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落葉松

今日は、クラシックな曲から好きな曲について書きます。
合唱曲としてもあるんですけど、僕は独唱バージョンの方が好きかな。

始まった瞬間のピアノが美しすぎる。めちゃくちゃに綺麗ですよね。

僕の中では、雨が降っている落葉松の生えている道を傘ささずに歩いている道のイメージなんですけど、ピアノの音が地面や木に雨が当たる音みたいでめっちゃ良い…。

この曲、大学の声楽の授業の課題曲だったんですよね。
(僕の大学は少し特殊で、芸術系の学科が併設されていて、そっちの授業も受けることができました。)

毎週何人かが皆の前で課題曲を歌って、
歌の指導も皆の前でしてもらえるっていう授業だったかと思います。

周りはその学科の女の子たちであふれていて、今思い返すとめちゃくちゃに浮いていたと思います。でもその授業の先生は他学科の生徒も特別扱いすることなく、しっかり指導してくれる先生でした。

特に今でも覚えているのが、
学科の先輩に全然練習していなくて音程もとれていない人がいたんです。
その時、

「歌が得意な人もいれば苦手な人もいる。すぐに音が取れる人もいれば、かなり時間をかけないと取れない人もいる。同じレベルに達するまでにかかる時間はそれぞれ違う。じゃあ、その時間を費やすしかないでしょう。」

と指導されていたのが、ずっと心に残っています。

何事においても、すぐできちゃう事、時間をかけないと出来ないこと、色々あります。その時、「僕これ苦手」と言い訳して逃げそうになる自分を、ぐっと引き止めてくれる言葉だな、と思います。

逆に言えば時間さえかければ同じぐらいにはなれるかもしれないと勇気付ける意味もあったのかなと思います。

落葉松の話せずに授業の思い出になってしまった。笑

もう1つこの曲の思い出が。

落葉松は課題曲で、めちゃくちゃに上手い先輩がいました。
その人を「J-popの歌手っぽい歌い方だね」と先生が評していて、
僕もそんな風に言われたい~!
クラシックの曲でもそういう風に歌いたい~!と思いながら授業に出て、
2年目のときに全く同じこと言ってもらえてめちゃくちゃうれしかった思い出もあります。自慢です。(先生からしたら褒めてるわけではないかもしれませんが…笑)

曲の歌詞も、いろんなことを投影しやすい感じだな、と思います。
傘を差さずに泣きながら歩いているようにも、
家の窓から手を出して雨と景色を楽しんでいるようにも解釈できる。

本当に綺麗な歌詞と曲です。
作曲された小林秀雄さんも、「各フレーズの詞の意味を込めてピアノの3連符を刻むこと」と解説しているようで。こんなに良いことある?
良すぎでは?犯罪?

秋の夜にぴったりな名曲なので皆様、ぜひ聞いてみて下さい。

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