20年6月 舞鶴いってきたメモ
──ひたすらに、海が見たかった。
疲れやストレスが極限を超えると、人には「どこか行きたい・帰りたい場所」が発生すると思っている。それは生まれ故郷ではなくていいし、駄菓子屋の店先でも、食べたかったアレでもいい。
はじめは、4月の中頃だった。COVID-19の流行に伴い、日本全国、いや世界中が混乱と恐怖に陥っていた。無論、それは接客サービスを伴う書店業の我々についても例外なく、2月初の国内感染者の登場時点で未だに多かった海外旅行客を前に、戦々恐々としていた。それがぱったり途絶