飲み会で馴染めない,楽しめなくて困るという悩みにどう向き合えるか
飲み会であまり楽しめない、周囲に馴染めない、という悩みは何回か聞いたことがある気がする。
実は私もその悩みについては共感できるところがある。
飲み会の場で周囲が盛り上がっている。
その輪に入れなかったりする。
入ったとしても、実はものすごく気を使って疲れる。
2~3時間が長く感じ、飲み会途中に終わりの時間を気にしている。
一次会の途中から二次会へ行かないことを考えている。
そうして、そういう自分を駄目だなぁと思ってしまったりするわけで。
でもね、飲み会で楽しめない、輪に溶け込めない、気を使って疲れちゃうって、決して特別なことではないと思うし、それで自己嫌悪に陥ったりする必要はないと思う。
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お笑い芸人のオードリー若林と南海キャンディーズ山ちゃんも飲み会が嫌いだという話で盛り上がっていた。芸人という、一見してコミュ力が高そうな人たちでさえそういう感覚を持つことがあるのだから、飲み会への苦手意識って全国共通の「飲み会あるあるだ」程度に思っておいたほうが精神衛生上いいんじゃないかな。
なぜなら、「その場所」で楽しめない、馴染めないというのも個性だから。
「その場所」でなじめない、気疲れするからといって、「別の場所」で楽しめる可能性まで否定されたわけではないから。
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私はどちらかと言えば、1人飲みであったり、少人数飲みのほうが性に合っている。
一番楽しめるのは2から4人の気心の知れた(あるいは相性のよい)人と飲むことで、この人数ならわりと穏やかに会話を楽しむことができる。
ラフな話からわりと深めの話までできて、より人間関係を深めることもできる。人数増やしていっても、せいぜい10人くらいまでのこじんまりとした空間が落ち着くかな。
相性というのは本当に大事で、年を重ねれば重ねるほど、相性の影響は大きくなってくるように感じている。
例えば、仲良くなれる人とはわりと一瞬で仲良くなったりするし、一方で、何回一緒に飲んでも仲良くなれないタイプがいたりするから不思議だ。
人間関係って「時間」ではないんだと思う。時間より「相性」だ。
相性は、人ではなく「場所」単位でも考えられる。
例えば、行きつけの居酒屋は相性がよい。
ここで働く人たちが好きだし、体力があったら土日に働きたいとさえ思う。
ここの料理長(夫)と店長(妻)の夫婦喧嘩を見るのさえ大好きだ(カウンター越しに喧嘩してるのが見えて、それがまたちょっと微笑ましいのだよ笑)。
でも、そういう感覚を他の居酒屋でも得られるかと言えば、それは別の話だったりするわけで。
それぞれに合う人、合う場所、合う雰囲気がある。
それがずれるとそれほど楽しめなかったりする。
でも、人間ってそんなものなのだから、楽しめない飲み会に頭を悩ませるより、相性のよい人と飲む楽しい時間を大切にしていったほうが、きっと楽しい人生が送れるのではないかと思う。
会いたい人と飲む。
飲みたい人と飲む。
合う雰囲気を楽しむ。
これが、一番お酒を美味く飲む秘訣である。
酒を一番美味くするのは人だ。その場に一緒にいる人だ。
どんな高級ワインを合わない人と飲むより、好きな人と飲むサイゼリアの100円ワインのほうが価値がある。
うん、間違いない。
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ただ、一方で、大勢の飲み会にも、参加できるときには参加してみても損はしないだろうと思っていたりする(もちろん、他の大切な時間との兼ね合いもあるから、あくまで、できる範囲でということだけれども。)。それに,仕事柄,どうしても参加せざるを得ないときもあるだろう。
でも,大勢の飲み会も悪くない面がある。なぜなら、大勢の飲み会は、それはそれで「宝探し」としての意味があるからだ。
いろんな人と話して、いろんな人との相性を探っていけばいい。
あるいは、いろんな人と話して、いろんな人の情報を得ればいい。それは、相性のよく、あなたが好きな人たちと飲む場での話のネタにもなる。
どんな小さなものでも、お宝が一つ見つかったら儲けもの。
「ああ、この人、酔うとこんな感じになるんだ」くらいの小さな発見でも、お宝。
他の場所で話せる面白いネタを見つけた、くらいの発見でも、お宝。
ときとして、相性のよい友人が見つかる、という宝石が手に入るかもしれない。
あるいは、恋の相手だったり結婚相手が偶然見つかることもあるかもしれないよね。そこまでいくと宝くじ一等賞だ。
それくらいの感覚で参加してみたら、案外楽しめるんじゃないかな。
あるいは,自分のコミュニケーションのあり方を探っていく場所にしちゃえばいい。あるときは人の話をしっかり聞くキャラ。あるときは1つでも面白い話をしてみるキャラ。あるときは人の話に突っ込むキャラ。大勢の前でキャラを探っていけば,心地よい「自分」がだんだん見えてくる。
大丈夫。
そのうち、きっと美味しいお酒が飲めるようになるから。
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