読書革命

 正直本を読むことも、文字で自分の意見を書くことも苦手だし嫌いだ。原因はこれまでいかに本を読んでこなかった自分、子供っぽい自分がいけないのは分かっているけれども、それでも本は変に理屈臭いと感じるし、もっと簡潔に書いてくれないものだろうかと思ってしまう。だから今回のカフェゼミのサブゼミは正直自分自身が楽しめるのか、うまくいくのかは不安だった。でも逆に、これまでの読書の形に革命を起こすかもしれない読み方については楽しみであった。

 ABD (Active Book Dialog)は、本を人数分に分割してそれぞれが読み解き、最後にまとめたものをみんなで一気にまとめるものだ。事前に課題として今回の題材であるプレイフルシンキングという本を読んでいたのだが、正直にいうと頭にしっかりとは入っていなかった。その分今回自分の担当箇所をまとめるときにしっかりできるかが不安だった。しかしいざやってみると、案外なんとかなるものだ。ちょうど以前のワークショップではグラレコを習ったばかりなので、白紙に何かをまとめるスキルは少しついていたみたいだ。なんだかんだ20分ほどで一冊の本を20人で読むことができ、壁一面にまとめたものを張り出した。壁一面に本の要約を張り出すことで、本の全体像を理解し、大切な言葉が頭の中にすっと入ってきた。常にチャレンジすることを忘れず、それをアウトプットしたりプロトタイプを作ることが重要なこと、楽しいという気持ちの中に学びがあるということ。到底自分一人だけで本とにらめっこしていては、頭の中にしっかりと残らなかっただろう。それが説明する時間と合わせてたったの1時間でできてしまったのだ。まさに読み方の革命が自分の中で起こっていた。確かに抜けているところは多いかもしれない。自分でじっくり読んで内容を読み解くことは大切だ。でも、たったの一時間で読めるということに付け加えて、いろいろな人の捉え方を見られるのもとても楽しい。ワークショップを作り上げる上で大切なテーマ、非日常を体験することができたと感じる。

 今回のカフェゼミのサブゼミでは主にチェックアウトの担当をした。(ここでの担当というものはあくまで重きを置くものであり、ワークショップではもちろん全員で作り上げるものであることを忘れてはいない)チェックアウト時に手作りの栞に、記憶に残った一文を書いて交換するというアイデアはとても良かったと思うが、他の担当にあまり目を向けられなかったのが心残りであり改善点だった。カフェゼミのサブゼミの構想段階から既に、それぞれの担当だけに集中する分業制を行ってしまっていた。これからの社会ではこの考え方を捨てていかなければならないのに、ゼミですらそれができていない。これを改善していくのがゼミであり、卒業するまでじわじわと漢方薬のように治していきたい。


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