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ミュージカル『太平洋序曲』感想①

久しぶりに観劇感想(考察?)やっていきます!!
ミュージカル『太平洋序曲』公式サイト | 梅田芸術劇場 (umegei.com)

《Attention》
・立石万次郎と香山中心に書きます
・語尾統一はあまりしていません
・過去ツイートしてる内容と重複部分があります
・意見には個人差がありますので生ぬるい目でお読みください
・頭に浮かんだことをつらつら書いていきます

いつも通りですが、細かく書いていくときりがありませんので今回は香山と万次郎に焦点を絞って書いてみよう!やってみよう!

というのも当方は立石俊樹くんのファンなのですが今回の太平洋序曲においてはなんと、まさかのいつも通りというかやっぱりかって感じですけど香山という男がクリティカルヒットしてしまい大いにわたしは狂いました。

なのでまだまだ万次郎に対しての嚙み砕きができてないと思いますし、Wキャストウエンツさんの万次郎は見れてないので考察や印象に偏りが生じていると思います。当然ですが当方の感じたことになりますので、へ~って感じで読んでいただければ幸いです。さて、前置きが長いので始めます!読んでくれる人いるのかな??☺

美術コレクターのギャラリー


冒頭、万次郎はウエイターとして登場します。彼はウエルカムドリンクをお客様にサービスして回りますが、この順番も彼が前世(ということにします)で出会った人順で廻っていくのがとても面白い。このドリンクは万次郎がもたらした西洋文化の象徴なのでは?というフォロワーさんの考察読んで天才だと思った・・。そして香山は将軍であった人のマネージャーをしているようです。(最初恋人かと思った…スーツ姿めっちゃイケメンだった)そして最後にこのコレクターである本作品での狂言回しが登場する。

ここで言いたいのは、この作品での万次郎の立ち位置についてなのですが、彼は狂言回しに使役される人、操られる人であるということです。雇っている人、雇われている人。使い、使われる人。狂言回しがお話を進めるにあたってここぞという時に現れ、良い”駒”として動くもの。そのようなイメージであります。うまく確固たる言葉で表せないもどかしさ…。という訳で次。

鮎を釣る武士と捕らえられた異邦人


場面はページが捲られるかのように過去へ。その橋渡しはたまてさんが担っているのですが、あの舞台上手にあるまん丸いの。ムーンゲートというようです。ネーミングセンス天才すぎる。さて、意気揚々と下手からやってくる香山さん。ポニーテールがぴょんぴょんしてて今思えばとても可愛い。此度は何回か、上手前列でしたのでこんなに近くでずっと影芝居しててくれて本当にありがとうございますー!!!!でした。長いこと居てくれたな本当に…。

狂言回しが言っていたの香山は”武士という名のなれの果て”でしたっけ。武士だけど戦のない世の中、魚を釣って暮らしていた彼ら。とても平和。一方で、役人に連れてこられ将軍の前に突き出される万次郎。将軍は勿論、観客のほうを向いておりますので、万次郎がほんとに将軍のほうを向くとこちらはお尻しか見えません。なのでここで万次郎は将軍のほうを向いているように観客正面を向いてくれてるのですが(伝わる…?)その目線は左右にいる老中たちを探るように不安そうに繋がれた両手で助けを求めるように、さらさらと流れる前髪がなんと美しいことか…。おめめきゅるきゅるだった可愛い立石万次郎…。

話脱線、このままだと永遠に終わらないのでこれはおしまい。つまり、香山という男は『魚を釣って暮らしていた』ということが重要!!あとは妻たまてと過ごす静かで穏やかな日々が彼にとってどんなに幸せなことだったのか、というのが暖かな照明で表現されていたように思います。一方、取り調べされている万次郎は青白かったような…立石万次郎いつも顔が綺麗なのでそのほかの記憶がまじでない。

あと老中の万次郎を責め立てている論理がまじでやばかったな…船遭難して助けてもらったから外国行ってだけなのに日本に戻ってきた罪とかひど…。この者の罪は国を出たことそして、戻ってきたこと…。つらい異邦人の万次郎…。

There Is No Other Way


この曲良すぎてほんとに最高。香山夫婦の見せ場まじやばい。ここでは海宝さんと廣瀬さんの表現の違いを残しておきたい。

海宝さんは自分が任務で失敗してその責任を取って腹を切り、自決するところまで見えてそう。なんというか、「お前(たまて)のところには二度と帰ってこれないので、ほかの誰かと一緒になって幸せに暮らしてくれ。」まで別れの際に妻に言いそう。あと日々の暮らしの中で、愛しているよってちゃんと言ってそう(妄想しすぎ)

細かい場面忘れたけど、船鐘の音を聞いて「アメリカ人だ…」っていうあたり、海宝香山はたまての手をぎゅっと握るんですよね。んで、そのあと、刀を腰に差して家先で「いってくる」という時にも彼女の肩にそっと手を置いてもはや清々しく去っていく。勿論、妻を置いて死にゆく悲しさを湛えながら…。他に道はない。ってちゃんとわかって、理解して飲み込んでいる男感。好き。

廣瀬さんは元々の影のある印象からなのか、ただひたすらに悲しそうで…。上記で記載した場面で、たまての手を握りかけるんだけど、船鐘の音を聞いて、さっとその手を引っ込めるんですよね。廣瀬香山は!!んで、妻を置いて家をでるときも彼女にもう一度、触れようとして。でもそのまま引っ込めて自らの身に寄せてぎゅっと拳を握りしめる。悲しみと苦しみの表情を浮かべながら…。もうこれ!!この表現ほんっとにどっちも好き!!

廣瀬香山は誤解を恐れずにいうと情けない男感がするんですよね。手を握らない、最後の別れになるだろうにその肩に触れない。おい、それでいいのかよ!!ってなります。彼はきっとほかに道はないのだろうか…?って悩みながら苦しみながら妻と別れたんだろうか…と思いました。故により一層、万次郎と一緒になって幕府からの無理難題を乗り越えて、たまてとの再会を前に心から喜ぶ言動がほんとに切ない…。

この部分お二人とも香山という人物像それぞれ違ってほんとに好きでした。ほんとに好き(繰り返し)

老中万次郎(仮)の大活躍


これを見るために3枚追いチケしたといっても過言ではない…いやpoemsもそうだけど。香山にお着換え手伝ってもらう場面も舞台上でやってくれてありがとうー!!ですし、香山に「いいか、静かに黙っておれ」とか言われてるのに香山さん驚いちゃうくらい大声でドーンと話すからほんと面白かった…あの面白さを再現できないのがつらい…。低音で顔の動かし方も大きめの表現で身振り手振りも大きくて、アメリカ帰りの感じでてた…。わたしの頭の中で生き続ける老中万次郎(仮)ふぉーえばー…🐣


Poemsをどうぞ!


香山と万次郎の見せ場~!!永遠に観れる。海宝さん、ちっさくて可愛い。妻を想う笑顔が眩しい。廣瀬さんほんとここでは頼れる兄貴感・・。立石万次郎ほんと可愛い。

語彙が無くなってきたので台詞を思い出すとここで印象的なのは歌に入る前の万次郎「漁師であるわたしを友と呼んでくださるとは。ここは日本じゃない、アメリカだ…」って真摯に言う場面。好きだ。あと「野蛮人なのはアメリカ人じゃない、日本人だ」という万次郎の言葉。あやふやですけど、これ最後にブーメランになるのほんと痛い。とくにここは、万次郎の瞳がきらきらと輝いて無邪気な笑顔を見せられる度になんて美しいのと思いますし、2人の男がともに旅した道のりに思いを馳せることができる…。とても綺麗な場面だった…。あと書ききれないことが山ほどあるけどTwitterで垂れ流したので省略する。美男と美男のデュエット…また何処かで歌ってください。どうぞ。

こちら万次郎の歌詞メインで耳コピ字起こし。完全に自分用…。少しでも思い出せるように…。あと英語歌詞を見るとまた楽しいのでおススメ~!夕霧の灯りはボストンの街灯の明かりとか。

雨粒は妻の涙か光る道
雨垂れは流れ流れてアメリカへ

夕霧は妻の着物の手触りよ
夕霧の灯りに思うアメリカよ

月に輝く夜露は妻の黒い瞳(わからん)
月の影に思い起こすは遠い国アメリカ

香山の部分わからん
風が鳴く恋しく思うアメリカよ

鳥が鳴く思い出すあの妻の嘆きを
鳴く鳥が呼びかけるあの遠いアメリカ

朝焼けが照らすのは妻の影(わからん)
朝焼けはきみを照らすかアメリカよ

移り変わる木の葉の色は君の面影
静かな川の流れはいつかは君へ辿り着く。

Poems Lyrics - Pacific Overtures musical (allmusicals.com)


赤い布の行方


こちらも海宝さん、廣瀬さんどちらの表現も好きなので書いておきたい。まず海宝香山ですが、妻の死を目の当たりにして、狂言回しがその赤い布を彼のもとへ渡した後。海宝さんはおそらく、その赤い布を妻の身体に見立てて抱きしめるような仕草をします。まじでこれは激アツすぎる。

廣瀬さんはそれを血に見立てているのか、どうなのか、ちょっとわからないのですが、(記憶喪失)大きな手のひらを口元で押さえて嗚咽が万次郎に聞こえないようにしている印象がとても強いです。最初、血を顔面に塗ってんのかなとか思ったけどそれはやばい人…。

今思えば海宝さんは妻の死を抱きしめて(受け止めて)廣瀬さんは受け止めきれないみたいなイメージかな~と思いました。

これ香山が必死に嗚咽をこらえているときに万次郎がほんとーに真っ直ぐにきらきらした目で外から話しかけるんですよね。きっと家の近くにある木陰で休んでいたのでしょう。水筒飲みながら。つらい。「奥様はなんとおっしゃいましたか?きっとほかの人同様に、アメリカ人を恐れているでしょう。しかし、彼らがやってきたことはこの日本にとって最高の出来事になりましょう」でしたっけ…これもブーメランになるのでとても痛いです。満身創痍。

という訳でわたしはボウラーハットで相当文字数を使う予定なので一旦、ここまで!!次回、残りの場面と光と影、この国が得たものと失ったものについて書いていこうと思います。

では!ここまで読んでくださった方がいたらありがとうございました。

おわり☂️





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