WWDC18

■Apple系開発者のお祭り「WWDC」を知ってるかい?

WWDCというイベントがあります。World Wide Developpers Conference。Appleが1年に一度、開発者を集めて「これからこういう感じのOSにしまっせー」という発表を行う場です。

WWDCは例年、カリフォルニア州のモスコーニュ・センターというバカでかいイベント会場で行われます。数千人単位で収容できる会場で、参加者は朝の4〜5時ぐらいから並ぶと聞きました。遅く行くと後ろの方のスクリーンから遠い席になるのだとか。

世間的には「Appleが新製品を発表するイベント」と見られているけれども、本来そんなイベントではありません。ほかにいろいろイベントがあったのが、WWDCだけ残ったのでたまたま新製品発表があったりするだけの話で、なにが言いたいかといえば、本来はハードウェア製品の発表の場ではなくてOSなどのソフトウェアの(開発者向けの)話をする発表会でした。

WWDCは毎年行われるため、西暦の下2桁をつけて「WWDC17」などと呼ばれます。つまり、今年のWWDCはWWDC18です。

■「WWDC」の発表内容はだいたい予想できる

WWDCの内容を予想することはそれほど難しくありません。過去の思い出話をするわけでもなければ、遠い未来の話をするわけでもないからです。するのは「今年の後半に出てくる新しいOSがどうなるか」という話だけ。

つまり、いまのOSに対してどのような変更を加えたり、バグを修正したりする、というぐらいの範囲の話が行われます。

WWDCの花形は、最初にCEOのティム・クックをはじめとする経営陣に近いメンバーによって行われるキーノートスピーチ。Appleのビジネスの状況や新しいOSの普及状況、さまざまな新しい分野に製品が浸透している、という「耳障りのいい」最新情報が並べ立てられ、新しいOSの新機能や付属ソフトの新機能が紹介されます。テレビのニュース番組などで紹介されるのも、このキーノートスピーチの内容です。

ミュージシャンが呼ばれてキーノートスピーチの後でライブ演奏が行われたりすることもたびたび。

■開発者の本命ステージ「State Of The Union」

でも、開発者にとってキーノートスピーチは単なる「ショー」であって、お祭りでしかありません。

大事なのは、その次に行われる「State Of The Union」というスピーチで、Appleの各OSの変更内容を紹介するもの。これを見逃すことはできません。キーノートとは異なり、お祭り騒ぎは控えめで、経営層よりも少し現場に近い社員が説明します。

さらに、さまざまな分野でより掘り下げたテーマの内容が、大会場ではなく会議室ぐらいの規模の部屋で話されます。テーマ別のセッションと呼ばれるプログラムで、このあたりがWWDCの核心部分。5日ぐらい行われるWWDCの、初日がキーノートとState Of The Unionで、残りがテーマ別セッションのためのものです。

また、WWDCの会場にはAppleのエンジニアが多数控えており、担当エンジニアをつかまえて疑問点を聞けるようになっています。「参加者◯人あたりAppleエンジニア△人が用意されている」という毎度おなじみの説明(自慢?)がキーノートスピーチで行われるのが恒例行事です。

WWDCに直接参加できなくても、iOS用に「WWDCアプリ」が用意されており、WWDCの各テーマ別セッションのビデオ中継が見られたり、事前にテーマ別セッションの時間割が確認できます。数年前まではセッション内容は秘密で他言したりSNSで書いたりすると怒られたりしたものですが、ここ数年は割とゆるい感じに変化してきました。

■WWDC18の注目点!

WWDCで話される内容は、ある程度なら予想できます。もちろん、当たるものもあれば外れるものもあるので、外れても怒らないでください。

iOS/macOS共通で、「ダークモード」がより賢くなるはずです。暗いところで画面がまぶしくないように、白っぽい画面部品ではなく黒っぽい(まぶしくない)部品で画面表示を行うための機能が強化される。

Apple Payの機能やサービスは当然、拡充されていくことでしょう。

Apple Watchの機能についても、よりフィットネス分野や医療系の分野に一歩踏み込んだ内容が発表されるでしょう。

ホームオートメーションの分野で、Apple TVを中心にした何かのサービスが紹介されるかもしれません。

ユーザー認証に顔認証(iPhone X)と指紋認証(その他)が混在しているので、そのあたりの整理も行われるかもしれませんが、現状のままかもしれません。

また、MacのCPUをIntelからARM系のものに移行するという「噂」がありましたが、これはあってもおかしくないし、なくても「そういうもの」としか思いません。むしろ、「何」を実現するために行いたいのか、という説明のほうが興味深いところです。

まったく新しいハードウェアの話はないものの、新しいサービスについては何か発表が見られるでしょう。個人的には機械学習のためのインフラ系のサービスが提供されることを期待したいところです。

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Piyomaru

App Engineer Journal "猛者"

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