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【BTS/Butter】彼らが目指す終着点とは

BTSが新曲「Butter」をリリースした。

前作「Dynamite」を超す勢いで話題になっている。

「Dynamite」は予想外の出来事が続き、「ARMYに癒しと慰めを感じて欲しい」と作成された。
よく外国指向のために作られたと耳にするが、本人たちにとっては特にそのような意図はなかった。
だが結果的に彼らのキャリアの中で最も成功し、世界のポップアイコンとして存在を知らしめる一曲となった。

「Butter」は、そんな人気者になった彼らが次はどんな曲をリリースするのか全世界から注目が集まる中でのリリースだった。
前作以上のものを出さなければ、というプレッシャーがかかっていたことだろう。

私もそんな期待していた中の一人だった。
もちろんどんな方向性で行くのか、グラミーを狙って曲調を合わせるのかとワクワクもしたが、世間の期待を超えられるのか心配でもあった。

だが、そんなことも5月21日に杞憂に終わる。

前作と曲調は似ていても明らかに「強い」曲、意気込みが感じられるMV、そして、相思相愛であるARMYに向けてのメッセージ。

私は浅はかだったことに気づく。
世界での評価も、グラミー賞も大事だけれど、彼らにとって最も大事なものは「ARMY」だ。

アイドルが表題曲で「アイドルでもアーティストでもどうとでも呼んでくれ」と言う(IDOL)。
「音楽が心を震わせない時、私は1度目の死を遂げる」と言う(Black Swan)。
そして、「永遠に消えたくなった時、扉を作って。ここで待ってる」と励ましてくれる(Magic Shop)。

いつだって本音をぶつけてくれて、辛い気持ちに寄り添ってくれていた。

一番大事な人を想って作品を作り、届けることが一番大事なことをよくわかっているのだ。

彼らの言葉をここで引用したい。

”墜落は怖いけど、着陸は怖くない。”(2018 BTS FESTA ミン・ユンギ)



彼らはこれまでたくさんの大きな業績を残してきた。
世界的に有名になり、数々の賞を受賞する中で、自分たちが思っている以上に高く飛んでしまっていることに恐怖感を覚えた。
もう戻れないところまで来ているのかもしれない。ここはとても寒く耐えられない。プレッシャーから、いっそ解散した方がいいのではないか、、、
最悪の結果が頭をよぎるほど、精神的にボロボロだった。

だがそこでも、活動を続ける「理由」になったのはARMYである。

受け止めてくれる人たちのために歌を歌い、踊る。

BTSが今のような人気がなくなっても、話題にならなくなっても、決して今の気持ちを変えずに、そして時が来たら”着陸”するだろう。

たくさんの感情をもらった彼らがいかに綺麗な終焉を見せてくれるか。
この命続くまでしっかりと見届けたい。そんなことを、Butter初披露である Billboard Music Awardsの、魅力で溢れ返るステージを泣きながら見て、思った。


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