『日日是好日』

先日、茶道をテーマにした話題の映画『日日是好日』を見ました。

『日日是好日』は黒木華さん主演の映画で
森下典子さんの人気エッセイを映画化した作品です。

満たされない日々を送っていた大学生の典子(黒木華)は
母のすすめで、いとこの美智子(多部未華子)と一緒に
茶道教室に通い始めます。

茶道教室に通い続ける典子の日常を通して、茶道の奥深さや
ありのままに、今を生きることの大切さが伝わってきます。
9月15日に亡くなった樹木希林さんが茶道の先生を演じていますが
その圧倒的な演技力と存在感によって、発する言葉も心に響いて
とても味わい深い映画でした。

『日日是好日』はよく知られている禅語の1つで
「にちにちこれこうじつ」「にちにちこれこうにち」と読みますが
「ひびこれこうじつ」「ひびこれこうにち」「ひびこれよきひ」
と読んでいる例もあります。

『日日是好日』は禅から生まれた言葉で、文字通りに解釈すると
毎日が好ましくて気持ちが良い日だという意味ですが・・・
禅では良いとか悪いとか、相対的な物の見方を戒めているので
「好日」は「好い(良い)日」という字面通りの意味ではなく
真意は好悪を越えたところにあります。

禅の基本的な修行として「坐禅」があります。
「座禅」と書く人が多いようですが・・・
本来、「坐」はすわるという動作を表していて
「座」はすわる場所を表しているので
正式には「座禅」ではなく「坐禅」と書きます。

「坐禅」とは坐(すわ)った状態で、心を整えて
「無の境地」に近づくための修行。
○道(茶道、華道、書道、剣道、・・・)は禅に通じるものがあって
「無の境地」は○道でも使われている言葉です。

「無の境地」とは煩悩を捨てて、自然と一体になることです。
自然と一体になることによって、誰とも比較や対立することのない
ありのままの自分を受け入れることになります。

私は特定の宗教の信者ではありませんが
魂の存在や輪廻転生を信じています。
前世の記憶が潜在意識の中に封印されているのでは?
と思っています。

自然と一体になるというのは潜在意識と繋がることだと思います。

生きていると好い(良い)日もあれば悪い日もあります。
そもそも、好悪は自分の物差しで測った結果なので
「無の境地」になって自分の物差しを捨てれば
好悪など、様々な思いや感情、ものに対する執着がなくなって
どんな日であっても、あるがままに受け入れることができます。

今日という日は二度と来ない、かけがえのない日。
『日日是好日』という言葉は人によって受け止め方が違いますが
「一日一生」「一期一会」に通じるものがあります。

(収集したマッチ箱より)


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