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掌編/短編小説

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基本的に連作ではない小説をまとめています。日常から一歩だけ外れた世界、そこらへんに転がっている恋、病とふだんの生活、鬼との友情なんかを書いています。
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2018年7月の記事一覧

【小説】透明でまっとうな新しい日々

【小説】透明でまっとうな新しい日々

昨年の夏に書いた掌編小説を再掲致します。
主人公の2人はそれぞれにハンデを持っていますが、ハンデをハンデとせずにコミュニケーションを駆使して生活を送ります。

「困難は工夫と回避でなんとでもなる」というのは私の小説のベースとなる考えであり、私自身のモットーでもあります。
長い梅雨が明けました。もし、いまあなたの前に何か障害があったなら、この小説に目を通してくださると嬉しいです。
あなたが、アラタや

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【掌編戯曲】後藤を待ちながら

【掌編戯曲】後藤を待ちながら

舞台中央には上手から順に宮藤、加藤、伊藤が横一列に並び、それぞれ椅子に座っている。舞台の後ろにはスターバックスに酷似したロゴマークが大きく飾られている。

宮藤「後藤遅くない?」

加藤「後藤、日直の日誌書いてるからもうちょい待ってって」

ほら、と言うようにパントマイムでスマートフォンの画面を宮藤に見せる仕草をする加藤。

伊藤「後藤、最近彼氏できたよね」

加藤「あれでしょ

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【掌編小説】株式会社○○

【掌編小説】株式会社○○

アパートのエレベーター改修工事が行われるにあたって、事前にマンションのエントランスにはこのような張り紙が掲示してあった。

「改修工事中は株式会社○○がお荷物を運ぶのをお手伝いします」

どういう意味だろうと疑問に思ったが、そのままの意味で、人力で荷物を玄関まで運んでくれるらしい。

工事が開始されてからは荷物を運ぶ担当として、株式会社○○の社員もしくはアルバイトがペアになってマンショ

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【掌編小説】ディア シスタ

【掌編小説】ディア シスタ

お姉ちゃんばっかりずるい。

幼少期のわたしの口癖だった。
お姉ちゃんばっかり褒められてずるい、お姉ちゃんばっかり新しい服買ってもらえてずるい、お姉ちゃんばっかり可愛がられてずるい。

姉はわたしのすべてを上回る存在だった。顔も、偏差値も、運動神経も、むかしはおっぱいだってお姉ちゃんのが大きかった。
家に連れてくる彼氏もガタイが良くて顔もいい男だった。趣味フットサルとか言ってたな。
わたし

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