最後の日のつぎの日

うたをおもうままにおおもわないことと、し
喩はさくいにみちてゆれるいぜんのときめ、き
自傷は自慰の熱量を横たえて黙りこ、む
発語しない音をわりきれなくなるまでわりつづ、け
板戸から漏れでるあまりを響かせて放つ、と
閾値を超えた人生ってさそわれて支えきれない
液体のなかでみるせかいの最後の日のつぎの日の
芽吹きのあおはあおでないとおしえられ
おしえつたえる反芻に泣いた
みちるものはいつもむずがゆくすこしあたたかく
よるべないくうきと交わる
きかせたいみせたいととどまったばしょを
撮影して保存してある
いつかみせようとしてわすれる弾力の
あらわれてはきえあらわれてはきえる中空へと
ある場所を保持するように
くるくる回したさきから煎餅みたいにはかない
いつのまにあかいきんぎょにこいをしてくびをゆがめ
はれとあめのさかいに手のひらをかざしてみたいが
不在だったひとの帰る時間をえんそうするかぜは孤独だ
てんてんとてんてんと喜怒はたまさかの藻屑
もしくは金のゆびわのように痛い
よりをもどしてゆく回路からはずれない、所詮は邪恋
おおきなせかいの帯のここらあたりに未受粉のまま
われわれのすうにんが傾(なだ)れる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?