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“遠くにいても”、そこにある。 2019.12.29.Sun. HKT48 チームTII「手をつなぎながら」公演

出演メンバー:
荒巻美咲・今村麻莉愛・小田彩加・栗原紗英・堺萌香・坂本愛玲菜・清水梨央・石安伊・武田智加・月足天音・外薗葉月・松岡はな・松本日向・村川緋杏・山内祐奈・山下エミリー

先週に引き続いてチームTII公演。まさか2週連続で博多に飛ぶなんて、数年前の自分に言っても信じないだろうなあ。

今年はあちこち飛んではみたものの、結果的に坂本愛玲菜さんにbetしたヲタ活の1年になったと思う。

HKT48のツアーにも複数公演参加していったり、博多ヲタの方との交流が増えてHKTへの愛着も増してきたけれど、やっぱり根底にはえれたんがいる現場に行きたいというモチベーションだった。彼女のアンダー出演する別チームの公演も狙ってはいたけれど、結局今年当選したのは手つな公演のみの8回。

これだけ入ると、もともと好きだったこのセットリストがもっと好きになるもので。オリジナルの系譜を継ぐSKEの公演も観たけれど、こっちの手つなも別のものとして好きになれているのは僕の身体も博多になじんできたということだろうか。

福岡は今でも飛行機の値段が上がる時期だと遠くに感じる距離ではあるのだけれど、それでもえいやっと飛ぶ選択肢を取る自分がいる。すっかり福岡は雑に行く街になった。行けばなんとなくひとりで入りやすい店のある場所も知っている。

実際の距離に比べて心理的な距離がぐっと縮んだ福岡。

この近いようで遠い距離感って、なんだろう。似たものがある気がする。

そうだ。アイドルとヲタクの距離感だ。

手つな公演の最後の一曲、『遠くにいても』。この曲で、坂本さんはせり出したBステージの下手の角に座って歌う。下手の立ち見にいた僕は、その彼女を見ているわけだ。これだけ近いけど、どこか届かない、いや届いてはいけないんだと自分から思うこの距離。

近くてもずっと目が合うなんてことはなくて、でもほんの一瞬目が合うときもあり。穏やかに歌う彼女を観ながら歌詞に耳を傾ける。

遠くにいても
空は続いてる
同じ時間が
流れている
今日は 別れを告げても
僕たちは そばにいる

つらい時には
空見上げるだ
どこかに雲を見つけるだろう
君の瞳が作った
涙は風に流れ…
つらい時には
空見上げるんだ
いつものように
ここの場所で
君の話を聞くから
僕たちは一人じゃない

実は、目の前にいたときよりも、Bステージから本ステージに戻って彼女たちが少しだけ遠くなったときのほうがこの歌詞がしんみりきている。

“遠くにいても”、でも、それでもすぐそこにいるというこの眼の前のしあわせな時間はある。

このしあわせが、白なのか黒なのか、それとも透けて見える実態のないものなのか。そんなのはひとまずはどうでもいい。

まず大事なのは、いま観ている自分がどう見えて、どう感じるか、である。

いま観ている、近いような、でも遠いようなところにいるあの子に、今年は素敵なものを観せてもらえた。

今年は何度も現場で涙する機会があったけれど、そのときとは少しだけ違う、あたたかい汗が、少しだけ目尻からあふれた。

博多ではおとなしめにしていたはずの喉もすっかり枯れて、いい2019年の現場納めになった。

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