とわさき芽ぐみ(棲絵妥ろか)
毎日新聞 2017年3月20日 米川千嘉子・選 満ちてないことの幸せ三日月は涙を受け止めしいんと光る ※選者添削有。 投稿歌「…しんと光る」→掲載歌「…しいんと光る」 毎日新聞 2017年5月1日 加藤治郎・選 待ち人でなかったときの寂しさが漂っている女子トイレ前 毎日新聞 2017年7月24日 米川千嘉子・選 ◎特選 お下がりの夏を着ている 母になる前の母とは友達になる 毎日新聞 2017年10月16日 米川千嘉子・選 噛み合わせ悪くなってたファス
ゆっくりと桜の影に満たされてアスファルトからこぼれる音色 封をするように選んだスタンプに既読がついてから歩き出す 生活の足音がするあなたとの通話はいつも円いそよ風 曲線が優しいことを知っている耳たぶ香るオードパルファム
「詩客」様にて、短歌五首作品「喜ぶことを」が、今週土曜日14日に掲載されます。 原稿を依頼されるというのが初めてだったので、とても嬉しかったです。 よろしくお願いします。 http://shiika.sakura.ne.jp/
サイレント・モードに落ちる夜がありだから震える死にかけの翅 とぐろ巻くホースのざら、と蛇に似て水の影すらぬらりと暮れる あんぶれら (快晴のよる) あんぶれら 迷迭香の乾いた響き 磨り減って削る、削って塗り潰す、心拍数の寄り道として しなやかに乗り越えてゆく大げさな涙のマークにそっと寄り添う 冷えたまま歯ブラシに置く3色のどこへも行けぬ外国の色 生きている臭いを消すためかけている化学の飛沫 またひとりしぬ ゆらゆらと希釈
むぢのまち /とわさき芽ぐみ むぢゆんむぢゆんと唾を吐く コンクリートに満ちる解放 鬼さんこちら、手の鳴るほうへ フラッシュをたき影をもぎ取る ピクセルで洗/荒う半導体 何も知らないハンドルを切る ねおん、ねおんと鳴く仔猫 自由って、萎びたフライドポテトの歪みのこと あるいは、一滴だけ腹にしょうゆを湛えた魚のこと 誰も知らない 誰も眠れない だからすべてのじんせいをひらがな
眼があって 私をじっと、凝視している 瞳孔に映る私は ピントのボケた虫の羽みたいに フラりフラりと どこにも目的が定まらないまま フラりフラりと 死んでゆく蝶のように 中身のなさを露呈している。 果たして、この、眼は、 それを見つけようとして あるいは 凝視される。という目的を与えようとして 私に視線を与えているのか。 もはや意味をなさない靴底で地面をひたりと感じながら その眼を見つめ返している。 短い終わりは、長い始まりよりも、 ずっと潔く
【ギャラリー展示販売のお知らせ🎨】 2/18~大阪のギャラリーIYN様にて、アーティストの一人として、絵を展示販売していただきます。 お近くの方は、どうかご無理のない範囲で、ご覧いただけたら幸いです。 詳細は画像をご確認ください。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 散り際よコーラ吹き出すぬばたまのびしょ濡れのまま蹴りあげる靴 く れよんの染みべらべらと乾かないく れよん、君の時間と共に まぶたからひらがなになる 剥き出しの風にさらした虹の呼吸器 たらちねのままごとに飽く子どもたち星座のように大人を植えて 下垂体葉脈に濃く蝶の舞う一滴分の鱗粉を、ください カラフルな道路工事の点滅とコンクリートに混ぜ込む季節 再生の名残を踏んでささやかに背負う色彩圏外へゆく /とわさき芽ぐみ 2022.2.15
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彗星の歌声がまた新しい声を生むから宇宙は歌だ
クリスチャンとしての話です。とりあえずどうしても残しておきたかったので、ツイッターの切り貼りしておいてます。きちんと文章にまとめられたら更新するかもしれません。
2021年12月号をもって、未来短歌会を退会させていただくことになりました。 加藤先生からいただいた言葉に、思わず涙してしまいました。💦 彗星集🌌、とっても楽しかったです。🌠✨ これからも、宇宙を漂うことばの一部であり続けたいと思います。 本当に、ありがとうございました。
(※画像は確かibisPaintで作成したはずですすみません忘れました。) とろんぷるい/ゆ ぴしゃりぴしゃりと陽だまりにぶつけては散るバリとゾウゴン (しゅるれあ・・・)(コーラの腑抜けた音がする)(しゅるれあ・・・)りすむ!澄む、雷鳴は 空からもハッシュタグ降る夏休み望遠鏡に映る潮騒 安い輪ゴムちぎって浴びるぺるぺるとなんの送り仮名でもない音だ (ふう))刺 ふう))評 ふう))化) わたしはいつまでも風の芯には辿り着けない 風を噛む歯にキラキラと汗滲む
Short-Forest 短い森を消去法で選択してボタンのないコントローラー持たされて パンクしたコーラの泡をぶちまけて生えてくる花を摘んで 電線にシャボン玉ぶつけていく 足跡がないから歩けない でも、やっぱり湯気はあたたかそうだからコントローラーは手に馴染みきってふやけ始めたぐらいだけど それぐらいわたしの手として手だから 蹴りたい石が蹴りやすいかどうかなんて知らない 手放しでスキップできることを、ありがたいと思う 喉から手が出せたら、うれしいと思う 短い森に
ドラゴンの小さな影を濾してゆくように削ればハズレもひかる あの朝の副音声にするために吹き込むことば透明な夜 信号に引っかからないつま先の土がちょっとだけ明日のにおい 語尾に咲く色を重ねていつまでも消えない虹をパレットに置く あおく炒る湿気たパズルのピースから少し短い夕焼けを知る /とわさき芽ぐみ 2021.8.6