだい!!

fin. ★彡




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