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岩手ビッグブルズの再建

■再建請負人と島田塾

先日ジェッツオフィスに岩手ビッグブルズの三浦取締役が来社され、久しぶりの島田塾を行いました。岩手ビッグブルズはジェッツと同期のクラブ。2011-12シーズンからbjリーグに参入し、東日本大震災の直後にスタートしたプロバスケットボールクラブです。三浦取締役はその時の津波で祖母・母・姉・妹・姉の子どもの5人ものご家族を亡くすという想像を絶する大変辛い経験をされていました。その三浦さんが途方に暮れる日々の中、岩手ビッグブルズと出会った事で週末の生き方が変わったとお話しされた時、改めて、私達が事業として行っているプロバスケットボールクラブ運営というものが、人々の人生に大きく影響を与える力があると実感しました。
三浦取締役は最初はいちファンとして試合観戦に訪れていたそうです。クラブの社長とは高校時代の先輩後輩関係にあった事から、クラブの経営が苦しい状況にある事を知ります。まずは少額のスポンサードからクラブとの関係が始まっていくのですが、次第にスポンサー額も増え、昨期後半には株主としてもクラブを支えるようになり、今回の役員改選で取締役として、クラブ経営に本格的に参画する事になりました。「ビッグブルズには人を元気にするパワーがある。笑顔にさせる魅力がある。」と三浦取締役は真正面から話されます。そんな価値があるクラブを潰してはいけない、という強い想いで、三浦取締役がクラブに関わられていることを知りました。今回の島田塾でもその真剣さ、必死さがひしひしと伝わってきました。岩手ビッグブルズは、昨シーズン入替戦で敗れB3からの再スタートになります。クラブの再建は三浦取締役らを中心とした経営陣が強い理念と強烈なパッション・迫力を持って岩手県を巻き込んでいけるかどうかにかかっています。三浦取締役は有限会社カネマンという自身の会社の経営者でもありますが、二足のわらじを履く明確な理由があり、これまでの苦労とその決心に私も感銘を受けました。復興のシンボルとしてこの地域にとって必要不可欠なクラブとして存在していくことを切に願っています。私もこの縁を感じ、これからも出来るお手伝いをしたいと思っています。

■プロスポーツクラブの地域活性化への価値

 Bリーグは今、日本の社会同様に格差社会、地域格差が広がっているように感じています。特にB2の地域クラブは苦戦を強いられているケースが増えている実態があります。しかし、プロスポーツクラブの価値の大きな要素が勝利であること、好成績であること、または優勝など栄えあるタイトルであることに異論はありません。しかしながら、相対評価の中で争われるリーグ戦は必ず順位、序列が明確になります。現在のBリーグのルールでは昇降格もあり下克上の厳しい競争があります。このような現実の中でどうしても見失いがちになる地域を元気にすることへの貢献価値を正しく評価してあげることなくしてここまで拡大したクラブ数を保有するリーグの存在意義など担保し続けることは出来ないと思っています。

■岩手ビッグブルズへの支援を何卒お願いします

そういう観点からも岩手ビッグブルズのようなクラブを地元の方々はもちろん、地元を離れて他地域で活躍している経営者をはじめあらゆる方々も是非とも支援して頂きたいと思っています。(ふるさと納税的な感覚でも構いません)未熟で発展途上のプロスポーツクラブの支援は無駄のように感じてしまう側面もあるかもしれません。しかしながら、支援に対して地元にもたらすリターンを考えたら非常に投資対効果の高いコンテンツであることは断言できます。地元の支えで価値が上がれば経済効果も高まります。例えば、アウェーのファンが訪れてくれて飲食し、宿泊し、交通機関も利用いただければ地元が潤います。地元に活気が出てきて盛り上がりを知った地元を離れた若い人たちが舞い戻って過疎化を阻止するかもしれません。年配の方で老後の楽しみを見つけたことで健康寿命が延びるかもしれません。他にも地元をPR出来たり、観光産業にも寄与するなど枚挙にいとまがありません。有形無形の価値が必ずあります。この岩手ビッグブルズの支援を地元の未来に対する投資と捉え是非ともご支援の程宜しくお願いします。必ず、地域活性化の起爆剤になるでしょう。

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