メールマーケティングは必要なのか

2021年頃から急速にワークスタイルが変わり、営業活動も対面の打ち合わせが制限され、経済の停滞により顧客の購買行動も低調化しました。これにより、多くの企業が営業改革を余儀なくされました。従来の訪問型スタイルからデジタルマーケティングの活用に転換する企業が増え、その傾向は現在も強いです。一方で、多くの企業は「とにかくやってみよう」というスタンスで、まずはマーケティングオートメーション(MA)を活用して情報発信を開始し、オンラインの活動を展開し、スコアが高い見込み客に対して電話を試みるなどのアプローチを取っています。しかし、無作為にメールを送信した結果、多くのリードがオプトアウトしてしまい、リード数が減少してしまうという問題に直面しています。その結果、追加のリード獲得が必要になりましたが、一度オプトアウトした顧客を再び取り戻すには、それまでの数倍のコストがかかることがわかっています。したがって、再度リードの質とクオリファイされたリードの重要性を再評価する必要があります。

デジタルマーケティングやインサイドセールスを行う場合でも、顧客の検討状況に応じて情報を提供していく必要があります。提供するものはサービスだったり、部品だったり、製品だったりとさまざまですが、最終的な購買意思決定はどこかで行われます。その意思決定までのプロセスで悪い経験をした場合、複数の選択肢がある中から企業を選ぶ可能性は低いでしょう。メールマーケティングで成功するためには、さまざまなコンテンツ(ウェビナーやホワイトペーパー、動画など)を作成し配信し、数をこなしていく傾向がありますが、その中で企業に対する印象も形成されていきます。興味のない情報に対しては遠ざかり、関係の薄い企業として認識される可能性があります。この状況が進むと、逆の結果として逆効果のエンゲージメントが生じ、企業からの執拗な情報発信によって担当者に悪印象を与え、最終的にはオプトアウトにつながる可能性があります。たとえその担当者がペルソナに合致していたとしても、一度このような状況になってしまうと、再びオプトインする難易度が非常に高くなります。

ペルソナに合致しクオリファイされたリードがオプトアウトすることは、潜在的な取引先を1社失うことと同等の重要な損失です。リードは消耗品ではなく、獲得したリードを減らすことは容易に考えてはなりません。また、新たなリードを獲得することで対応しようとする考えも、潜在的な取引先を失っているという点では危険です。

したがって、再度リードの質とクオリファイされたリードの重要性について考え直すことは非常に重要です。

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