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【マーケティング実践編】無名の僕が12500スキを越えるnoteを書いた裏側の全て

前回書いたnote、"【1時間で分かる】P&G流マーケティングの教科書"は、凄まじい反響を見せました。書いている現在時点で12500スキ、39万ビュー弱、ツイッターを中心に未だに拡散を続けています。

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あのnoteをマーケティングの理論編だとするならば、今回はマーケティングの実践編です。僕が、実際にどのように、あの記事自体をマーケティングしたか、その裏側をすべてお見せします。これを読めば、皆さんが実際に自分のビジネスと照らしたときに、どこから手を付ければいいのか、どのように思考するのか、それを考える手助けになると確信しています。

数学の解説だけを聞いても、実際に自分で問題集を解かなければ受験には受からないように、理論と実践は常にセットで考えるべきです。何より、理論だけなら、本を読めばだれでも語れてしまうでしょう。実際のケースとセットで考えることで、腹に理論と実践が落ちれば、結果として仕事に素晴らしい影響を与えられると思うのです。

率直にいって、今回の拡散の規模とスピードは、僕の想像のはるか上をいっており、普段SNSとソーシャルディスタンスを取っていた自分としては、"2020年"という時代の情報スピードの速さを初めて肌で感じることになりました。

嬉しくもあり、怖くもあり。。。しかし何よりも純粋に、もっと役に立って、もっと喜ばれるコンテンツを作りたいと心から思いました。そこら辺の僕なりの考察も最後の章に纏めたので、興味があれば読んでみて下さい。

始める前に、前回noteより最重要な部分だけをおさらいで以下に貼ります。(読んで知ってるよ!という方は飛ばして下さい!)

・優れたブランドは、もれなく顧客の"Job (片付けるべき仕事)"を解決している
・マーケティング=Jobの発見と解決に至る一連のプロセス=経営
・戦略=目的達成の為にリソースを何に使うのか、という選択
・SMACな目的設定
・売り上げ=人口*認知率*購入率*購入個数*購入頻度*購入単価
・WHO(フー)ではなく、”不(フ)”が大事!
・「顕在化していない」からこそ発見したJobには価値がある
・POD=顧客が求めており、かつ競合に対して自社だけが持つ優位な点
・優れたコミュニケーション=正しくブランドが想起される、独自性のおかげで印象に残る、PODが伝わる
・HOWでは、5Aモデルのカスタマージャーニーマップが有効

もし、まだ前回のNoteを見られていない方は、そちらを先に見た方がインプット効率が高いと思います。ある程度は、前回のnoteを前提としていますので。以下リンク貼っておきます。

では、僕がどのように前回のNoteを書いたか、その思考の裏側をみなさんとみていければと思います。それでは始めましょう!

1 目的の明確化 -表の目的と裏の目的

表の目的

つまり、僕がなぜnoteを書こうと思ったかです。勉強のためにかなり多くのnoteを読みましたし、教育系Youtube動画なども研究しました。残念ながら、ほとんどのWeb上で転がるコンテンツが、目的を意識していないもののように感じます。ただ何となく作り手側が面白いと思ったり、興味があることを書いているだけのように感じるのです。

noteを書くのが趣味ならば良いと思います。同じく、ツイッターをやるのが趣味ならば、適当につぶやいておけばいいと思います。しかし、ほとんどの人には沢山やることがあります。僕も、長い文章を書くのが好きな訳ではありません。ただのボランティアでは、あんな文章を書くはずがありません。

僕があんなにも長いnoteを1カ月かけて書いたのには明確な理由があります。そして、次章で述べる戦略がはまり、それは一定程度叶ったと考えています。目的は、以下の二つです。

1) マーケティングの民主化、というお題への世間の興味度を確認する(市場規模がどんなもんかを測る)
2) マーケティングの民主化、というお題へタックルする自社製品開発のために、各社様のJob=不を理解する。(ためにインタビューするマーケターとつながる)

1)に関しては、37万人という、新宿区の人口をも越える方々に読まれたことからも、少なくともマーケティングというジャンルは、非常に強い興味のある分野なんだということが分かりました。日本には2万人しかマーケターという人種はいないので、非マーケターの皆様(特に経営者の皆様)も、マーケティング思考をなんとかして獲得し実践したいということがよくわかりました。

2)に関しては、すでに100名を軽く越える方との相談依頼がパンパンに入っており、僕のカレンダーが嬉しい悲鳴を上げています。これだけの方にインタビューすれば、いやでもくっきりとJobが見えてくるはずです。

ではなぜ、1)と2)という目的を設定しているか?それはもちろん、僕がマーケティングのお手本を見せ、民主化するための会社を創業し、今まさに製品開発途中だからです。製品開発のための市場調査、とでも呼ぶべきステップにあたります。

僕にとって、マーケターの方々が抱えているJobと、その総量を推し量ることが必須でした。それを無料で、自分自身の手でチェックするというのは、アイデア検証のファーストステップとして外せなかったのです。

裏の目的

多くの物事には、表の目的と同時に裏の目的が存在します。英語では、Hidden Agendaとか呼んだりもしますが、非常に重要な概念なので、意図的に覚えておくと損はないかなと思います。

表の目的は、実際にそれを目にする人にもあらかじめ伝えるものです。プレゼンテーションだったら、なぜ他社製品より自社製品のほうが良いか理解してもらう、等になるでしょう。音楽ライブだったら、思いっきりストレスを発散してもらうこと、とかになるでしょう。

一方で、裏の目的は、それを相手には伝えないけれど、実行者側の心の中にある必ず達成したいこと、になります。必ず存在しますが、基本的には相手には伝えません。なぜかといえば、伝えるといやらしく聞こえたり、気持ちが離れてしまい、結果としてむしろ目的達成から遠ざかってしまうからです。

例えば、音楽ライブの裏の目的はなんでしょうか?それは紛れもなく、物販で儲けを最大化することです。CDが売れず、Spotifyでタダで音楽が聴ける時代、アーティストの主な収益源はライブのチケットと、そこでの物販です。だからこそ、音楽ライブでは物販で売った品を使って盛り上がる仕掛けがあちらこちらにあるわけです。照明を落としてペンライトを振らせてみたり、タオルをぶんぶん振り回す演出を入れてみたり。

もしアーティストがそれを前面に出していて、「儲けたいからタオルを沢山買ってくれ!!」と声高に叫んでいたら、おそらくファンは嬉しくありません。売り上げも落ちるでしょう。勘違いしてはいけないのは、実際にはこの裏の目的に気づいているファンは多数いますし、それはそれでファンにとっていいんです。それを承知で、そのコストを上回る演出で楽しませてくれれば、ウィンウィンです。わざわざ言わなければ、大人として応援できます。

重要なのは、表の目的が本当に相手にとって意味あることになっていて、それを満たした結果として裏の目的も同時に達成される、という状態を作ることです。「ライブを一緒に盛り上げるためにタオルを振ってくれー!」というのはウソではありません。本気でそう思っているし、実際にファンはタオルをぶんぶんふると楽しくて満足度は高くなります。だからこそ、当然ファンは購入するでしょう。結果として、裏の目的である収益最大化も叶うのです。

では、僕の前回のnoteのケースでは何が裏の目的になるか。怖い気持ちを押し切っても、必ず皆様のためになると考えて、敢えて今回は公開しようと思います。以下になります。

自社製品の優良な見込み顧客(の重要担当者様)を、直接的に獲得するため(将来のための集客)

言わずもがな、株式会社の究極の存在目的は、利益を株主に還元し続けることです。僕の作る会社も、商品・サービス提供の対価として、当然ですが収益を上げなければなりません。そのために、集客は必須です。僕の商品はマーケティング課題を解決するものなので、経営者様や、マーケティング部の方と繋がれれば強いのです。そこで、マーケティング界隈の方々と一気につながることが出来るであろうコンテンツを作って、それを満たそうと考えました。

なぜ怖い気持ちを押し切ってもこれを公開したかというと、それでも僕は、結果として皆さんのお役に立つと思っているからです。実際に、無料相談に満足していただいた結果、発展する形でマーケティング契約を結ばせて頂いているお客様もいらっしゃいます。

それは、実際にお話した結果、僕がお役に立てそうだというお客様の判断だと思っています。僕はそれに100%応える覚悟がありますし、契約形態も、満足いかなければいつでも切って頂けるものにしています。(よくある半年契約!とかは、僕は間違っていると思っています。)

自社の話をすると、おそらく半年後くらいに一気にアクセルを踏んで自社製品を、なるだけ多くの世の中の皆様に使っていただき、もっともっとマーケティングの民主化を、推し進めるタイミングが来ます。

すでに多くの経営者様、マーケティング担当者の皆様と直接繋がることが出来たので、無駄な時間とコストをかけずに、より安価でサービスを直接提供することが出来ます。頂いた課題とお金をもとに、より良い製品を、より多くの皆様にお届けすることが出来ます。結果として、この判断が最適となると、僕は信じています。

ちなみに、裏の目的が透けて見えるようなプレゼンテーションや、営業資料を作ってしまう方がいますが、これは明らかにナンセンスだと思っています。あくまで相手のニーズを満たすのを表の目的として、そのために全力を投下し、その対価としてお互いがウィンウィンになるように裏の目的を設計しましょう。

世の中には、裏の目的からスタートするものが多すぎます。儲けようという下心が透けて見える事業ほど結局儲からない事業はありません。相手を勝たせてなんぼです。

目的は非常に重要なスタート地点

一つの文章、一つのプラン、一つのキャッチコピーなど、仕事に取り組む前に、必ず目的を明確にすることを心がける必要があります。目的=究極的に達成したいこと、を見失ってただただ作業をしている時間は、無駄なだけでなく、逆効果なことさえあります。良かれと思ってやっていることが裏目になってしまうことほど、残念なことはありません。

今回のnoteの例は、直接のビジネス文脈ではないので、正直にいうと定量的な目的設定はしていません。そういう意味では、あまりSMACな目的にはなっていないと正直に思います。それでも、定性的には明確に達成したい目的があったことは分かったことと思います。

では、前に挙げた表と裏の目的を達成するために、実際になぜあのような形でnoteを投稿することを選択したか、分かるでしょうか?市場調査をしたかったのであれば、リサーチ会社を使う手だってあったかもしれません。発信するにしても、例えば本を出版する、ツイッターをやりまくる、Youtubeで発信するetc、ほかにも同様の目的にアプローチできる方法は沢山あったはずです。同じnoteでの発信だけを考えても、もっと小出しにしたり、有料にしたり、いろいろな方法論があったはずなのです。

ここら辺に関して、次の戦略策定の部分を読むと、僕の選択の理由が分かると思います。ところで、戦略の定義、思い出せますでしょうか?

2 戦略策定 -非常識なアプローチに勝算はあるか?

戦略=目的達成の為にリソースを何に使うのか、という選択

おさらいになりますが、これが戦略の定義です。目的とリソースの制限(と特定の強み)があるとき、選択が生じるので戦略が必要になるのでした。

実は、ツイッター等で見る限り、Jobの話と並んで最も反響が強かったのがこの戦略の考え方でした。おそらく、日本で初めてディズニーランドデートに戦略論を持ち込んだのは僕だと思うのですが、その例が戦略という固い言葉とは裏腹に分かりやすかったからかもしれません。

さて、今回の僕のケースで言うと、リソース上の制限と強みは何になるでしょうか?がむしゃらにプランを考える前にここら辺を整理しておく必要があります。そうでないと、本来やるべきでないことに手を出してしまうことになりかねません。以下、僕が当時考えたリソースを、制限と強みに分けて書きます。

リソース上の制限
ありえないほど無名、ゆえに影響力が皆無。ツイッターフォロワー8人、noteフォロワー4人。Facebookだけは、学生時代の友人が400人くらい。
金がない。創業したてであり、市場調査を調査会社でやるほどのお金は持っていないので、基本的には無料で目的を達成したかった。
技術がない。動画編集などのスキルを持ち合わせていない。
マンパワーがない。僕一人しか基本的に稼働できない。

リソース上の強み
確固たるマーケティングの体系された知識。P&Gでの経験をベースに、自身で延べ何百冊も読んだ知識を合わせて、頭の中で既に構築されていた。(通常、マーケティングの情報は断片的にしか存在していない)
時間とコミットメント。朝6-9時と、夕方6時以降は、基本的に全ての中で優先度を上げてこれに費やすと決めていた。
文章を書くのは比較的に得意。話したりプレゼンテーションするのも得意。

つまり要約すると、ヒト・カネといった有形のリソースは何一つ持っていなかったが、知識と時間という無形のリソースはたっぷり持っていた、ということになります。スキルセット的に言うと、文章を書いたりプレゼンテーションを上手にすることは出来る、という状態でもありました。

これらを組み合わせると、以下のような戦略的要件が生まれます。

1 金はかけられないので、勝手に話題になって、拡散されるような設計にしなければならない。
2 直接的なフォロワーがいないので、僕のFacebookの400人の友人からでも拡散するような、非マーケターにもわかりやすく有益なコンテンツに仕上げなければならなかった。
3 最終的には直接的に経営者・マーケターと相互で繋がらないと意味がないので、双方向性の強いSNSと親和性が高いコンテンツプラットフォームを使用する必要があった

1・2に関してはつまり、シェアする人 / 読んだ人、を極限まで高めるようなコンテンツにすることです。しかも、初期段階で読む人のほとんどは非マーケターですから、彼らにとっても面白いものでなければなりません。そんな彼らが拡散してくれて、マーケターまで届いてくれれば、そこからは爆発的に拡散されるだろうと踏んでいました。

3に関しては、最終的には相互で経営者・マーケターと繋がって皆さんのJobを理解する必要があったので、FacebookやTwitterといった双方向性の強いメディアとの相性が良いプラットフォームを選ぼうと考えました。

これを元に、選択肢をそれぞれ見ていきましょう。難しい課題に取り組んでいるときは、ホワイトボードなどを使って整理するとわかりやすいかもしれません。

note・・・◎内容を沢山詰め込める。TwitterやFacebookとの相性もいい。ビジネス感度の高い方が多いので、読む人の質も高い。
Youtube・・・△一度に内容を詰め込めない。撮影や編集に技術がいるので、人の助けがいる。視聴者層がどちらかというとビジネス寄りではない。
書籍出版・・・△内容は沢山詰め込める。しかし、拡散して直接顧客と繋がる、という点では、オフラインに閉じているので期待できない。
Instagram・・・×画像が中心なので内容を詰め込めない。いる人の属性もビジネス目的ではない。
Twitter発信・・・×内容を全く詰め込めない。断片的な知識オンリー。また、コツコツと相互フォローして毎日発信することでしか伸びない印象。
音声メディア・・・×難しい内容をプロセスするのに音声だけは適していない。まだ、ビジネス層の市民権を得ていない。(ように感じる)

ということで、僕なりの戦略検討の結果、当然としてnoteになりました。

なぜ一発で3万文字も書いたのか。なぜ無料なのか。

感想として多く頂いたのが、「めっちゃ長くて濃密!」というのと、「こんなに長くて有益なのに無料でいいの?」というコメントです。確かに、3万文字をこえるようなnoteは少なくとも僕はほとんど見たことがなく、さらにあそこまで情報をぎっしりと詰めているものを無料で公開している例もありません。言ってしまえば、かなり非常識なものなわけです。

さらに言えば、noteは基本的にその内容が長くなればなるほど読了されず、結果としてイイネが付かないという傾向にあります。短編漫画みたいなもののほうが、総じて強いプラットフォームなのです。

実際に、事前に読んでもらった友人のアドバイスもあり、長すぎるので各章でセクション分けして2週間単位で連載するというアイデアも真剣に検討しました。さらには、どうせ長すぎて読まないだろうから、途中まで無料にして、途中から有料にすれば、結果として情報感度が高い人だけがスクリーニングされるしいいのではないか、という仮説もありました。

誰も試していない、答えの分からない問いだったので悩みましたが、悩んだときこそ目的と戦略に戻って、ゼロベースで客観的に考えて正しいと思われる判断を下すのがビジネスの基本です。悩んだ時こそ勘で決める、というのは、僕のスタイルではありません。僕は、基本的にはなにがしかの根拠が欲しい人間なのです。

「断片的な方法論に終始しているマーケティングを体系化し民主化する」という未来の自社製品コンセプトの市場調査が大きな目的です。であれば、そのためのnoteが断片的になっていたら本末転倒だろうと考えました。これさえ読めばOK!という超優良ヘビー級コンテンツを作って、長すぎるという問題に関しては、HOWの部分で"戦術的に"飽きさせず読み切らせるテクニックを入れれば良い、と判断しました。

また、戦略的に重要なことは、非マーケターである友人からもイイネされ、高い確率で拡散されていって、最終的に本当の狙いであるマーケターの皆様の認知を獲得することです。であれば、非マーケターは、有料にした瞬間にわざわざ課金してまで読了する訳がなく、結果として拡散されないだろうと考えました。そうなると、戦略が果たされず、目的も叶わないことになります。

おそらくこれは間違っていなくて、僕の記事がバズったのは、実は出してから12時間以上が経った後です。そこで何があったのかは想像でしかありませんが、おそらく、マーケター界隈のインフルエンサー様までそこでようやく到達して、シェアされたのかな?と思っております。

ちなみに、「有料だったら稼げたのに」という声も頂いたんですが、これはシンプルにビジネスモデルの話で、僕はマネタイズするポイントを手前に持ってくるほど、最終的な取り分が小さくなると考えています。まずフリーでサービスを提供して信用を獲得し、その信用が長期的に有形・無形の資産となって帰ってくる、これが正しいビジネスの視点だと思っているのです。

多くの製品が、売り切りからサブスクリプションに移行しているのも、顧客との長期的な関係が如何にブランドにとって重要か、ということを示唆しています。

ということで、これを無料で公開しているのは、僕が優しいからでもボランティア精神に溢れているからでもなく、シンプルにその方が僕にとって得だと思っているからなので、「申し訳ない」とか「大丈夫か?」といったご心配をして頂く必要はありません。強いてお返しをして頂けるのであれば、引き続き応援して頂き、身近にいるマーケティングに困っている方を紹介していただけると嬉しいです!

3 WHOの設定 -思い出せ入社直後の自分のJob!

バラバラな意見の裏にある共通点とは

目的に基づいて戦略が定まり、必然的にヘビー級のコンテンツをnoteに投下することが決まりました。もちろんマーケティングに関する内容を書くわけですが、困ったことに、非マーケター層の読者ですらわざわざシェアしたくなるようなマーケティングのトピックが僕には皆目見当もつきませんでした。

そこで、なにはともあれ友人に、マーケティングに関してどんな情報を求めているか聞いてみたところ、分ったことは、聞きたいことが人によって全くもってバラバラで、レベル感すらも揃っていなかったということです。以下が一例です。

・心に刺さるコピーライティングの思いつき方を教えて
・コミュニケーションアイデアの考え方がわからない
・デジタル広告の運用方法のヒントが知りたい
・マーケティングリサーチの方法を教えてほしい
・ペルソナ設定の意味とやり方が全然わからない etc...

「これは困った、みんながある程度悩んでいるようなトピックってないのかなー」と悩んでいた時に、一人の新入社員(Aさんとします)と話すことがあり、この話をしました。「みんな言うことがバラバラで何書けばいいのかわからないんだけど、Aさんはなんかある?」すると、反応は意外なものでした。

自分が今業務で何をやっているのかを理解したいです

これですべてがピンときました。つまり、誰一人として、マーケティングに関する共通認識が頭に入っていないんだ、と気が付きました。バラバラな意見が出てきてレベル感も統一されないのは、つまり、そもそもみんなが漠然と捉えているマーケティング、というものの全体像が非常にファジーなものだということを示唆していたわけです。

忘れていた新入社員時代の自分のJob

その時、忘れていましたが、僕も確かに中途採用で入ったばかりのころは、次々入ってくるミーティング、資料作りが、全体から見たときにどんな意味があるのか分からず、混乱していたことを思い出しました。

僕 「仕事の全体感が頭に入ってこないので、作業効率と品質が上がらないんですが。。。」
先輩「やってれば分かるから今の業務に集中しよう!」

こんな会話があって、まぁそんなもんかなーなんて諦めたのを鮮明に思い出したのです。ここで、過去の自分自身をターゲットのWHOに定めることに決めました。そして、肝心の、当時の僕が抱えていたJobは以下になります。

WHO:P&G入社前夜の僕自身
Job:入社後Day1から知識レベルで困らず業務に集中できること

P&G入社前夜の、総合商社でアルミを売っていた自分を相手に書くことになるので、マーケティング専門用語は当然NGになります。また、細かいテクニック論ではなくて、全体像が頭に入ってくるようなものにしなくてはなりません。業務が想像できない状態なので、具体例も多く入れなければならないでしょう。

このように、調査を通じてWHOと不(Job)が明らかになってからは、一気に書く内容(WHAT)と、書き方(WHO)が芋づる式に決まっていきます

資料や書類作成において、特に若手の社員から、よく何を書けばいいかが分からないという相談を受けることがあります。しかし、肌感覚としては、往々にして実は書く内容そのものが分からないのではなく、目的と書く相手、そして相手が本当に求めていることが分かっていないように感じます。何よりも重要なのは、WHOと不(Job)を理解することで、それさえ決まれば大方の書く内容=WHATの全体像は、比較的にスムースに決まるでしょう。

ということで実際に、このWHOに基づいて、次章ではどのようにWHATを決めたのかを見ていきましょう。

4 WHATを決める -このnoteのPODは?

さて、肝心要のWHAT、つまりPOD(Points of Difference、競合優位点)です。PODとは、基本的にはポーターが言うところの"差別化戦略"の実践系なので、まずは、マーケティングを学ぼうと思ったときにどのような手法があるのか、今までの自分の学んだソースを元に整理してみました。

すると、上記の図のように、僕の頭の中は整理されました。習得するのにかかる労力(お金・時間・コミットメント)を横軸に、習得できるものが体系的なものか、より具体的・局所的なものかを縦軸にすると、既存の主なマーケティング学習に関するプレイヤーが綺麗にマッピングできたのです。

ここで、自分の頭の中でもやもやしていた疑問が解決しました。「労力少なくして体系的にマーケティングを学ぶ」という部分が、既存の方法の中ではすっぽり抜け落ちていて、マーケティングを体系化するには、なぜか世の中の情報を各学習者が自分の力で労力をかけるしかない、ということに気が付いたのです。

人類は、先人の学びを有形・無形で後世に残してきたことで、前の世代の知恵を伝承し、現代のような素晴らしい技術と繁栄を手に入れました。それは、前時代には恐ろしいほどの労力を払っていた作業を、知恵によって克服していった歴史でもあります。僕は、マーケティングに関しても、労力少なく、体系的に学ぶことは可能なはずだ、と考えました。(そこまで大それたことは考えていません。ものの例えです。)

ということで、PODを、以下のように定めました。

既存のどんな方法よりも労力が少なく、マーケティングの全体像と体系を手に入れられる

これがいわゆる、PODを顧客ベースで発掘するという作業になります。今回の例では、市場におけるポジショニングからPODを発掘しましたが、実は手法は無限にあります。それこそ、消費者との実際の会話から、この労力少なく、しかし体系的に学べる、というPODに思いつくこともあるでしょう。(というか、僕もそのコンビネーションです。)

大事なことは、自分の中にいろんな引き出しを持っておいて、常にいろんな角度からJobとPODを検討しておくことだと思います。ある時、マクロ的な視点(ポジショニング)とミクロ的な視点(消費者の声)が有機的につながる瞬間が訪れます。それまでは、苦しい作業ではあるのですが、脳みそに汗をかかせるつもりで、頑張るしかありません。

PODをコミュニケーションに昇華させる

前回noteでも書きましたが、Perception is everything(どう感じるかがすべて)です。いかに優れたPODでも、そのまま言って伝わらなかったら意味がないのです。僕が、noteのタイトルを、「既存のどんな方法よりも労力が少なくマーケティング体系を手に入れられるnote」とPODのまま書いていたら、誰も読まなかったと思うのです。つまり、このPODを、誰もが読みたくなる、一目見ただけで感じられるようにする、それがコミュニケーションの役割です。

僕はクリエイティブではなく、完全なる左脳人間なので、ここがそこまで得意な訳ではありません。実際、大企業にいるとこのコミュニケーションアイデアの部分はかなり代理店に投げることが多いので、(恥ずかしながら)自分としてもここまで自分で出すものに自分で脳みそを振り絞った感覚はなかったのです。しかし、今は、それなりに納得がいくコミュニケーションになったかなと思っています。

コミュニケーション:【1時間で分かる】P&G流マーケティングの教科書

【1時間で分かる】という最初のタグラインが、労力少なく、という部分を、最もよく表すという判断をしました。1時間は人によっては労力軽くはない投資なのかもしれませんが、逆に言うと1時間だけでいいんだ!と、少なくともマーケティングにちょっとでも興味を持っていれば食いつくと考えました。noteだと思うと長いですが、本や教科書だと思えば短いと感じられるのです。

マーケティングの教科書、という表現も、最終的には良かったと思っています。最初は、マーケティングの全て、マーケティングの体系、マーケティングの基本のキ、など色々考えたのですが、皆様になじみがあって、最も体系だっている書物といえば教科書かなー、ということで決めました。想像しやすいものにタグ付けするという技術は、よく使われます。

最後に、P&G流という言葉の持つ意味に関して、マーケティング風に、コンセプトづくりに合わせて説明したいと思います。これは、前回のnoteではどこでもカバーされていないですが、非常に重要なポイントになのでぜひ理解していただければと思います。

コンセプト、作れますか?

マーケティングに携わっている方なら、コンセプトを作ったことがあると思います。コンセプトとは、新商品や新CMを開発する際に、そのアイデアを文字や絵に起こして、全てのステークホルダーに共有することで、目指す商品パフォーマンス、広告、パッケージ、販売員の売り方まで、統一感を持たせるために作成されるものです。

仮にコンセプトが無かったら、100人以上が一緒に取り組むプロジェクトで、同じものを目指すことなどできないのです。バラバラなものが出来て、意味が分からなくなってしまいます。

とはいえ、実はコンセプトの作り方をちゃんと分かっている人は少ないのではないでしょうか。実際、コンセプトを書くのはマーケターの最も重要な仕事の一つなのに、コンセプトはセンス、みたいな扱いを受けていることをよく見受けます。僕自身も、コンセプトを書くのにすごく苦労したし、あまり好きではありませんでした。(その分、勉強しました。)

なので、ここで僕なりにコンセプトを定義付けたいと思います。

コンセプト=消費者バイアス・Job喚起+POD+RTB(Reason To Believe、PODを信じられる理由)

今回の例で考えると、以下のようになります。

マーケティングを事業に生かしたい、学びたい、と思いませんか?でも、実際何から手を付けたらいいか分からないし、とはいえ高いお金と時間をかけて大学院に通ったりするのは難しいですよね?(消費者が持っているバイアス・Job喚起)
【1時間で分かる】P&G流マーケティングの教科書、を読めば、たったの1時間で、世界最高峰のマーケターが持っているマーケティングの体系的知識を習得することが出来るので、きっと明日からのあなたの仕事に気づきがありますよ!(POD+RTB)

そもそも消費者が潜在的・顕在的に抱えているバイアス・Jobをこちらから想起させてあげて、心のアンテナを立ててあげます。そして、すかさずPODを提供して、説得する、というのがコンセプトの作り方です。

お気づきの通り、この記事がなぜ多少なりとも信頼性があると判断するかと言えば、それはこれがP&Gで証明されており、世界最高峰のマーケターが持っている知識だと信じられるからです。完全に無名な僕がいくら声高に叫んでも、信じられることはなかったでしょう。

余談ですが、現代=信用の時代においては、この人間というRTBの重要性がすごく高くなってきていると思っています。つまり、何を言ったかではなく、誰が言ったか、で意思決定する機会が増えてきているということです。ホリエモンさんが言っているから、とか、小池知事が言っているから、みたいな部分です。

自分自身をRTBにする、というのが最も強いのですが、なかなか現実問題としてそこまでの影響力を持っている人は多くはありません。しかし、そこから逃げてはいけないと思うのです。別に100万人のファンがいる必要はありませんが、少なくとも会社内くらいでは、自分自身をRTBに出来ると、仕事がぐっとイージーモードになると思います。つまり、「まぁお前が言っているならいいよ、それで!」という状態です。そのためにも、ぜひマーケティング思考を使いこなせるようになると、武器の一つとして効果抜群だと思います。

5 HOWを設計する -読まれる文章テクニック

いよいよ、フレームワークとしては最終章です。この章では、飽きさせずに最後まで読まれるために散りばめた文章テクニックを中心に、書いていきたいと思います。

通常HOWというとメディアプランや運営の話が多いのですが、今回のnoteに関しては、ピュアに口コミで拡散しているので、特にメディアは買っていません。しかし、拡散される前提として、内容を最後まで読まれるためには色々と僕なりの分析を加えて、テクニックを反映しましたので、そこの部分を解説していければと思います。

テクニック1 読み手のメリットを一番最初に提示する

俗にいう、結論ファースト、とも近いものかもしれません。多くの人は、タイトルだけを見て、無名な僕の記事をクリックします。この段階では、各読者によって、このnoteに求めているものがバラバラであり、もしいきなり本題に入ろうものならば、期待していないものが書かれていた瞬間に離脱してしまいます。

例えるならば、「今日は軽井沢のアウトレットに遊びにいくよ!」と言われて車に乗せられたならば、関越自動車道を北上してても全く違和感なく、なんなら楽しいドライブ感覚で時間を過ごせます。しかし、どこに行くかも言われないまま、いきなり車に乗せられて、関越自動車道を走り始めたら、ものすごく不安になるはずです。

この例は大袈裟ですが、皆さんも、ミーティングなどでいきなりプレゼンターが話し始めたけど、何の話しているのか分からなくて、イライラしたりした経験があるのではないでしょうか。

およそビジネス文脈において、具体的な話題に入る前に、①いまから何について話すのか、②それはなぜか、③終わるとどんな良いことがあなたに起きるのか、の三点セットを伝えることは、もはや常識、必須だと考えています。そしてそれは、noteでも同様だということです。

テクニック2 段落をおよそTwitterの文字数程度で区切る

あくまで僕の予想ですが、現代人が一度で処理することのできる文字の量は、年々減ってきていると思います。自分自身も、大学生の頃なんかよりも長い文章を読むのが苦手、というか我慢できなくなってきていると感じることがしばしばあります。

なぜそうなっているか。仮説しては3つほどあるかなと思っています。1)情報収集するソースが、新聞や本からTwitterやYoutubeになってきている、2)メールからチャットへとコミュニケーションの主流が移ったことに伴い、文字数が激減した、3)世の中の情報量が多すぎるので、ひとつひとつを短時間で処理したい。

確かなことは、ひたすら文章で段落を区切らずに書き連ねる論文スタイルは、もはや市民権を失っていると考えた方がよさそうです。近年の売れているビジネス書などを見ても、文字は大きく、段落はすかすか、というものが趨勢です。情報量ではなく、読みやすさを重視する方が、結果として顧客体験が良い、ということに出版社も気づいているのですね。

その際に、僕が参考にしたのはTwitterです。別に厳密にやった訳ではないですが、大体Twitter=140字くらいを最も心地いい量として意識しておけば、たぶん読者に優しいかなー、くらいものです。おそらくTwitterは上限を何文字にするのか相当な時間研究したはずなので、それをパクらせて頂きました。結果として、実際に読みやすくなったと思っています。

もう一点意識したのは、各段落ごとに大文字を意図的に入れるようにしたことです。ななめ読みする際に、その太文字をたどっていけば全体のストーリのあらすじは分かる、という設計にしたかったからです。

ビジネス文章は、小説ではないので、読み手に解釈の余地を与えてはいけません。100人読んだら100人が同じように受け取るのが理想です。そのためには、どこが書き手が読ませたいところで、最低限覚えてほしいのか、ガイドする必要があると思っています。

テクニック3 専門用語と比喩・具体例はセット 身近な例ほどいい。

僕はお笑い芸人の漫談を聞くのが好きです。小藪さん、ジュニアさん、兵頭さん、西野さん、中田さん、etc... それぞれにスタイルがありますが、唯一共通しているのは、比喩・具体例を出すのが絶妙にうまい、という点です。

よほどIQの高い人でもない限り、マーケティングをやったことない人にとって、マーケティングのコンセプトを抽象度高いままで読んだとしても、自分事として腹落ちさせるほど読み解くことは出来ません。難しすぎるのです。

そこで、基本的なルールとして、新しい(であろう)言葉を一つ出したら、たっぷりの尺を使って比喩・具体例を出して説明するように心がけました。しかも、ビジネス文脈だけでなく、一般生活の文脈でもわかるようなものになるだけしようとしました。

速度の一般式はv=v0+at、と言われると誰もピンとこないかもしれませんが、毎秒5キロ速くなる車がスタートして10秒後には時速何キロ?と聞かれれば、50キロ!というのはおよそ小学校を出ていればほとんどの人が理解できます。このように、抽象→具体の翻訳を出来ると、読み手の理解がぐっと上がるのです。

少し余談ですが、一般的に頭がキレると言われる人は、この逆である具体→抽象の思考が非常に得意なケースが多いように思います。具体的な事象から、その裏にある本質的な共通点、問題背景を発見する能力です。

これをするには、物事を構造化する能力が必要であり、シンプルに物事をとらえる能力が求められるからだと思います。そして、この構造化してシンプルに捉える、というのは、前回noteでいうところの、戦略構築のために"分ける"という作業と同じです。

なので、普段から、抽象化の訓練をしてみると、きっといつかマーケティング思考にも役に立つと思います。ヒットしている音楽に共通するのもはなんだろう?いまお店ににいる人の一般的な特徴はなんだろう?みたいな、そんなもんで十分です。

テクニック番外編 泥臭い営業が超大事

大企業でマーケティング部に所属している方は共感して頂けると思うのですが、営業部とマーケティング部は往々にして犬猿の仲です。この二つがとにかく仲が良い!という会社をあまり聞いたことがありません。

マーケティング「売るのが仕事のはずなのに、マーケティングプランにダメ出しばっかして、売れない言い訳ばっかりするな!」
営業「こんなダメな新商品・プランで売れるわけないだろ!全然CMもシェアされないし、どうやって得意先と商談すればいいんだよ!」

こんな感じで、とかく揉めがちです。もちろん、大人ですし、お互いに敬意を払いあっているプロフェッショナルではあるので実際にこういう激しいコミュニケーションが行われてはいないと思いますが、少なからず身に覚えがある方は多いのではないでしょうか。

僕は、営業に対して最大限の敬意を払っています。商社で営業をやっていたからかもしれません。マーケターのくせに誤解を恐れずにいうと、最後は粘り強い営業が論理を越えて、物事をクロージングすると思っているのです。

例えば今回のこのnoteも、確実に50人くらいには読んで拡散してほしかったので、事前に自分の友人で情報感度が高そうな人に一人一人「こんな記事書いているから読んで、感想教えて!で、おれが出したらFacebookで拡散お願いします!」という泥臭い"さくら仕込み"をコツコツ行っていました

そして、出した後も、「読んだ?イイネした?拡散してね!」と、しつこく、聞いてました。途中から勝手に拡散されたのでやめましたが、確実に初速を出すのに寄与してくれたと考えています。

特に、大企業でマーケティングや広告をやっていると、この手の泥臭い作業がどうしてもセクシーさに欠けるし、投資効率が悪いように思えてしまいます。「かっこいいCM作ってドカンと花火を打ち上げるぜ!」という方は多いでしょう。

それも否定はしませんが、一方で、いかにして、"必ず"自分の思った通りに行動してくれる人を自分の力で味方に引き入れるかは超重要です。千里の道も一歩から、です。

僕が仲良くさせてもらっているスタートアップやスモールビジネスの経営者さんは、ここをものすごい理解していてて、信じられないくらい泥臭い営業をご自身でやられていたりします。というか、それを教えてもらったので、僕も真似るようになりました。

良い営業マンは、結局良いマーケターです。相手の会社の意思決定者がどんな特定のJobを抱えているのかを理解して、上手に交渉をカスタマイズすることが出来るからです。泥臭い営業を侮るな、と声を大にして言いたいと思います。(同様に、営業の方もマーケターを侮らないで下さいね!)

6 最後に -分かったことと、僕の挑戦

今回も結局18,000字を越えるほど書き連ねるロング記事になりましたが、ここまで読んでいただいて有難うございました。最後に、noteの反響と、皆様からの様々な反応から僕が感じたことを書いて、このnoteを締めたいと思います。

まず、如何に世の中でマーケティングというものに悩んでいる方が多いのか、改めて痛感させられる結果となりました。特に興味深いのが、会社規模が50-100人くらいの会社様の経営層が、とにかくマーケティングに飢えている、ということです。

実は、50人くらいまでの会社では、組織としてのマーケティング部を作るのは、コストに対してリターンが見合わないケースも多いと思っています。営業部だけでごりごりやった方がROIが良い場合が多いのです。

というのも、その規模ならまだ社長が直接ブランドをコントロールできるし、基本的には良くも悪くも独裁的に意思決定が進むので、社長のアイデアが芯を食っていれば、結果としてJobをとらえたマーケティングが出来ている状態になるのです。予算もないので、広告運用のマンパワーもそこまで必要ありません。

大体、なにがしかの問題意識をもって社長は起業していますので、それで50人規模くらいまで拡大してきているということは、Jobをとらえている可能性が非常に高いのです。つまり、マーケティング部はないけど、マーケティング思考が結果出来ている状態です。(本人は、無意識的にやっているケースも多いと思います。)

一方で、会社が100人近いサイズになってくると、社長がブランドの全てを直接的にコントロールするのが難しくなってきます。また、創業時の理念に必ずしも賛同してない従業員も増えてきて、一貫性を高いクオリティで保つのが難しくなってきます。

そうすると、組織としてマーケティングをプロセスすることが必要になってきます。誰が入ってきても、誰が抜けてしまっても、高い品質でブランドの方向性にあったイノベーションを生み出し続ける仕組みが必要になるのです。しかし、偉大な経営者でもマーケティングを体系化出来ている人は殆どいないので、ここで壁に当たってしまうようです。

しかも悪いことに、事業会社でがっつりとマーケティングをやっている人材は日本に殆どいないので、外の世界からマーケターを雇っても、せいぜい広告運用を上手にしてくれるなーくらいの成果しか出ないケースも多々あります。ちゃんとしたマーケターを雇おうと思ったら、1千万円くらいは最低でも払わないと、まず取れないのではないでしょうか。

改めて、もともと創業するきっかけとなった、MarketingをDemocracy(民主化)する、という必要性と社会的意義を再確認しました。町のパン屋さんでも世界最高峰のマーケティングを当然のように実行できる仕組み=製品、を必死こいて作っていこうと思っています。(会社のロゴです。覚えて下さい!笑)

足元、課題解決に我々が寄与できると両社で合意できた場合のみ、チャレンジを持った企業様とのマーケティング契約を受け付けています。当社も、メンバーが少し増え、少数ながらかなり強いチームになっています。僕のようなB2Cだけでなく、B2Bマーケティングのプロフェッショナルも加わりましたし、実際発見したコンセプトをクリエイティブに落とし込むプロフェッショナルも手伝ってくれています。

とはいえ、矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、僕の最終目的は、このマーケティング契約そのものを不要にすることです。人ではなく、仕組みで課題を解決したいのです。そういう思想もあり、実は当社は、7人でやっている中で僕以外全員がエンジニアとデザイナーでした。(今は、先ほど言ったように、ビジネスサイドも拡充しています)

自分自身の稼ぎぶちを自分自身で壊していく作業ですが、それが確実に、より広範な企業の競争優位につながっていくという確信を持っています。心からゾクゾクしています。

最後に、ちょっとだけエモいことを言わせて下さい。僕がnoteの大反響、及びその後の沢山の方との無料相談で感じたことは、「人助けって結局自分が一番気持ちいいんだ!」というあまりに当たり前のことでした。

比較的真面目で柔らかい(?)文章のスタイルとは裏腹に、僕はそこまで人当たりが良い方ではないですし、思ったこともずばずば言ってしまうタイプです。もともと人の気持ちは分からないタイプだし、ボランティアをしたこともないですし、人助けより自分の幸福とカネ稼ぎにずっと興味がありました

そんな僕ですが、シンプルに、「真剣に悩んでいる人に真剣に向き合ってた結果として感謝される」という当たり前のことが、あまりに斬新で、刺激的過ぎて、気持ちよくなってしまったのです。

奇しくもコロナのせいで(おかげで)、「人は助け合わないと生きていけないのだ」ということを、全国民が改めて実感させられていると思います。だから、助け合いましょう!僕も僕の全部を使って助けるので、少しでもいいので僕のことを助けていただければ幸いです。

ということで、引き続き皆様の"不"を教えて頂く対価として、無料ビジネス相談30分を受け付けています。Facebook、Twitter(はじめました)、メールなど、気軽にDM下さい。一見全然マーケティング思考が浸透していなさそうな領域こそチャンスだと思っています!

今回もまた長々と有難うございました。がんばっていきましょう!Marketing Demo 代表取締役 石井賢介

ishii.kensuke@mktdemo.com

前回noteで載せなかった参考図書


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