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ミュージカル『VIOLET』観劇感想

おはようございます。早朝からけたたましい鳥の鳴き声がしたのでもう起きた、そして二度寝ができなかったので感想を書き始めた。

今回、分量は多くしないつもりで難しいことや深い考察も書けないと思うので、観劇初心者が初見で何を感じたのか、だけを取り敢えず残せたらいいなって思う。では!

≪attention≫
・取り留めもなく頭に浮かんだことつらつら書く
・時系列バラバラかも
・大枠の感想という感じなので生ぬるい目で読んでください
・語彙欠如のためストレート表現になる可能性があります

はじめに

事前情報をなにもいれない状態で作品を摂取したかったのでわたしは「傷付いた少女がバス旅行をしてそこで出会った二人の兵士と時間を過ごすことで何かを見出す…。」という物語だと思っていた。(ちゃんとあらすじを読め!)

けれど、蓋を開けてみたらそんな簡単なことではなく、人間の犯してきた歴史的事実に基づく罪(黒人差別)を冒頭でばちーん!!と脳みそに叩き込まれる場面から始まる。

最初、あーこれは重いかも。。。と思ったけれど、歌われる音楽はJazz調でノリがよかったり、いい意味で抜け感があってバランスが凄くいいなと思った。勿論、それ以外の歌い上げる系でいい曲がめっちゃある。途中でシスターアクトも始まる。楽しい。これは楽しいミュージカルだ!!!!

でも物語で時折みえる怖さの一つとして挙げられるのはヴァイオレットの持つ”美しさ”に対する執着。意外だったのはこの時代設定で、もうテレビがあってハリウッドスターが誕生している、そしてベトナム戦争がすぐそこに横たわっているということ。あそこまで苛烈な黒人差別ってすごい最近まであったんじゃん。。。という衝撃。わたしが勉強不足だっただけ。。。

話を戻すと彼女があそこまで美にこだわるのはテレビがあったから。というのも強く起因しているのかなと思ってる。自分と他者を比較すること、美しいと注目を浴びるたくさんの女優たちの容姿を目にする機会が頻繫にあったこと。

これはいまの時代にも通じるなあと思っていて。所謂、整形を繰り返して自分に満足できない場合とか、そんな類の事柄。U25や高校生が格安で観劇できる意味があるとおもっていて、足るを知るということや、見た目などを指摘して他者を傷付けるとはどういうことなのかを理解する手助けになるのではないかと思ってる。

本作品でわたしが受け取ったテーマ

①見た目、出生、肌の色などに対する差別意識(無意識化でも)
②他者の求める美しさに固執する意味とは?
③許すということ、認め合うということ
④自分で決める

以下、簡単に分けて書いていきます。

①見た目、出生、肌の色などに対する差別意識(無意識化でも)
ヴァイオレットも顔の傷で幼少期から差別や侮辱を受けていたのに、フリックに対して彼を傷つけることを言います。すぐに彼女は謝罪しますが、無意識化でやはり存在している人種差別というのが浮き彫りになって、これは人間が誰しも持っている感情なんだよなってなります。わたしも気を付けていますが、差別行為してる…。一生かけてフラットにしていきたい…。

②他者の求める美しさに固執する意味とは?
ヴァイオレットの場合は不慮の事故により頬に大きな傷が残ってしまったので極端な言い方をすると彼女が何に対してコンプレックスを持っているのか非常にわかりやすいと思いますが、大きな傷が頬にない人でも、どこかしらにコンプレックスがあって他者と比較してしまう性質があるとわたしは思っています。

彼女はテレビでみた伝道師さまに傷をいやしてもらい、誰もが振り向く女優のような容姿にしてもらうんだと言いますが、おそらくそれは本当になりたい自分の姿ではなく、他者に美しい人だと認められたい、という感情が強くでているからだと思っていて、本当はこのままの自分を見て欲しい、愛してほしい、認めてほしいという気持ちが本来はあるんだと思います。

でも自分の目的のために行動する、自分の信じている伝道師にあって願いを叶えて貰うんだという強い意志、男と対等に立ち向かうその姿、生き生きとした表情にきっとモンティとフリックは惹かれたんだろうなって思って、ちょっとヴァイオレットが羨ましい!!!!!!

③許すということ、認め合うということ
衝撃だったのはヴァイオレットが父親に「わたしが美しいからどこにも行かないようにわざと斧を飛ばしたんでしょ?」と問い詰めた部分。

えー!!!そうだったの???とか思ったけど、そのあとの父親の愛情をみたらわかる。絶対にそれはない。

あの場面はヴァイオレットの空想シーンだと思っているけど、あれって父親の生前時に話してないですよね。だから、彼女はずっと我慢してた。父親のせいで自分はこんな酷い、みじめな人生を送ることになった、どうしてすぐにまともな病院に連れていってくれなかったの??言いたいこと全部ぶちまける。そして、父親にしてほしかったこと、言ってほしかったことを言ってもらい、受け止めてもらう。

この行為はいま書いてて思ったけど、過去のトラウマを克服するメンタルヘルス改善の一種で、自分が傷付いたことや傷つけられたことを思い出して、思考の中で過去の自分とそして相手を慰めてあげる、相手を理解してあげることで自分と相手を許してあげる。というヒーリング行為があると聞いた。からたぶんそれだと思う。

あの祈りの場所で確かにヴァイオレットは癒されたのは間違いないと思いたい。(そのあとまた事実に傷つくけど…でもフリックがいるから…)


最後に決めるのは自分自身
フリックの台詞で「何があっても最後に決めるのは自分なんだ」的な台詞があった気がします。というかこの作品は大切で響く言葉がたくさんあって一度の観劇では情報の濁流に飲まれて脳みそが溶解する。主にモンティのせい(違う)

どの物語でもそうだけど本作品に登場する人たちも幾つもある道を選択した。ヴァイオレットはおそらくフリックと共に生きる人生を選び、モンティはベトナム戦争に行くことを選んだ(まってJ&Jでもジョンはベトナム戦争に行ってたよ?戦争に行くな!!)、そしてフリックは彼女を選んだ(ヴァイオレットは白人なのでこれはまた違う意味で周りから大変なこと言われそう、ホテルでもヴァイオレットが白人だからって差別されてたのがそれ)


何かを選択するということは何かを諦めること、人生は選択の連続である、いま選んだことが最善の選択である、とか色んな言葉があるけど、わたしも自分の人生を自分で選択して生きていけたらいい。


モンティとフリックについて書き始めると一生終わらないから終わります。

もしここまで読んでくれた人がいたらありがとうございます!!!!!





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