伊藤雄一

昭和54年生まれ

伊藤雄一

昭和54年生まれ

日記 180519-新橋→中野→パリ→高円寺

目覚めると泊まりに来ていた山形の友人はもういなかった。 横になりながらAmazonプライムで「バンド・オブ・ブラザース」を観る。「衛生兵」の回は名作中の名作だなと改めて思った。 休日なのでどっかチェアリングにでも行こうかと思ったが、今月はとくに金欠なのだと思い出した。昨日は歯医者に行くというサプライズがした上に、先の友人から「今日出張で東京にいます飲みましょう」と連絡があったものだから、飲んだ。 歯科治療からの酒は賢くない気がするが、仕方ない。 昨夜。 新橋の晩杯屋で口腔を

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    • スーパーに住む未来

      LEDの直進性が強い光を、鯖押し寿司(半額)が反射する。 鯖の青と銀は薄い白板昆布に包まれている。 ひとつ摘んで食べてから、席を離れオリーブ油を取りに行く。 席に戻り、残りの鯖押し寿司にオリーブ油を垂らしてみる。 缶の緑茶ハイをゴクリと飲んでから、それを試食してみる。 うん、美味しい。揮発酸とオリーブ油、素敵な関係だ。 ここは赤坂のスーパーマーケットville marche。 店内に併設されたカフェテリア（この店ではイートインと言わずにこう言う）で、買ったものを飲み食い

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      • mo-boy document part:5

        連休明けに39歳になった。 これを期にwebでの日記を再開してみる。 インターネットを初めてから、毎日にように文章をあげるのが習慣になっていた。20代前半ホヤホヤの頃からだ。それが2010年ごろからtwitterだとかfacebookだとか近代的な健康ランドあるいはレディメイドの不健康ランドに入り浸り、140文字だ五・七・五だとか短い文章で済ますようになっている。 大変結構なことだと思う。 冗長で不明瞭でおトク感ゼロなこんな日記なんて、誰が必要としてるのか？ 必要としているの

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        • 2017-18秋冬チェアリング所感

          あけましておめでとうございます。 さて、昨年の秋からJCA 日本チェアリング協会 を発足させ、実践と紹介をフンワリとやっています。 ・Excite Bit コネタ で記事にしてもらったりhttps://www.excite.co.jp/News/bit/E1511164008590.html ・ZIP-FM『モーニングチャージ』に電話出演しチェアリングについてお話させていただきました。出演したコーナー終了後、パーソナリティの小林拓一郎さんからはこんなつぶやきが。 SNSでは

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        日記 180519-新橋→中野→パリ→高円寺

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        マガジン

        • 日記
          2本
        • 鳥人間コンテスト
          6本

        記事

          《よこがお》トーニャハーディング

          冬なのにチェアリング人口はジワジワ拡大中。 《よこがお》では、誰がどんなふうにチェアリングを楽しんでいるか紹介します。 第一回目はトーニャハーディングさんです。 シンガーソングライター。すぐ泣く。乃木坂46のことが好き過ぎるDJとして産経新聞の方に取材される。またKAI-YOUに寄稿した白石麻衣写真集『パスポート』5000字レビューが一部で波紋を呼び、転職活動中の面接官に「読みましたよ」と言われ選考を辞退する。オリジナル楽曲やremixなども発売中。 Twitter

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          チェアリングミーティング報告

          雨で延期したチェアリングミーティングを11.4日、お台場海浜公園で催しました。 チェアリングは家のリビングルームに集まるぐらいの人数が上限かな、と思っていました。しかし人間、本当に寛ぐと言葉を発しなくなるものです。表題の画像のように、各々がパーソナルスペースを取りながらイイ気分に浸っているという現象を観測できました。 ミーティングの狙いとしては、各人がどのような装備や工夫をしてるかの交換がありました。 しかし、とりあえず座って飲んだら、もうCALM極まり 「使用チェアはヘリ

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          椅子まっしぐら #チェアリング

          「チミドロ」スズキナオさん命名 雑誌「酒場人」初出のチェアリング。 実際にやってみたらこれ本当にヤバいってことで、私と高野政所で方々に広めています。 先日、政所くんとコンビニに行ったのですが、店員さんが政所くんのことを知っててチェアリングの会話をしてるのを見て、なんかすごい「ファイトクラブ」の一場面っぽかったし、本当にこの寛ぎは人々のライフスタイルや価値観を変えてしまうものだと思っています。 ちなみに、僕は今月で仕事を辞めます。素敵ですよね！（求職中） さっそくですが、最近

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          チルミナティは椅子に座る

          「チルミナティ」にようこそ。 これは警告だ。 付加価値てんこ盛りの既製服みたいな思想を脱ぎ捨てろ。 外に出ろ。これから其処はお前のリビングだ。 歩いて、それから座って、好きなものでも飲め。 自分になって、楽になれ。 警告したからな。 （映画「チェアリングクラブ」より） 最近ハマってるチェアリングに秘密結社「チルミナティ」同士である高野政所を誘ってみた。 初球をピッチャー返しするような早さ「行く！」との返信がきた。 トントン拍子で不動前 TRIOのディレクター、ブレイブ2（私

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          チルアウトとチェアリング

          社会が色々なことに厳しすぎる……。 それならば、俺たちが積極的に弛んでいって世界を楽チンにしよう！　との理念でこの春から高野政所くんと「TOKYOチルアウター」を結成しました。 空いた時間を見つけては、平日に外で飲んだり、焼きとんをついばんだり、銭湯にいったり、ゲームするなどの活動に勤しんでいます。 その一環として気になっていたのが “チェアリング ” です。 アウトドア用のチェアを持って外出し、好きな場所で飲むというアクティビティです。2016年に発売された「酒場人 vo

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          鳥人間コンテスト（6）

          　深町一夫は漠然と死にたいと考えてばかりいた。 　6歳でファミコン、15歳でエヴァンゲリオン、16歳で日本語HIPHOPと出会い、19歳でテレホタイムのインターネットにはまり、青年期を過ぎ、いわゆる世間でいう<おじさん>と呼ばれる年になっても、高校生あたりから進歩していないと気付き始めていた。 　なんの間違いか結婚したものの、この春に離婚した。勤めていたデザイン事務所は正月過ぎに倒産し、今はパン工場で仕分けのバイトをしている。 　彼に翼が生えたのは梅雨の夜だった。広げるとほぼ

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          鳥人間コンテスト（5）

          　谷口アベベは指を舐め、天を指した。風を読んでいる。 　南陽化成本社の正面にある広場には社員とマスコミが集まっている。今、人類の初飛行が行われようとしいる。今日は南陽化成創立80周年の記念日だ。 　この日のために谷口アベベは血の滲む飛行訓練と減量を行ってきた。軽くするために、昨日から食事を取っていない。 　谷口アベベは目をグッと見開いた。背筋が唸り、翼が大きくしなった。 　絞りぬいた両脚で地面を蹴ると、谷口アベベはみるみるうちに高度を上げて行った。 　高層ビル街の上昇気流が

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          鳥人間コンテスト（5）

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          鳥人間コンテスト（4）

          　昨日から何も食べていないが、空腹は感じない。 　谷口アベベは南陽化成の社員だ。大学駅伝でスターだった彼は南陽化成に入社し、次期オリンピックの日本代表候補の本命と見られていた。 　彼の背中に翼が生えたのは1年前だ。 　身長140cmと小柄な体に、広げると6.5mもの全翼を持つ。背中で折り畳んでも自分の身長を優に超える縦幅がある。日常生活にも様々な支障が出るサイズだった。 　その重りと空気抵抗では、陸上競技を続けるのは無理だった。 　翼を持ち始めた人々は飛び立つことができ

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          鳥人間コンテスト（3）

          「やばいっす」 　奥村はニカっと笑って生ビールを飲んだ。 「これ生えてきてから、売り上げ2倍っす。会話のきっかけなるんで」 　彼は翼を隠さないタイプの有翼人種だった。ワイシャツとジャケットの背を貫き、居酒屋で翼を恥ずかしげもなく出している。 「女の子、触らしてくれって言ってきて、スゴイっす」 　彼の翼は小型タイプで広げても全翼80cm程だった、それがコンパクトに畳まれている。 「先輩、写メ見ますか？」 　ニヤニヤしながら小型の翼をパタパタさせた。作り物みたいに見えて、忘年会で

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          鳥人間コンテスト（3）

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          鳥人間コンテスト（2）

          　家の外では翼をリュック状の袋に収めておく。 　まず何よりも目立つ、というのが理由だ。 　狩石まる子はアパートに帰ると靴を脱ぎ、その“翼袋”を外した。 　冷凍のご飯をレンジで温め、帰り道で買った惣菜と食べた。 最近は外食する機会が減っていた。翼は袋に覆われているとはいえ、背中よりも大きいそれは人の目を引くし、背もたれがある椅子では干渉してしまって心地が良くない。 　この翼が生えてくる事例は数年前から目立ち始め、現在では日本全国に400人ほどの有翼人種が存在しているらしい。

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          鳥人間コンテスト（2）

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          鳥人間コンテスト（1）

          　背中の翼がわずらわしかった。 　狩石まる子は電車のドア付近の壁を背にしている。 　ゆったりした白いブラウスに黒のボトムス。 　背中には縦長のリュックサックのようなものを背負ってる。 　正しくはリュックサックではなく、翼を収めるための袋だ。 　両翼は広げると3mほどに広がるが、畳めば縦80cmほどになる。 　30代も半ばになり肩や背中が凝ってきた。コリがひどくなると、整体やタイ古式ストレッチに通っていた。しかし、その時のコリはいくらマッサージの類をしても治らなかった。鍼灸院

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          鳥人間コンテスト（1）

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