まだ本当の今日が届いていない

まだ本当の今日が
届いていない

毎朝6時半の牛乳が
規則正しく配達されても
本当の今日は届いていない

起きた
水を一杯飲んだ
内臓は目覚めてくれただろうか
それとも
今日を生きること
拒んでいるのか

配達料の高い田舎には
今日が届かない
流行りの飲み物は空想の中
一昔前の女の子たちが
平気でおしゃれをしている

シャッターの開かない商店街
さみしい
せめて無かったことにしてくれたなら。

元からないことと
あったものが消えること
悲しみが大きく変わるから
ああ 寂しくなりたくない

今日は前線みたいにやってくる
東京を真ん中にして
この片田舎
前線がやってこないまま
今日が終わってしまう

日本から取り残された場所
風景だけは綺麗な場所
何も生まないけれど
ある

あることを認めて
少しでも誉めてくれたら
水は流れてくれる

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